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  理工式健康法の紹介

 生活習慣考Q&A



 このページの内容

     なぜ理工式作法が必要か?
     ムダや無意味の多い現代生活
     安易になりやすい食生活
     果物や野菜の食べ方
     一日の生活リズムについて
     衣服と靴=薄着と裸足のすすめ
     日光浴や呼吸の仕方
     日々の点検=最低限のチェック事項
     疲れをためない生活習慣



 なぜ理工式作法が必要か?


○この節に含まれる項目

     ○はじめに
     ○理工式健康法
     ○うつらうつら病



○はじめに

 不規則になりやすい現代生活の中では、とくに正しい生活習慣が必要です。
 最近になって、とくに病人が非常に多い世の中ですけれど、誰でもちょっとした注意で、健康になれるでしょう。
 日々の生活の中で、生活習慣や考え方については、つい見逃されがちです。
 しかし、生活習慣や考え方についても、あたかも礼儀作法などのように日々守る場合と、そうでない場合との違いがあります。それは、後日になって大きな結果の違いとなることが、やがて明らかになるでしょう。ちょっとした不注意でも、習慣的に続けていると、致命的な問題を生じてしまうことがあるからです。

 複雑化をした近代社会では、知らぬうちに自分自身で病気を作ることがあります。この自分で作る病は、心が大きく影響をしているので、なかなか治りにくいのが特徴です。昔から「病は気から」などと言いますが、それはある意味では事実ですから、現代においても大いに注意をしなければいけません。
 それでは正しい生活習慣とは何でしょうか?
 実は、それもここで確定しなければなりません。

 しかし、正しい生活習慣と言っても個人差があるので、必ずしも誰もが同じというわけにはいきません。ここでは、個人差が非常に大きいということを忘れないようにしましょう。
 いちおう、平均的な生活習慣の基本についての注意を、ここで少しばかり考えてみましょう。あなた自信で改めて、生活習慣の大切さを認識してください。ちょっとした工夫と注意で、健康を保持できるからです。
 このページの内容は、他のページと大きく重複するものもありますが、その重複の煩わしさもあえて避けないようにしました。自分自身の健康を別な角度から見直すことも必要と考えたからです。


○理工式健康法

 このページでは、健康一般に行われていることを日々行うための作法として考え、わかりやすく説明をしました。ですから、ここでは何をどうすればよいかが具体的に述べられているでしょう。この辺で、誰もが自分自身の生活について、大いに見直す必要があるのではないでしょうか?
 とくに高齢者の場合は、健康についての注意が日々の生活に必要です。
 そんなために、「健康のページ」の具体的指針のような「まとめ」になっているのです。 

 理工式健康法の「理工」には意味があります。
 それは、西郷隆盛が(佐藤一斉『原志四録』から抽出して)著した『手抄言志録』のことば
 <65 心理是竪工夫、博覧是横工夫>
によります。
 広く雑多なことを知っているのではなく、深く掘り下げて正しい真理を追究しようということなのです。
 この「理工」からは、「理の当然」「理性」「理想」「理知」そして「工夫」などという「理論に基づいた工夫」というような意味が感じられないでしょうか?

 「理工式」とは、つまり「人間本来の理性で工夫をする」ことなのです。
 「理性」は、もともと哲学の用語であって、ものごとの筋道を立てて考え、正しく判断をする能力をいいます。
 そして、「工夫」とは、よい方法を見つけたり、よい結果を得ようとして、いろいろと考えることです。その方法までを含めていう言葉なので、「工夫」をするとしないでは、人生自体も大きく変わってくるでしょう。
 この方法を考えて見つけること、つまり「工夫」は人生を豊かにもしてくれますので、身の回りのことに筋道を付けて考える習慣を平素から付けておきたいものです。


○うつらうつら病

 このような病名が、実際にあるかどうか、私は知りません。
 ここでは、私たちが健康のサークルで聞いた話をまとめて、その現象を仮に「うつらうつら病」と付けたのです。
 ある60歳代半ばの男性(仮にOさんとしよう)が発言をした言葉です。
 「最近になって、何もする気がしなくなってしまった。そして、一日中部屋に閉じこもったまま。テレビを見ても、あまり面白くなく、いつもぼんやりとしている。とくに、今までと環境が変わったわけではないが、気力がなくなってしまった。どうしたら、よいだろうか?」
 こんな内容の相談でした。

 私たちの仲間は、医師団ではありません。また、費用を徴収して問題に当たっているわけではありません。ただ、互いの生活に問題を生じたときにアイディアを出し合って、相互にアドバイスをしようというわけです。そうすることによって、複雑に変化をした現代社会において、賢く健康に生きていくことができると考えたからです。
 そんなわけで、いろいろと解決策を互いに出し合ってきたのです。
 アトピーの治し方や糖尿病の治し方など、実際に確かめてきましたが、何となく治療のように思いがちですが、すべて行ったことは予防なのです。なぜならば、ステロイド剤で苦しむ状態になった人の進行を止めるための予防策や糖尿病で死にかかった人の死を防止する予防法ですから。

 そんな意味で、この「うつらうつら病」というのはなかなか問題である。今までにない得たいのしれない現象だからだ。しかし、考えてみるとOさんは非常に几帳面な人だ。だから、今までは何事にも積極的で、意欲的な人であった。そこで、いろいろと尋ねてみると、原因はやはり家庭内の問題であるらしい。
 個人的なことで、詳細には言えないので、ここには概略だけを記しておこう。
 長い間、Oさんは奥さんの病気の看病をされていた。奥さんが少し呆(ぼ)けてしまって、身の回りの世話をしなければいけなかったからだ。そして、Oさんは奥さんがしばらくして回復をすると考えていたらしい。
 そんなところに、医者から正式に「奥さんが回復不能であり、症状はますます進んでいく」と言われた。
 そのことが、Oさん自身の心の変化をさせたのだろう。

 高齢化社会が進んで、老人が老人を介抱する時代になった。
 そして、この「うつらうつら病」のような状態になる人が急増しなければよいと考えている。何とか、日々の意欲だけは持ち続けなければならない。諦めてしまうと、高齢者の場合はとんでもないことになってしまうからだ。


 ムダや無意味の多い現代生活


○この節に含まれる項目

     ○不安と疾患への逃避
     ○大きいものは持たないという考え方
     ○買い物袋について
     ○道具と機械


○不安と疾患への逃避

 「いつも気持ちよく日々が過ごせる」とはかぎりません。
 どうしても、自分自身の身体の不調があるからです。例えば、鼻が詰まったりすると、呼吸ができなくなって死んでしまうんじゃないかと思ったりする。しかし、そのように考えるのは好ましくありません。つまり、回復しなければならないときに、逆に思考が働くと、ますます悪化してしまうことがあるからです。
 したがって、いつも希望的に考えて、明るい気持ちを取り戻すようにしましょう。


○大きいものは持たないという考え方

 自分自身の身体より大きいものを持たないことにしました。
 そのようにすると、日々が非常に楽になり、心が自由になるということを発見したからです。
 土地や家、そして自動車などは、かなり大きなものです。私も、かつて鉄筋コンクリート総二階の持ち家に住んだことがあります。また、自動車も2台持っていました。しかし、家自体の修理や保守の煩わしさが大きく、不動産税なども毎年かかりました。台風の後などは、かなり費用がかかったものです。
 そしてやがて、家に住んでいるのか、住まされているのかが分からないほどになってしまいました。

