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この資料に関するコメント

 旧約聖書から抜粋(4)



4 荒野の書(Numeri・民数記) 全


第一章


【人口調査】

01 イスラエル人がエジプトの国を出た翌年、第二の月の第一日、シナイの荒野の出会いの幕屋で、主はモーセに言った。
02 〈全イスラエルの人口調査をしなさい。氏族ごとに家系に従って、男子全員を一人一人点呼し、戸籍登録をしなさい。
03 あなたとアロンは、イスラエルの中から兵役に就くことのできる二十歳以上の者を部隊に組んで、登録しなさい。
04 部族ごとに一人ずつ出して、作業の助けをさせなさい。それは、家系の長でなければならない〉

【作業を補助する者】

05 〈あなたたちに協力すべき人々の名は次のとおり。ルベン族では、シェデウルの子エリツル。
06 シメオン族では、ツリシャダイの子シェルミエル。
07 ユダ族では、アミナダブの子ナフション。
08 イサカル族では、ツアルの子ネタンエル。
09 ゼブルン族では、ヘロンの子エリアブ。
10 ヨセフの子のうちエフライム族では、アミフドの子エリシャマ。マナセ族では、ペダツルの子ガムリエル。
11 ベニヤミン族では、ギドオニの子アビダン。
12 ダン族では、アミシャダイの子アヒエゼル。
13 アシェル族では、オクランの子パグイエル。
14 ガド族では、デウエルの子エルヤサフ。
15 ナフタリ族では、エナンの子アヒラ。
16 以上が、共同体の召集者であり、父祖以来の部族の指導者で、イスラエルの部隊の長である〉

17 モーセとアロンは、これらの任命した人々を引き連れ、
18 第二の月の第一日、共同体全体を召集し、二十歳以上の男子を氏族ごとに、家系に従って一人一人点呼し、戸籍登録をした。
19 モーセはこのように、主が命じられたとおり、シナイの荒野で彼らを登録した。

【調査人口の総数】

20 兵役に就くことのできる二十歳以上のすべての男子を氏族ごとに、家系に従って一人一人点呼し、戸籍登録をすると、イスラエルの長子ルベンから生まれた子孫については次のとおり。
21 ルベン族の登録した者は、四万六千五百人。

22 兵役に就くことのできる二十歳以上のすべての男子を氏族ごとに、家系に従って一人一人点呼し、戸籍登録をすると、シメオンから生まれた子孫については次のとおり。
23 シメオン族の登録した者は、五万九千三百人。

24 兵役に就くことのできる二十歳以上の者を氏族ごとに、家系に従って戸籍登録をすると、ガドから生まれた子孫については次のとおり。
25 ガド族の登録した者は、四万五千六百五十人。

26 兵役に就くことのできる二十歳以上の者を氏族ごとに、家系に従って戸籍登録をすると、ユダから生まれた子孫については次のとおり。
27 ユダ族の登録した者は、七万四千六百人。

28 兵役に就くことのできる二十歳以上の者を氏族ごとに、家系に従って戸籍登録をすると、イサカルから生まれた子孫については次のとおり。
29 イサカル族の登録した者は、五万四千四百人。

30 兵役に就くことのできる二十歳以上の者を氏族ごとに、家系に従って戸籍登録をすると、ゼブルンから生まれた子孫については次のとおり。
31 ゼブルン族の登録した者は、五万七千四百人。

32 兵役に就くことのできる二十歳以上の者を氏族ごとに、家系に従って戸籍登録をすると、ヨセフの子のうち、エフライムから生まれた子孫については次のとおり。
33 エフライム族の登録した者は、四万五百人。

34 兵役に就くことのできる二十歳以上の者を氏族ごとに、家系に従って戸籍登録をすると、マナセから生まれた子孫については次のとおり。
35 マナセ族の登録した者は、三万二千二百人。

36 兵役に就くことのできる二十歳以上の者を氏族ごとに、家系に従って戸籍登録をすると、ベニヤミンから生まれた子孫については次のとおり。
37 ベニヤミン族の登録した者は、三万五千四百人。

38 兵役に就くことのできる二十歳以上の者を氏族ごとに、家系に従って戸籍登録をすると、ダンから生まれた子孫については次のとおり。
39 ダン族の登録した者は、六万二千七百人。

40 兵役に就くことのできる二十歳以上の者を氏族ごとに、家系に従って戸籍登録をすると、アシェルから生まれた子孫については次のとおり。
41 アシェル族の登録した者は、四万一千五百人。

42 兵役に就くことのできる二十歳以上の者を氏族ごとに、家系に従って戸籍登録をすると、ナフタリから生まれた子孫については次のとおり。
43 ナフタリ族の登録した者は、五万三千四百人。

44 以上が、モーセ・アロン・イスラエルの指導者十二名によって登録した者の数である。この十二名は、それぞれ家系の代表者であった。
45 イスラエル人のうち、家系に従って登録した者はすべて、イスラエルの中から兵役に就くことのできる二十歳以上の者である。
46 登録した者の総計は、六十万三千五百五十人であった。

