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『ヨベル書』についての私的考察

 

 

はじめに

 

 この書には、旧約聖書「創世記」の初めから「出エジプト記」第一二章までの内容に関係した記述があります。したがって、「小創世記」などと言われます。

 そして、この書にも巨人伝説や外宇宙系の話題などが含まれていると考えて、私なりに調べてみました。むろん、私は教学に関してはまったく知識のない素人ですから、大きな誤りを犯しているかもしれません。もしもそのような場合には、どうぞご指摘やご注意をしていただきたいと思います。

 

 紀元前2世紀後半に執筆されたと言われていますが、すでに本文第四章17節〜19節に『エノク書』が引用されています。また、二一章10節に「ノアのことば」とともに「エノクのことば」としても言及がなされています。

 この書の著者は不明であるが、パリサイ派の祭司であると言われている。しかし、エッセネ派の一人によって書かれたとも言う。なぜならば、クムランで発見されクムラン教団に代表されるのがエッセネ派だからです。

 

 エノクは人名であるが、ヨベルは時間の長さを言う言葉である。

 つまり、天地創造から出エジプト記までを四九ヨベルに分けて、さまざまな事件を位置づけることを試みているようだ。

 

 

ヨベル書の概要

 

(注) この抜粋は、

村岡崇光訳『聖書外典偽典第四巻 旧約偽典II』教文館

によって、作成をしました。

 しかし、村岡氏の訳文を私なりにわかりやすく変更をさせていただきました。また、ひらがなを漢字にしたり、言葉を変えて読みやすくしたりした箇所があることをお断りしておきましょう。

 また、節番号などで不明なものが訳文に残っている箇所は、そのままの表記にしておき「?」を附しておきました。

残念ですがヘブル語について、私はまったくわからないのです。

したがって、村岡氏には大いに感謝をいたします。

(注おわり)

 

 

 

 本書は、主の「山の頂上に登って来なさい」という言葉に応じて、モーセが律法と掟(おきて)の石版を受け取りに登ったときに、主がシナイ山で語ったとおりに綴ったものである。

 

 

第四章

 

09 カインは妹アワンを嫁に迎え、彼女は第四ヨベルの終わりにエノクを産んだ。第五ヨベルの第一年に家が地上に建ち、カインは町を作った。そこを息子の名にちなんでエノクと命名した。

 

16 第一一ヨベルにヤレデは、バラカという名でラスイエルの娘、彼の父の姉妹の娘をこのヨベルの第四年週に嫁に迎えた。彼女は、そのヨベルの第五年週の第四年に男児を産んだ。彼はその名をエノクと呼んだ。

17 地上に生を受けた人類の中で、ものを書く技術と知恵を学んだのは彼をもって嚆矢(こうし)とする。彼は天のしるしをその月の順序にしたがって本に書き記し、人類が一年の季節をそれぞれの月の順序にしたがって知ることができるようにした。

18 また証言(あかし)を書いたのは彼をもって嚆矢とする。彼は、われわれが彼に教えたとおりに、人類の子らに、地の住民の間で証言し、ヨベルの七年期間について語り、一年の日々を知らしめ、月を配列し、一年の安息日について語った。

19 彼は、すでに起こったこと、およびこれから起ころうとすることを、眠っているとき夜の幻の中で見た。人類の子孫に審判の日に至るまでも代々起こるであろうこと、それを彼はすべて見て悟り、証言として書きとめ、全人類とその子孫のために地上にこれを置いた。

20 第一二ヨベルの第七年週に、彼はエダニという名の、ダネルの娘で彼の父の姉妹の娘を嫁に迎えた。その年週の第六年に彼女は男児を産み、彼はその名をメトセラと呼んだ。

21 また彼(エノク)は六ヨベル期間を神のみ使いたちとともにし、彼らは地上と天上にあるすべてのこと、太陽の支配を彼に見せ、彼はこれをことごとく書きとめた。

22 彼は人の娘らと罪を犯したところの寝ずの番人たちに対して証言した。この者たちは地上の娘らと交わって身を汚しはじめていた。エノクは彼らすべてについて証言した。

23 彼は人類の間から取り去られ、われわれは大いなる、豪壮なエデンの園に彼を連れて行った。見よ、彼はそこで世界に対する判決と裁き、人類の悪事をぜんぶ書き記している。

24 この故に、(神は)エデンの全地に洪水を起こされた。彼(エノク)はそこにしるしとして置かれ、全人類に対して証言し、判決の日まで代々の(人類の)行いを述べるために置かれていたのである。

 

 

第五章

 

01 人類が地の表に増えはじめ、彼らに娘が生まれたとき、主のみ使いたちは、このヨベルのある年に、彼女らが見た目に美しいことに気づき、自分で相手を選んで結婚した。彼女らは子を産んだが、これが巨人であった。

02 暴虐が地上にはびこり、すべて肉なる者は人間から始まって、家畜・獣・鳥・地上を歩くすべてのものに至るまで、その道と定めを退廃させ、共食いを始めた。暴虐は地上にはびこり、人間どもは誰もかれも四六時中まったくろくでもないことばかり考えていた。

 

 

第七章

 

38 このようにお前たちの祖父エノクはその子メトセラに命じ、メトセラはその子ラメクに、ラメクは彼の先祖が彼に命じたすべてのことを私(?)に命じた。私もエノクが第一ヨベルにその子に命じたようにお前たちに命じる。彼(?)は存命中、第七世代のとき、彼の子および孫たちに命じ、諭(さと)して死の日まで及んだ。

 

 

第一〇章

 

01 このヨベルの第三年週に汚れた悪霊(あくりょう)どもがノアの子らを迷わせ、彼らをして道を誤らせ、滅ぼし始めた。

02 彼の子らは父ノアのところに来て、悪霊どものことを語った。

03 彼(ノア)は彼の神、主に祈って言った。……

 

17 彼(?)は、エノクには及ばないとしても、完全と言ってよいその義の故に、どの人の子よりも地上での寿命は長かった。エノクのつとめは、さばきの日に代々の(人間の)すべての行いを告げるため、永遠の証(あかし)として作られたものである。

 

 

第二五章

 

 

 

二一章10節に「ノアのことば」とともに「エノクのことば」

 

 

 

私的な考察

 

現在整理中

 

 

Kuroda Kouta 2006.12.26/2007.01.05