 自動車も結構、手間がかかるものです。車検やメンテナンスなども面倒です。
 そこで、土地や家、自動車などは持たないことにしたのです。そして、必要なときに借りるようにしました。免許証は、大型と自動二輪があり、ゴールドになっていますから、物を運んだりするためにトラックを借りるときなどは有利です。
 そんなわけで、公団の賃貸住宅に住んでいますし、車は必要な都度、レンタカーを利用します。
 なぜ、そんな突飛な考えになったかというと「この世では、自分自身の身体さえも一時的な借り物」と考えるようになったからです。誰から借りているのかは、契約書がありませんのでわかりません。しかし、何となく約80年の賃借契約をして日々生きているように思えてならなかったのです。

 今後、おそらく自分自身の身体よりも大きなものは買わないでしょう。
 むろん、上着は上半身よりも大きく、ズボンは下半身よりも大きいかもしれません。しかし、全身よりは小さいのです。全身よりも大きなもので、どうしても必要になるものは、おそらく死んだら入る棺桶くらいでしょう。
 私と同じような考え方をした人に、親鸞、檀林皇后、鴨長明、兼好法師、神沢杜口などがいるので、それらの人々のことを考えると、何とも心強く感じた次第です。

 ついでながら、食べ物についても、ちょっと述べておきしょう。
 だいぶ以前から、自分自身よりも大きなものは、なるべく食べないようにしています。例えば、牛肉、豚肉などです。つまり、牛や豚は私よりも大きいからです。また、マグロのような大きな魚も食べません。したがって、寿司は食べないのです。
 食べる動物は、例えばコウナゴ(小魚の一種)、煮干し(鰯の干したもので出汁(だし)用に使います)などです。
 非常に変わった考え方かもしれませんが、大きいものは持たないことと、大きな動物の死体を食べないようになってから、内科の病気をしなくなり、心も何となくゆったりとしてきました。


○買い物袋について

 スーパーなどで買い物をすると袋をくれます。ふつう、ビニール袋といいます。私は、常に大きな布袋を常に持っていますので、その袋はもらいません。
 考えてみれば、それは過剰サービスのようです。丈夫で衛生的な感じもしますが、持ち帰ってから使い道があまりなく、どんどんたまっていきます。せいぜい、ゴミを出すときの入れ物に使うくらいしかありません。
 ゴミ箱の内側に入れておいて、いっぱいになると包んでそのままゴミとして出してしまいます。おそらく、その袋もいっしょに焼却をされるのでしょう。最近になって、燃やしても有害ガスの発生しにくい袋になったので、安心ができるようになりました。
 スーパーでくれる袋も普及しすぎて、あまりありがたくないのかもしれません。もしも、源氏物語や枕草子の時代だったら、嫁に行くときに持って行く一財産になったり、さらには家宝にもなってでしょうが。とくに、サンジェルマンの渋い色の模様の入った袋は、当時のやんごとなき方々が持っても、似合ったことでしょう。
 物は有り余るほどあると、それがすばらしいものであっても、価値が減じてしまうらしい。


○道具と機械

 現代生活では、体力を使わないための道具や機械が多くあります。
 そのために非常に便利なことは事実ですが、反対に問題も生じます。なぜならば、道具や機械に使われてしまうからです。
 ゴールドバーグという人は、あまり実用的ではない発明を多くしました。そして、彼は「道具を使いすぎると生活が複雑になってしまう」と言ったそうです。
 とくに歳をとったら、身の回りを簡素にして、持ち物を減らすことも大切ではないでしょうか。
 あまり物がありすぎると、それらの物を使わないことが多くなるからです。


 安易になりやすい食生活


○この節に含まれる項目

     ○空腹感と満腹感=千字文など
     ○外食について
     ○電子レンジ
     ○缶ジュースとペットボトル



○空腹感と満腹感=千字文など

 ふつう、誰にも一日のリズムがあります。
 しかし、食事に関しては必ずしも時間を定める必要はないでしょう。
 なぜならば、一人一人のその日の作業内容も違うでしょうし、また体調も日々異なります。
 『千字文』の終わりのほうに、
   <飽飫烹宰(ほうようほうさい) 飢厭糟糠(きえんそうこう)>
というくだりがあります。これは、
   満腹(飫)のときは煮物(烹)や肉料理(宰)などのうまいものでも食べたくない。
   これに反し、飢えたときは糟(かす)や糠(ぬか)でも厭わずに食べる。
という意味です。
 ついでながら、『千字文』には、
   <蓋此身髪(がいししんぱつ)……豈敢毀傷(きかんきしょう)>
のような記述もありました。これは、
   蓋(けだ)し思うに此の我が身は父母より受けた大切なものである。……
   どうしてこの身に疵(きず)をつけられようか
という意味で、何だか『考経』の<身体髪膚、これを父母に受く。敢えて毀傷(きしょう)せざるは、考の始めなり>を思い出します。


○外食について

 外食はなかなか楽しいものです。
 また、味付がとてもよく、自宅では作りにくい料理などが簡単に食べられます。しかし、おいしいということと健康によいということとは根本的に違っています。おいしいものが、必ずしも安全ではないからです。
 気持ちのよいことが、必ずしも健康ではないのと同じ状況です。例えば、麻薬などが健康によくないことを考えたら、それは明らかでしょう。
 外食をするときは、その店がしっかりした素材を使っているかどうかを見きわめなければなりません。また、素材がよくても安全でない場合もあるからです。

 先日、知人に連れて行っていただいた中華料理店でのことです。
 脂っこい料理に用いた皿ですから、かなり強い洗剤の入ったシンクに使い終わった皿を浸けます。見ているとそれを出して、ちょっとすすいでからそのままそこへ盛りつけをするのです。つまり、洗剤の液がまだ残っているのに、次の料理に利用するわけです。
 料理人は若い人でしたが、別に悪いことなどをしている素振りはまったく見受けられませんでした。
 しかし、かなり量の洗剤が、次の人の腹に入ってしまうのは明白でした。


○電子レンジ

 電子レンジは、とても便利な調理道具です。「チンする」などと言って、簡単に加熱調理ができるので、不精者にも大助かりです。今日では、どこの家にでもあるでしょう。
 しかし、私の先輩であって電気理論の大家であるT先生のお宅には、電子レンジはないそうです。なぜならば、食物を物理的に物質の分子レベルで加熱するのは、健康に好ましくないからだといいます。
 本当でしょうか?
 それが、事実かどうかわかりません。しかし、もしも事実であったことのことを考えて、私も電子レンジをやめてしまいました。行政が、後手後手に対策を行うことを考えると、非常に心配になったからです。
 かなり不便な生活になってしまいましたが、電子レンジの代わりに圧力釜などを用いて調理をすると、手数は少しかかっても、味に関しては勝るとも劣らないようです。


○缶ジュースとペットボトル

 ほとんどの飲料が、アルミ缶になったようです。かつての鉄製のものは、もはや見あたりません。
 やはり、再利用も含めた費用の関係でしょうか。
 そのアルミ缶ですが、やはりアルミニウムは人体にとって好ましくない元素なのではないでしょうか。
 とくに、プルキャップの切り口については、注意をする必要がありそうです。また、いったん開けた缶を、ジュースなどを入れたままで、あまり長く放置しておくのは考え物です。むしろ、いったんガラスのコップなどに移してしまったほうが、よいのではないでしょうか。
 とくに製造後、長期間アルミ缶に入っていたジュースなどには、アルミが絶対に溶け出していないとは言えないのではないでしょうか。

 そう言えば、ペットボトルも何となく自然の感じがありません。環境ホルモンなどという言葉があるからです。
 たいがいの飲料は、高温殺菌をしてペットボトルに詰められます。日本では、規制があるのでフランスから輸入している飲料水、例えばエビアンのように原水をそのまま詰めることはないようです。
 ペットボトルの材質が中に入った飲料に対して、どのように作用を及ぼして、それが人体にどう影響をするかという以前の問題ですが、私たちが飲む飲料はすべて「死に水」なのです。
 つまり、自然にある水とは違う状態のものなのです。

 人間の遺伝子は、長い期間にわたって井戸水や湧水など、自然の水を飲料としてきました。それが、いくら滅菌をしてあるからといい、いわゆる「死に水」ばかり飲んでいると、身体に不都合は生じないのでしょうか。
 そのようなことを考えると、ちょっと心配ですから、私は果物や野菜から水分を補うようにしています。そして、足らない分は水道水を濾過して飲用にしています。むろん、果物や野菜は低農薬のものであり、濾過器は大型のハーレーという機種を利用しています。


 果物や野菜の食べ方


○この節に含まれる項目

     ○食べる前に皮を剥く
     ○種も食べよう



○食べる前に皮を剥く

 私のところでは、果物ナイフを家族の人数分だけ用意してあります。
 そして、果物は切らずに各自の皿に乗せます。リンゴやナシ(梨)などの酸化をしやすいものはむろんのこと、トマトやキュウリなども、そうしています。そして、各自で少しずつ切って、食べるのです。
 つまり、食べる分だけをその都度切り出すのです。なぜならば、切ったまま皿に盛りつけておくと、切り口から酸化してしまうからです。
 キウイフルーツなどは、皮を剥かずに冷やしてから、丸ごと出します。そして、各自で2つに切って、大型の匙(さじ=スプーン)で掬(すく)い出すようにしていただきます。

 キャベツやレタスなどは、丸ごと食卓に出します。そして、外側から食べる都度一枚ずつ剥くのです。
 キャベツやレタスは、ふつうナイフがなくても大丈夫です。しかし、キャベツの芯に近いときは、引っ張ると全体を痛めてしまうことがあります。そのようなときは、やはりナイフで切り出すようにしてください。


○種も食べよう

 果物の種も、ときどき食べるようにしましょう。なぜならば、種には栄養が凝縮しているからです。そのまま捨ててしまうのは惜しいものがあります。
 むろん、味がよくて食べやすい種と、そうでない種があります。
 リンゴやナシなどは、食べてみると結構おいしいものです。最初は、3粒くらいでよいでしょう。
 ついでながら、玄米もそのまま食べれば、とてもおいしいものです。しかし、よほど歯がしっかりしていないと、ちょっと無理でしょう。そこで、私は玄米をコーヒーミルを利用して細かい粒状にしてから、直ちにいただきます。玄米の生食は、体調の悪いときなどに行うと、薬のような効果があって不思議に健康を取り戻すようです。
 個人差もあることですから、あなたも確かめてご覧になったらよいでしょう。


 一日の生活リズムについて


○この節に含まれる項目

     ○歯磨き
     ○自然塩による歯磨き
     ○洗顔と洗眼=顔を洗う・目を洗うことについて
     ○口すすぎとうがい
     ○鼻呼吸と口呼吸
     ○鼻毛と耳の毛
     ○鼻の洗浄=鼻洗の方法
     ○ウイルスとバクテリア
     ○食事の方法=儀式・噛み方
     ○食後の睡眠
     ○鍋と釜
     ○皿洗いと食器洗い
     ○肌着と靴下
     ○洗濯
     ○ズボンと靴下の着替え
     ○運動と歩行
     ○目の上揉み=目の上マッサージ
     ○足の裏揉み=足の裏マッサージ
     ○手の指・足の指マッサージ=足指拡げ
     ○腹筋の訓練
     ○足の踝(くろぶし)くるくる回し=捻挫の予防
     ○肩凝りとしびれ
     ○頭痛・めまい・耳鳴り
     ○排便と排尿
     ○入浴と洗髪
     ○サウナ
     ○皮膚の清潔さ保持
     ○空気とほこり・換気扇
     ○熱交換式換気扇
     ○睡眠=寝方



○歯磨き

 ふつう、朝起きたときに歯をみがく人が多いようです。むろん、それはとてもよいことでしょう。
 しかし、朝のほかに食後と睡眠前に磨くようにすれば、なおよいかもしれません。
 なぜならば、食事をした後は、食べかすなどが歯に付着をして、虫歯や歯周病になりやすくなるからです。また、睡眠中は虫歯や歯周病が進むので、その予防として、眠る前に歯や口中を少しでも清潔にしておきたいからです。
 口の中には、最低でも42種類の菌がいると言います。
 これらの菌が、どのように人体に作用をするかは、ここで一概に言えません。
 日和見(ひよりみ)菌と言って、体調がよいときには影響がほとんどなく、体調が悪くなると、その菌自体の悪影響が及んでくるものなどがあるからです。

 歯の磨き方については、歯の状態を考えることが大切です。
 例えば、歯の幅と奥行きの関係です。そのようなことも、大いに認識しておく必要があります。抜けた歯を見るとわかりますが、歯の奥行き、つまり縦方向の長さも考えたよりもずいぶんあります。とくに奥歯の場合は、むしろ前から見た幅よりも、奥行きのほうが大きいくらいです。
 したがって、その奥行き方向を清掃する必要があります。つまり、歯と歯の間のブラッシングの問題です。それをどのようにするかで、虫歯や歯周病の進み方が大きく異なってくるからです。

 いわゆる歯間ブラシを用いるのも一つの方法ですが、ふつうの歯ブラシでも可能です。
 片山先生が書いておられるようなブラッシングが、かなり有効でしょう。その方法とは、歯間にブラシの毛を差し込んで、左右上下に動かすのです。むろん、歯間にたまった食べかすなどを削(そ)ぎ出して、歯間部分の表面を清潔にするのが目的です。そして、そうすると歯茎(はぐき)のマッサージとしても効果的です。

 高齢者になると虫歯よりも、むしろ歯周病のほうが心配です。
 歯はいつも同じ順序で磨くよりも、日々または毎回ごとに反対側からするのがよいでしょう。なぜならば、磨き方のムラをなくせるからです。
 歯を磨くときに、ふつうはチューブ入りの歯磨きを使います。
 しかし、何も付けずに磨いてもかまいません。チューブ入りの歯磨きは、あまり多く付けないことが大切です。1回の使用量は小豆(あずき)一粒くらいでよいでしょう。なぜならば、研磨剤が入っているからです。


○自然塩による歯磨き

 また、ふつうのチューブ入り歯磨きを用いずに、塩を用いるのも効果的です。
 なぜならば、塩で歯を磨くことのメリットがあるからです。それは、塩が殺菌作用をもっていて、口の中の雑菌を少なくしてくれることです。また、塩には歯茎を引き締めてくれる作用があります。
 ただし、塩は自然塩でなければなりません。化学塩を用いてはダメなのです。
 チューブの歯磨きでは、直後に食べ物の味が変わってしまいます。しかし、自然塩を用いた場合には、食前に磨いても味変わりがしません。

 歯を磨いた後で、口をすすぐとき残った塩分を摂取しないようにしなければなりません。
 また、歯間ブラシを使うときは自然塩を歯間の下部、または上部にある歯茎に押しつけるようにします。歯間ブラシは外側からでも、あるいは内側からでも通しやすいほうから行うとよいでしょう。
 歯の間に食べ物のカスが詰まっていると、そこから腐敗を初め、やがて歯肉にまで発展をして痛くなります。
 歯ブラシの毛先や歯間ブラシで、歯間のカスを押し出すようにします。爪楊枝を用いると歯自体を痛めることがあるので注意が必要です。やはり、歯ブラシでていねいに磨くのがベストです。
 トウモロコシの実や甘いものは、詰まりやすいので、とくに気を付けましょう。


○洗顔と洗眼=顔を洗う・目を洗うことについて

 顔は、汗が出たり脂ぎってしまうことが多いようです。
 顔は、目や耳や鼻、そして口などが付いている大切な部分です。できたらば、いつも清潔にしておきたいものです。そこで、洗顔をする習慣をつけましょう。ときどき蛇口から水を流しておいて、その水を手で掬(すく)って顔面を洗うのです。それだけでも、かなり清潔になって気持ちもよくなります。
 むろん、耳や鼻の中も清潔にしておくことが必要です。口のなかは、とくに気をつけなければいけません。

 目はいつも液で潤(うるお)っています。そして、たえず眼球を保護しているのです。
 したがって、水でその液を完全に洗い流してしまうのは、ちょっと問題です。つまり、目を洗いすぎるということが、ちょっと問題なのです。
 なぜならば、涙腺から出ている目を機能させるための液が薄くなってしまうからです。目の回りに目やにが出ているような場合は、目を瞑(つむ)ったままで軽く洗い流すようにするのがよいでしょう。
 目を洗うときは、できたら水道水から塩素やダイオキシンを除いた水のほうが好ましいようです。


○口すすぎとうがい

 口の中には、ふつう歯があります。そして、歯は傷みやすいところです。
 電気歯ブラシというか、電動の歯ブラシがあります。しかし、手が自由に使えるうちは、ふつうの歯ブラシを使って手で磨きましょう。電気はブラシでは、歯を磨きすぎて歯の表面に傷を付けてしまうことがあるからです。

 歯をみがくほかにも、1日に何回か口すすぎとうがいをするようにしてください。
 手洗いをしたとき、トイレに行ったときなどに行います。ついでというと横着なようですが、まず手をきれいに洗ってから、水を手のひらで掬(すく)うとよいでしょう。
 口すすぎは、歯の間を水が通るように工夫をして行います。
 うがいは、専用のうがい薬を用いてもよいでしょう。


○鼻呼吸と口呼吸

 吸気は、鼻から行うのが原則です。なぜならば、口から息を吸うと病気になりやすいからです。
 そして、息を吐くときも鼻からであるが、吐くときは口を補助的に使ってもよいでしょう。
 また、静止時に1回の呼吸を深くして、全体の呼吸回数を減らしていくことは、精神修行にもなるといいます。おそらく、シーター波の関係でしょうか。

 なお、水泳をするときは、口から息を吸って鼻から吐くようにします。
 そうすることによって、水が肺に入らないようになるからです。


○鼻毛と耳の毛

 鼻毛が伸びてくると、鼻の中がむずがゆくなります。
 そんなときに何気なく鼻毛を抜いていると、そこからバイ菌が入ることがあります。したがって、なるべくハサミで切るようにしてください。小型の先の丸くなった鼻毛を切るための専用ハサミを用意しておくとよいでしょう。
 なお、鼻毛は抜いても新たに生えてきて、次第に毛が太く濃くなっていくようです。

 高齢者になってから耳の中に生える細い毛も、ちょっと気になるようです。
 そんなときは、やはり切ればよいのですが、見にくいところなので切りにくいようです。耳の中の毛は、抜いても化膿しにくいようです。


○鼻の洗浄=鼻洗の方法

 鼻の洗浄は、「鼻洗(びせん)」といいます。
 体液と同じ効果の洗浄液で、鼻腔の内部を洗うのです。つまり、右の鼻穴から左の鼻穴へ、あるいは反対に左の鼻穴から右の鼻穴へ洗浄液を通します。すると、鼻の中が洗われてきれいになります。
 鼻洗用の洗浄液は、食塩と硼酸を半々に混ぜて、ほぼ体温と同じ温度の水溶液にしたものがよいでしょう。
 あまり冷たいと、刺激が大きく頭のほうへツンとくることがあるから注意をしてください。


○ウイルスとバクテリア

 ウイルスは、ヴィールス、ビールスなどともいい、ふつの顕微鏡では見えないほどの小さい微生物です。例えば、インフルエンザ、B型ウイルス性肝炎などの病原体などです。
 バクテリアは細菌のことです。単細胞の微生物で、発酵や腐敗を起こします。病気の原因になるので、バイ菌などということもあります。
 バイ菌は、あらゆるところにいます。
 むろん身体の外部にも、また体内にも存在します。問題は、それによって身体が犯されてしまわないことです。
 あまり神経質にならないほうが、感染力を押さえる機能が正常に働くのかもしれません。
 パワード・ヒューズは、極端なバイ菌恐怖症だったと伝記に書いてありました。


○食事の方法=儀式・噛み方

 理工式健康法では、食事を一つの儀式と考えます。
 つまり、食事は「自然界の同胞を自己の内にお招きする」という厳粛な儀式の行為なのです。したがって、私たちは食べることに細心の注意を払います。また、食べ物をおろそかにしてはいけません。

 噛むときは、右左のバランスをよくします。つまり、左右均等に歯を用いて噛まなければいけません。面倒なら食事ごとに、右で噛むか左で噛むかを決めておいてもよいでしょう。片方の歯の具合が悪い場合に、長期間に左右どちらかだけを使っていると、顔の形まで変わってしまうからです。
 なお、人間の骨の中では顎(あご)の骨だけが、2カ所で止まっているのです。したがって、口の中は安定して両方が使えるようになっているのです。
 齟齬(そご)という言葉があります。上下の歯が合わないという意味から、物事が食い違ってうまくいかないことを言います。自分の口の中の噛み合わせは、何とか食い違わないように、ふだんから心がけてください。


○食後の睡眠

 食事をした後に、1時間くらい横になるとよいでしょう。なぜならば、消化を助けるからです。
 食後は、食べたものを消化するために胃に血液が集まるそうです。したがって、その分だけ脳にいく血液が少なくなるので、うとうととしたり、眠くなったりするのです。
 朝食の後に寝るのは、時間的にちょっと無理でしょう。また、夕食後は夜の睡眠が次にあるので、とくに必要がないかもしれません。しかし昼食の後は、この理工式健康法では「午眠(ごみん)」と言って、1時間程度の睡眠か、横たわることを薦めています。
 辞書には「午睡(ごすい)」という言葉が載っていますが、それはいわゆる「昼寝」であって「午眠」とは、意味がちょっと異なる言葉です。
 この「午眠」は高齢者や老人になって、時間にあまり束縛をされないときには、ぜひ実行をしてください。とくに、玄米食をしているような場合には、その効果が大いにあるでしょう。玄米の場合は、ふつうの精米をした米よりも繊維質が多いので、消化に時間がかかってしまうからです。

 食後の昼寝や休息が必要なことは、文献にもしばしば出ています。
 むろん、文献には「それが必要である」と直接には書いてありません。しかし、そのときに起きた重大な事件がいくつか記述されているのでわかります。
 例えば、釈迦が生まれたときに長者が「帝釈天や仙人が小躍りをしている」夢を微睡(まどろ)み見ます。そして、長者がその理由を仙人に尋ねると「さっき、人類を救う偉大な人が生まれたのだ」と教えられるのです。
 また、新約聖書にも似たような話があります。『使徒行伝』の中です。パウロが、皮なめしのパウロの家を訪問するときのことです。その事前に、皮なめしのパウロが午睡をしていると、パウロの来訪を夢で知るというものです。

 仏典や聖書に書かれていることですから、かなり古くからそのような習慣があったようです。
 しかし、いずれも日本よりも暑かったり、気候のきびしいところですから、そのような必要性があったのかもしれません。
 もしかしたら、日本のように気候ののどかな国では、その習慣は必要なかったのかもしれません。また、食後に横になろうとすると「牛になる」などと諫めたりしたので、そんな習慣は定着をしなかったのではないでしょうか。
 それはともかくできることなら、高齢者は、食後小一時間ほど激しい運動を避けて、静かにしていてください。
 そのようにすると、無理をしないので身体の調子もよく、元気が回復できるようですから。


○鍋と釜

 アルミ製の鍋や釜があります。
 アルミは熱伝導がよく、また軽量なので便利です。衛生的でもあるので、炊飯器や電気ポット、やかん、雪平なべ、その他の器具に利用されています。
 しかし、……
 アルミを人体に取り入れると、脳に作用してアルツハイマー病になると言う人もいるようです。


○皿洗いと食器洗い

 皿を洗うときには、洗剤を使うのがふつうです。脂っこい汚れなどが、よく落ちるからです。
 しかし、すすぎを完全にしないと次に使うときに洗剤が残っていて、それを摂取することになってしまいます。一般に洗剤や界面活性剤などの化学製品を体内に入れるのは、好ましくありません。
 お湯が流せる台所でしたら、よほど脂っこいもの以外は洗剤がなくても洗い落とせます。フランス製の白色の皿がいちばん脂気を落としすいようです。私のところでは、その皿を久しく用いていて、いっさい洗剤を使いません。

 そして洗った皿は、布で拭ったりしません。そのまま縦にして専用のラックに立てかけておきます。つまり、表面の水がたまらないように、皿を横方向にして置くのです。
 調理に使ったフライパンなどは、熱いうちにティッシュペーパーで拭いてしまいます。すると改めて水洗いをする必要などはなくなります。あらかじめ穴の開いて不要になった古いタオルや、下着の使い古したものを洗濯しておいて、布巾(ふきん)くらいの大きさに切って、用意しておくとよいでしょう。


○肌着と靴下

 肌着は、毎日変えるのが理想的です。
 さらに汗をかいたりしたときは、その都度着替えるようにしたいものです。肌着を着替えることは、皮膚を刺激することでもあるからです。冬の肌寒い季節に着替えをすると、それだけでも皮膚の鍛錬(たんれん)になるといいます。

 玄米を主食とする野菜系の食生活をすると、肌着が汚れないということがわかります。
 そのようなことは、実際にやってみて分かったことですが、桜沢如一の書物にも書いてありました。しかし、肌着の着替えには、皮膚を刺激して血行をよくするというメリットもありますから、健康な人は朝か晩の少し肌寒いときに、肌着の交換をするのがよいでしょう。


○洗 濯

 洗濯は、ふつうの石鹸でします。合成洗剤などの化学薬品は、できたら使わない方がよいでしょう。
 また、界面活性剤や化学香料などの入ったものは、なるべく使わない方が無難です。
 皮膚の表面からは、1分に40万枚の皮膚片が次々と落ちているといいます。また、皮膚の下にはグルミューという大切な器官があります。皮膚やグルミューを損なわないためにも、化学薬品の含まれていないふつうの石鹸を用いるのが無難です。


○ズボンと靴下の着替え

 ズボンを履き替えるときは、立ったままで、片足ずつ通すようにしたいものです。
 そのようにすると、身体のバランスや平衡感覚が必要になって訓練ができるからです。できれば、靴下も立ったままで履けると理想的でしょう。
 そのようにして、身体のバランスがよくなる工夫をしてください。
 しかし、そうは言っても片足で立って、自分の足に靴下を履くということが、高齢になってくると次第にムリになってきます。したがって、あまりムリはしないでください。
 また、倒れたりする危険がある人は、椅子や床(ゆか)に座って履き替えたりしたほうが無難でしょう。


○運動と歩行

 ちょっと汗が出るくらいの運動が、身体にとってよいでしょう。しかし、高齢者の場合には、それがムリのようです。
 また、歩くのが健康によいといっても、あまり歩くと膝を痛めてしまいます。なぜならば、膝にある軟骨が使いすぎると摩滅してしまうからです。
 汗を身体の負担なく出すためには、サウナの利用なども考えるとよいでしょう。


○目の上揉み=目の上マッサージ

 目が疲れたときに、目の上のところを揉むと気持ちがよく、何となく目の疲れが取れるようです。
 両手で拳骨(げんこつ)を作って、その背のほうで揉むとよいようです。


○足の裏揉み=足の裏マッサージ

 就寝前に、足の裏を清潔にして、マッサージをすると健康によいようです。
 左右の足の裏を、左右の手の親指でかなり強めに押してみます。湧泉(ゆうせん)というツボがあって、痛いくらいに押すと効果があるそうです。
 なお、足の裏はいつも清潔にしておきたいものです。その理由は、何となく「足の裏自体」が呼吸をしているようにさえ思われるからです。

 私は日中でも、なるべく靴下を履きません。また、外出をしたときは帰宅後にぬるま湯で洗うようにしています。素足にサンダルという場合が多いからです。足の裏の部分は、たわしで少し強めにこすって洗うのです。
 昔の時代劇などで宿に着くと、まず足を洗ったというのは正解だと思います。そして、今日でもするべきだと思うのですが、……
 あなたは、どうなさっていますか?

 貝原益軒の『養生訓』にも足裏のマッサージが健康に効果があると書いてあったと思います。おそらく、その理由は血行がよくなるからでしょう。確か、三角形に沿って押してゆけばよいとあったのですが、その意味がわかりませんでした。
 貝原益軒は<少車 多歩>という言葉を残しています。
 これは、車の利用は少なくして多く歩く、つまり車に乗らず歩きなさいという意味でしょう。
 横井也有が書き遺したという「健康十訓」があります。
 それは、
  一、少肉多菜
  二、少塩多酢
  三、少糖多果
  四、少食多齟
  五、少車多歩
  六、少衣多浴
  七、少煩多眠
  八、少念多笑
  九、少欲多施
  十、少言多行
ですが、実際には横井也有が書き残した実際の資料はないそうです。


○手の指・足の指マッサージ=足指拡げ

 手の指や足の指も、ときどきマッサージをするようにします。血行を悪くしないためです。
 とくに足の指は、靴の中にあってふだんは動かしませんので拡げたりするのがよいでしょう。手の指でもって掴(つか)んだり、伸ばしたりするのを繰り返すのです。とくに、足指拡げといって横方向に拡げるようにすると気持ちもよく、血行もよくなるようです。

 足の親指は靴の中で、かなり内側に押されていることがふつうです。そこで、外反母趾(がいはんぼし)などの障害になることがあります。親指を外側に拡げることによって、少しでも外反母趾にならないようにしてください。輪ゴムの少し大きめのものかゴムひもで自作したリンクを左右の足の親指にかけて、互いに引っ張るのもよいでしょう。
 なお、外反母趾とは足の親指が第二指の方へ曲がってしまうことです。

 ついでながら、夏は鼻緒(はなお)式のスリッパやサンダルを素足に履くようにするとよいでしょう。一年中、足の指を靴の中に閉じこめておくと、変形をしてしまって、健康的にもよくないからです。
 なお、メッシュの靴は見たほどには効果がないようです。そんな意味で、思い切ってサンダルにしたいものです。


○腹筋の訓練

 腹筋が弱くなると、腹が出てしまうといいます。
 腕立て伏せなどがよいのでしょうが、なかなかできません。腹がよじれるほど痛くなっては、予防にはならないでしょう。とくに高齢者の場合は注意が必要です。
 そこで、椅子に座った状態で両足を持ち上げると、かなりの腹筋運動になります。


○足の踝(くるぶし)くるくる回し=捻挫の予防

 足のくるぶしをくるくる回すだけで、歩行中に足首を痛めないようになります。とくに女性がハイヒールを履くときは、そのような注意が必要です。捻挫は習慣的になりやすくなっています。そこで、あらかじめ足首を鍛えておくのが効果的でしょう。
 椅子に座った状態で、両足をあげて、ただ足首を中心にしてくるくると回してみてください。
 もしもうまくできなければ、あぐらに座った状態で左足の上に右足を深く組みます。そして、左手で右の足裏をもって足首から下を回転させるようにすればよいでしょう。


○肩凝りとしびれ

 風邪をひいたりしても、肩凝りをしがちです。
 しかし、昔は肩凝りというような症状は、あまり問題にされていなかったのでしょうか。「肩凝り」という言葉自体も、明治になってからできたと言います。それは、夏目漱石が『門』という小説で使ったのが、最初らしいのです。
 ついでながら、「ストレス(Stress)」という言葉も、夏目漱石が最初に使ったといいます。

 「しびれ」は血行が悪いときに起こるといいますが、疲れたり風邪をひくと血行が悪くなりますから、やはり体調が悪いときの症状と考えなければなりません。
 血行をよくするためには、運動が必要です。しかし、血液自体の状態にも大きく関係をしてくるでしょう。正しい食事をして、常に血行が滞(とどこお)らなくする必要があります。


○頭痛・めまい・耳鳴り

 誰でも頭痛やめまい、そして耳鳴りなどはあるものです。
 とくに疲れていたり、身体のコンディションが悪いときには、なりがりです。
 そのような傾向があったときは、早く体調を整えるようにしてください。


○排便と排尿

 日々の生活で、どうしても省けないのが排便と排尿です。
 便秘にならないように、常日頃から注意がとくに必要です。
 日本人の腸は、平均的に西洋人のものよりもかなり長いそうです。つまり、菜食を中心としていたので、次第に長くなったといいます。野菜のほうが、肉よりも消化をしにくいからでしょう。したがって、野菜を中心とした食事にして、便秘になることを解消しましょう。

 一般に肉食の民族よりも、日本人は便の量が多いそうです。そして、便の量は多いほうがよいのかもしれません。大量の排便は、ガンになりにくいともいいます。玄米を主食とすると、便量が驚くほど増えることに気づくでしょう。
 ここで便量というのは、食べたものの消化できなかった部分の他にも、腸内細菌などの死骸があります。さらに、腸内細菌自体の便も混じっているのです。したがって、玄米食にすると驚くほどの大量の便になるのです。

 オシッコは、あまり我慢をしないほうがよいでしょう。
 高齢者になると、ふつうオシッコが近くなります。腎臓が萎縮したり、男声の場合は前立腺の問題があるからです。また、咳をしたり、急に立ち上がったしたときには、尿を漏らしたりします。
 小便は、出した直後は不潔ではないといいます。
 砂漠で、水が極端に不足している地方では、らくだの小便で顔を洗ったりする人々がいるそうです。そんな光景を、テレビで見たこともあるので、実際にそうなんでしょう。
 また、尿量法などといって尿を飲むことによって、健康を維持しようという考え方もあるようです。

 小便はその都度、計量カップに採ってチェックをするのもよいでしょう。
 そのときは、300ccくらいの取っ手の付いた調理用カップを利用すると便利でしょう。尿量の多い人は、500ccくらいのものを利用するとよいかもしれません。出たときの色、臭(にお)い、泡立ちなどを調べると、自分の体調がわかって、よいのではないでしょうか。少なくとも、いつもの状態と変化があるかどうかを知ることができるからです。
 なお、調べた後の尿を洗面流しに捨てるときは、あらかじめ水をながしながら行います。そして、定期的に塩素などを流して消毒をすると、問題はないでしょう。
 また、薬局で試験紙を買ってくると、自分で糖や蛋白の測定が簡単にできます。試験紙の先に薬品が塗ってあって、色が変化することで、測定がきるようになっているからです。

 トイレは、大のときにしゃがんでする和式のものよりも、座るタイプの洋式のものがよいでしょう。なぜならば、姿勢が楽になるからです。とくに、高齢者にとっては洋式のほうがよろしい。
 また、できたら済んだ後で、局部を水で洗うタイプのものを取り付けたいものです。それは、ウオッシュレットなどといいます。さらに、最近は暖かい空気が出て、お尻の回りを乾燥までしてくれるものもあります。したがってそうすると、トイレットペーパーが不要になります。
 トイレットペーパーでは、どうしても局所をこするので、清潔ではありません。したがって、水でシャワーして、空気で乾燥をさせることは、非常に衛生的で好ましい方法なのです。


○入浴と洗髪

 皮膚にはグロミューという器官があります。外界の温度変化から体内を保護するためのサーモスタットのような働きをする器官です。しかし、多くの人はそのグロミューが正常に働かないようになってしまいました。そのために、皮膚が暑さや寒さに対して、抵抗力がありません。

 「温冷浴」という入浴法があります。熱い湯と冷たい水に交互に入るのです。すると、皮膚の抵抗力が強くなって風邪をひかなくなるのです。サウナでも、温冷浴とまったく同じような効果があります。
 身体を洗うときや洗髪には、化学物質の入っていない石鹸を利用します。また、香料も身体にはよくない場合が多いと思われます。
 もしも入浴ができないときは、内股や足の裏の清拭(=清拭 せいしき)をするとよいでしょう。


○サウナ

 サウナによる発汗も、なかなか効果的です。
 私たちは、汗を出すことも必要です。なぜならば、細胞中の老廃物や化学物質を排出することができるからです。
 ほんとうは、スポーツで発汗するのがよいのですけれど、それができないときにはサウナの利用もよいでしょう。
 フィンランドでは、「サウナで治らない病気は治らない」と言い、治療や健康維持にサウナが利用されています。

 とくに発汗の前後には、水分を補給することを忘れないでください。
 ふつう、運動でもむろんそうですが、サウナのように激しい発汗を伴うときは、あらかじめ事前にも多くの水分を摂るようにしなければなりません。そうしないと、脱水状態になってしまうことがあるためです。


○皮膚の清潔さ保持

 皮膚には細胞の死骸、つまり垢(あか)がたまります。
 本来ならば垢は自然に剥げ落ちていくのですが、食生活が悪いと、なかなかうまくいきません。そこで、風呂に入って身体を洗うわけです。
 風呂に入れないときは、清拭(せいしき)をするのがよいでしょう。水で絞ったタオルで、身体を拭くのです。とくに、内股や足の裏を清潔にする必要があります。
 それから、男性で包茎の人は、皮をまくってきれいにします。拭いただけでは無理なときは、その部分だけでも水を流して洗うべきでしょう。


○空気とほこり・換気扇

 空気については、あまり注意をしないようです。
 しかし、屋外には排気ガスや有害花粉などがあって、安心ができません。また、屋内でも、ダニやほこりを吸っているのがふつうです。
 平均して一人が、年にスプーン10杯分ものほこりを吸っているといいます。

 空気の悪いところへ外出するときには、今後はマスクをするなどの注意が必要になるかもしれません。
 また、外出中も機会を作ってうがいをするのがよいでしょう。手洗いのときに、ついでにうがいをするのは、とてもよい習慣と言えるでしょう。そして帰宅時には、必ず手を洗い、うがいをします。
 そのときには、できたら水を流しながら、顔も洗うようにしたいものです。


○熱交換式換気扇

 室内の換気には、とくに注意をしなければなりません。
 ときどき窓を開けるのもよいことです。また、熱交換式換気扇といい室内の温度と同じ温度にして、外の空気を取り入れるものがあります。冬の外気が寒いときなどに、とても便利な方式です。
 ふつうの換気扇では、室内の空気が排出されるために室温が下がってしまう場合があります。そこで、冬季などは暖房の必要が生じます。しかし、石油ストーブでは不完全燃焼によるCO中毒の心配があります。できたら交換機を室外の置いた、専用の暖房装置を使いたいものです。

 そのような大げさな装置がないときは、小さい部屋なら、電気による暖房が衛生的でしょう。遠赤外線方式などは、かなり効果のあるものです。
 そのようなことと同時に、皮膚をじょうぶにすることが大切です。
 冬でも皮膚呼吸ができるように、なるべく薄着で暮らすようにするとよいでしょう。部屋の暖房は必要ですが、空気の入れ換えにも注意をして、いつでも清浄な空気の中に、自分がいるようにします。


○睡眠=寝方

 枕や布団などの工夫も、大いに必要でしょう。
 また、寝るときの姿勢にも注意が必要です。
 ここで、改めてふとんの中で眠るときの姿勢について考えてみましょう。
 むろん、寝たときから起きるまで、同じ姿勢を保つわけではありません。レム睡眠とノンレム睡眠があって、レム睡眠の時は姿勢も短い時間で頻繁に変わるといいます。したがって、眠りに入るときの姿勢の問題として、参考にしてください。
 いちおう、基本的には
   仰向けに寝る
   右下にして、横向きで寝る
   左下にして、横向きで寝る
   うつむきに(うっぷせて)なって寝る
の4通りが考えられます。

 では、どの姿勢がいちばんいいのでしょうか。
 西洋では、「仰向けに寝るのは王様、うつむきに寝るのは乞食」などという諺(ことわざ)があるようです。
 また、釈迦の涅槃図を見ると、右下にして寝ています。
 実際に試してみると、男性の場合には左下にするよりも右下にするほうが楽なようです。心臓に負担がかからないためでしょうか。そして、女性は左下が多いようです。
 おそらく子どもを抱いているときに、右手をあけておきたかったというような遺伝子が、残っているためかもしれません。

 一般には、上の順序が眠りに入るときの姿勢の好ましい順序といわれているようです。
 しかし個人差があるので、どの姿勢がよいかは一概に言えません。また、朝まで同じ姿勢でいることは、まずないでしょう。眠っているときにも、姿勢をときどき変えるからです。要は、楽な姿勢で眠りに入ればよいのです。


 衣服と靴=薄着と裸足のすすめ


○この節に含まれる項目

     ○衣服と薄着
     ○靴と裸足
     ○素足にサンダル



○衣服と薄着

 衣服は四季を通じて、なるべく薄着にします。むろん、身体の保温をしなくてはいけませんが、そうかと言って厚着をすると皮膚がますます衰えてしまうでしょう。肌着もそうですが、できたら木綿製のものが好ましいようです。なぜならば、木綿はあまり抵抗がなく、身体に馴染むからです。
 また、冬でも薄着にしておいて、オーバーを着るのもよいでしょう。
 そのようにすると室内に入ったときに、すぐに脱ぐことができるからです。最近は、デパートなどは年間を通じて同じ温度になっていますので、戸外と同じ服装で入っていくと汗をかいたりして、あまり気持ちのよいものではありません。
 もともと体温を保護するための服が、逆にならないように注意をすべきでしょう。


○靴と裸足

 靴は足の指を圧迫しないつま先の広いものを選んで下さい。ちょっと格好が悪いですが、慣れてしまえば問題ありません。
 しかし、四六時中靴を履いているのではなく、冬季以外はなるべくサンダルか草履が好ましいことも事実です。日本の気候では、靴の中が蒸れて、足に異常をきたすことが多いからです。
 一日のうちに靴を履いている時間が長いと、水虫になることが多いと言います。そして、最近は女性の水虫も非常に増えているといいます。靴下をはいて、足を靴の中に長い時間、閉じこめた状態にして、空気に触れさせないからでしょう。
 さらに、靴下が化学繊維の場合には、健康的には問題があるようです。

 水虫は、なかなか治りにくい症状の病気です。放置しておくと、爪の中にまで白癬菌が進入して、「爪白癬」になってしまいます。おもに左右の足の親指がかかりやすく、いったんかかると少しずつ内部に進んで、爪自体が厚くなって見た目が、醜くなってしまいます。
 爪白癬は、ふつうの塗り薬や外用薬では治りにくく、皮膚科などの専門医に行って、内服薬を処方してもらわないといけません。しかし、その薬は心臓などに反作用があるらしく、利用をするときは医師が慎重になります。
 そんなわけで、なかなか本格的な治療ができないので、いきおい直りにくくなるのです。

 白癬菌はどこにでもいる菌で、スリッパなどからも、感染をします。したがって、医院などへ行くときは、自分のスリッパを持参していくのが、よいようです。そして、毎日一回は足の指の間に水を流しながら洗うようにします。ちょっと面倒かもしれませんが、なってしまって治療をするときのことを考えると、そうするのが好ましいのではないでしょうか。
 スポーツクラブなどのプールでも水虫は感染します。水中に長くいると、爪がやわらかくなってしまうので、なおさら爪白癬になる可能性が大きくなりますので、注意をしてください。


○素足にサンダル

 いっそのこと、できたら素足にサンダルというのが、好ましいでしょう。
 私は、四季を通じて鼻緒タイプのゴム草履を利用しています。そして、よほどの寒い日以外は靴下を履きません。真冬には、土方(どかた)の方が地下足袋(じかたび)の下に履く親指と他の指の間に切れ目のあるタイプの木綿製の白い靴下を利用します。
 仕事の関係で、それができないときは木綿や麻の靴下を履いたり、メッシュの靴にするなどの工夫が必要になってきます。
 つまり、水虫になりにくく、健康的な生活を過ごすために、格好のほうは多少がまんをするのです。


 日光浴や呼吸の仕方


○この節に含まれる項目

     ○日光浴について
     ○鼻呼吸を原則に
     ○天台すそくかん



○日光浴について

 古来から、日光浴の必要性が説かれてきました。
 若い時代には、夏になると海水浴に行って、真っ黒になったものです。夏休みが終わって、新学期になると誰もが見違えるほど黒くなって、登校してきた中学校のころの思い出があります。
 しかし、現代のように紫外線が強くなってしまった状態では、いったいどうなんでしょうか。
 一時は、化粧品の広告に小麦色の肌の女性が登場をしたものですけれど、最近になってあまり見なくなりました。ガングロ娘なども見かけないようです。やはり、考え方自体に流行のようなものがあるようです。

 赤ちゃんは、「ときどき陰部を日光に当てなさい」と、ある育児書に書いてありました。お尻や男の子でしたらオチンチンです。女の子でしたら、前側のオマンマンもです。そのような医学的な指導もあるのですから、ある程度は日光に当てることが、皮膚の健康によいのかもしれません。
 しかし、日光に当てすぎると皮膚に炎症を起こしたり、皮膚自体がただれたりするので注意をしてください。また、個人差が大きいので、いちがいには何がよいかは言えません。とくに、最近のようにアトピーの患者が増えた中では、何がどう作用するかはまったくわからないのです。

 私は、スーパー銭湯に行ったときに、オチンチンを太陽の光にさらします。何となく、すがすがしくて健康によいようだからです。もしもあなたが包茎でしたら、皮をまくって、日光に当ててみてください。きっと気持ちがよいことと思います。でも、その結果が不安でしたら、泌尿器科の医師に相談をしてからにするとよいでしょう。
 ほんとうは、俯(うつぶ)せになってお尻の穴の回りも、尻の割れ目を開いてときどき直射日光に当てると、よいのかもしれません。あなたは、そう思いませんか?


○鼻呼吸を原則に

 鼻から吸って、口から吐くのです。
 前出@@@


○天台すそくかん

 天台摩訶止観には呼吸法のことも書いてあります。
 ……


 日々の点検=最低限のチェック事項


○この節に含まれる項目

     ○日々の注意と予防
     ○眼がちくっとする
     ○身体が臭(くさ)い
     ○しわとしみ
     ○血管が浮き出る
     ○ふとんと寝間着



○日々の注意と予防

 自動車などは使い始める一日の初めに機能のチェックをします。ブレーキが効くかどうか、ライトは点灯するか、そしてエンジンの調子などです。
 人間の身体は、自動車などよりもずっと複雑で微妙なものです。そこで、朝起きたときにいろいろと点検や検討をしてみることが、大切ではないでしょうか?
 健康に関しては、日頃から注意をするようにしなければなりません。病気は、なるべく重傷になる前に治してしまいます。つまり、「ホメオスタシスが正常に働く」うちに全快してしまうのです。それが崩れると、慢性的な状態になってしまって、なかなか治らないからです。

 習慣的に自分自身の身体を、自分自身で観察する必要があります。病院や保健所などとは、異なった観点でみなければだめでしょう。つまり、人体のメンテナンスともいった視点で、捉える必要があるからです。
 予防や発病防止を主眼として、成人病を避けるようにします。
 とくに、糖尿病や歯周病は、自分の責任で治してしまうことができるといいます。
 ここでは、身体の傾向とその対策を考えてみましょう。むろん、これは私が長年やっているもので、医学的に検討をしたわけではありません。したがって、個人差がありますので、念のために医師の診断を仰ぐ必要もあるでしょう。


○眼がちくっとする

 眼がチクリと痛いときがあります。すぐに直るのですが、いったいどうしたことでしょう。
 私なりの考えですが、その症状はおそらく「眼球に行く血液の中に非常に小さい異物があって、それが血管に引っかかったらしい」と考えました。つまり、血液がわずかに淀んでいたのでしょう。
 だいぶ前に、そのような症状があって、慌てて眼科に行ったことがあります。
 そのときは、いろいろな検査をされたのですが、結局は何でもないということになりました。むろん、血液をすべて調べたわけではないでしょうし、眼の機能については正常なのですから、その症状が過ぎてしまえば、結果は何も残っていません。

 そこで、私は自分なりに次のように考えました。
 中古車に乗っていると、ときどきちょっとエンジンの調子が悪いことがあります。しかし、エンコをするわけではなく、しばらくすると正常に戻ってしまいます。そんな状態で修理工場へ持ち込むと、故障は見つかりません。それでも、修理をするとなるとエンジンのオーバーホールということになるでしょう。
 しかし、中古車ですからエンジンだけを新品同様にしても、ムダなのです。足回りや他の系統もすべて治さないといけないからです。そして、そのようなことは費用のムダですし、時間のムダでもあります。いっそのこと新車に交換しないと、状態はよくならないでしょう。

 自動車と異なって、自分の身体をやめるわけにはいきません。
 そんなわけで、高齢になった人は、「中古車を故障させないで走らせる」というような工夫が健康についても、日常の生活についても、必要になってくるのです。


○身体が臭(くさ)い

 「加齢臭」という言葉があります。
 高齢者になると、独特の臭(にお)いがするようになります。そして、その臭(にお)いは臭(くさ)い場合が多いようです。仕方のないことなのでしょうか。
 健康のサークルに、還暦を過ぎた素敵なご婦人がいました。
 とても小綺麗にしていて、まだ若い頃の美しさの面影を残している素敵な人です。しかし、私はその人から相談を受けたのです。その人が言うには、お孫さんを抱いたときに、
 「おばぁちゃん、くさい!」
と言われて、ショックを受けたそうです。

 そして、どうしたら臭(くさ)くなくなるかを尋ねられました。
 そこで、いろいろと研究をしたのです。
 ……


○しわとしみ

 歳をとると、身体にしわ(皺)としみ(染み)が増えてきます。
 皺(しわ)は「皴」とも書いて、もともと皮膚の表面がたるんだり、ちぢんだりしてできた細い筋目を言います。そこで、布・紙などについても、言うようになったのでしょう。
 また、染み(しみ)は皮膚に付いた汚れのようなものです。紫外線に当たる顔にできることがふつうです。とくに、高齢者には黒い斑点のようなものが多く見受けられます。
 いずれにしても、加齢による増加を伴う現象のようです。
 急に増えるような場合は、念のために皮膚科で診察を受けるほうがよいでしょう。皮膚ガンの恐れなどが、あるからです。


○血管が浮き出る

 皮膚が盛り上がって、血管が浮き出ることがあります。とくに、高齢になると手や足の血管が浮き出て、静脈の青色がはっきりとわかります。中には、顔の額に青筋などが黒々と浮き出ている人もいます。
 しかし、考えてみれば血管は大切な器官ですから、身体が何らかの保護をしているわけです。したがって、皮膚から浮き出てしまうのは、それなりの原因があることでしょう。例えば、皮膚の下の組織が固くなって、血管を収容しにくくなったようなときに、皮膚を押し上げて、外側に浮き出てくるのかもしれません。

 血管の末端にあるグルミューという組織が、破壊されてしまって機能しなくなっていることが、その原因かもしれません。お陰さまで、私は手の甲には今のところ血管が浮き出てはいません。しかし、右足の踝(くるぶし)の上のところに少し浮き出ています。そして、踝(くるぶし)の下には浮き出てはいませんが、ありありとかなりの血管が走っているのが見えるのです。

 若いときはともかく、老いて血管も古くなってくると、内部が痛むようです。
 「瘤」(りゅう)という言葉があります。ふつう、怪我をして外部に盛り上がった状態を言いますが、血管の内部にも静脈瘤や動脈瘤があります。何らかの原因で、血管が一様でなくふくらんでしまったのでしょう。
 そのような場所は、そこで血管が破裂をしたりしないように、日頃から注意をしなければなりません。外部から軽くマッサージをするとよいかもしれません。しかし、大きな場合は素人判断は慎(つつし)んで、医師の診断を受ける必要があります。なぜならば、血圧と血管の関係などが、考えられるからです。


○ふとんと寝間着

 国によっても習慣が異なり、いちがいには言えませんが、裸で寝るのが健康によいと言います。
 上布団の場合、「ふとんをかける」といいますが、「ふとんを着る」とも言うことがあるからです。つまり、裸で寝る場合には布団を着るのです。
 カンジーの本に、裸で寝ることのメリットが書いてありましたが、インドのように暑い国と日本では、条件がかなり異なるかもしれません。ヨーロッパの国でも裸で寝るようですが、暖房が整っていれば冬でも問題はないでしょう。
 裸で寝る場合には、起きたときのために、厚手のガウンを用意しておきます。


 疲れをためない生活習慣


○この節に含まれる項目

     ○疲れをためないくふう
     ○足の裏揉み


○疲れをためない工夫

 疲れをためないような生活習慣を常に心がける必要があります。
 なぜならば、疲憊(ひばい)という状態の人が多いからです。つまり、すでに疲労困憊(ひろうこんぱい)をしてしまった状態です。現代人は多くの場合、疲れているからです。
 そして、疲れはやがて生活に破綻(はたん)をきたすから、あらかじめ注意が必要でしょう。


○足の裏揉み 

 前出@@@

 足の裏には疲労がたまりやすいと言います。ときどき親指の腹で、強く押してみましょう。気持ちがよいときは、やはり足も疲労しているのです。夜中に起きたときなど、足の裏を揉むと気持ちが安らぐようです。
 このようなことは『養生訓』にも書いてありました。
 また、足の指を広げるのも効果的です。手の指でもって、足の指を1本ずつ左右に広げていきます。
 何だか、足の裏も呼吸をしているみたいです。足裏は、たえず清潔にしておく必要があります。とくに靴を履く生活をするときには、しばしば洗う必要がありそうです。
 時代劇などでは、帰宅をしたり宿に着いたりすると足を洗います。そのような習慣を今でももちたいものです。


Kuroda Kouta (2004.02.09/2015.07.21)