【レビ人のための規定】

47 レビ人は、父祖以来の部族に従って、彼らとともに登録はされなかった。
48 主が、モーセに次のように言ったからである。
49 〈レビ族は、イスラエル人とともに登録をしたり、その人口調査をしたりしてはならない。

50 レビ人には、掟の幕屋・祭具・付属品にかかわる任務を与え、幕屋とすべての祭具の運搬と管理をさせ、幕屋の周囲に宿営させなさい。
51 移動する際には、レビ人が幕屋を畳み、宿営する際にはレビ人が組み立てる。それ以外の者が幕屋に近づくならば、死刑に処せられる。
52 イスラエル人はそれぞれ所定の位置に、部隊ごとにその旗を掲げて宿営する。
53 レビ人は掟の幕屋の周囲に宿営し、怒りがイスラエル人の共同体に臨まないように、掟の幕屋の警護の任に当たらねばならない〉

54 イスラエル人は、主がモーセに命じられたとおりに行った。


第二章


【宿営における各部族の位置と人数】

01 主は、モーセとアロンに言った。

02 〈イスラエル人は、それぞれ家系の印を描いた旗を掲げて宿営する。出会いの幕屋の周りに、距離を置いて宿営する。
03 東側の正面に宿営する者は、ユダの宿営の旗の下に部隊ごとに位置をとる。ユダの人々の指導者は、アミナダブの子ナフションで、
04 その部隊に登録した者の数は、七万四千六百人。
05 それとともに宿営するのはイサカル族で、イサカルの人々の指導者は、ツアルの子ネタンエル、
06 その部隊に登録した者の数は、五万四千四百人。
07 同じくゼブルン族。ゼブルンの人々の指導者は、ヘロンの子エリアブで、
08 その部隊に登録した者の数は、五万七千四百人。
09 部隊ごとに登録した者で、ユダの宿営に属する者は総勢十八万六千四百人で、彼らが先頭を行進する。

10 南に宿営する者は、ルベンの宿営の旗の下に部隊ごとに位置をとる。ルベンの人々の指導者は、シェデウルの子エリツル、
11 その部隊に登録した者の数は、四万六千五百人。
12 それとともに宿営するのはシメオン族で、シメオンの人々の指導者は、ツリシャダイの子シェルミエル、
13 その部隊に登録した者の数は、五万九千三百人。
14 同じくガド族。ガドの人々の指導者は、デウエルの子エルヤサフ、
15 その部隊に登録した者の数は、四万五千六百五十人。
16 部隊ごとに登録した者で、ルベンの宿営に属する者は総勢十五万一千四百五十人で、二番目を行進する。

17 出会いの幕屋は、レビ人の宿営に囲まれて全宿営の中央を行進する。宿営しているときと同じように、それぞれの宿営は、その旗印の下に行進する。

18 西に宿営する者は、エフライムの宿営の旗の下に部隊ごとに位置をとる。エフライムの人々の指導者は、アミフドの子エリシャマ、
19 その部隊に登録した者の数は、四万五百人。
20 それとともに宿営するのはマナセ族で、マナセの人々の指導者は、ペダツルの子ガムリエル、
21 その部隊に登録した者の数は、三万二千二百人。
22 同じくベニヤミン族。ベニヤミンの人々の指導者は、ギドオニの子アビダン、
23 その部隊に登録した者の数は、三万五千四百人。
24 部隊ごとに登録した者で、エフライムの宿営に属する者は総勢十万八千百人で、三番目を行進する。

25 北に宿営する者は、ダンの宿営の旗の下に部隊ごとに位置をとる。ダンの人々の指導者は、アミシャダイの子アヒエゼル、
26 その部隊に登録した者の数は、六万二千七百人。
27 それとともに宿営するのはアシェル族で、アシェルの人々の指導者は、オクランの子パグイエル、
28 その部隊に登録した者の数は、四万一千五百人。
29 同じくナフタリ族。ナフタリの人々の指導者は、エナンの子アヒラ、
30 その部隊に登録した者の数は、五万三千四百人。
31 ダンの宿営に登録した者は、総勢十五万七千六百人であって、その旗の下に最後を行進する。

32 以上が家系に従って登録したイスラエル人であり、部隊ごとに登録した宿営に属する者の総勢は、六十万三千五百五十人である〉

33 しかしレビ人は、主がモーセに命じられたように、イスラエル人とともに登録されなかった。
34 イスラエル人は、すべて主がモーセに命じられたとおりに行い、それぞれの旗の下に宿営し、またそれぞれ氏族ごとに、家系に従って行進した。


第三章


【レビ人の系図】

01 主が、シナイ山でモーセと語った当時の、アロンとモーセの記録は次のとおり。
02 アロンの子らの名は、ナダブを頭にアビフ・エルアザル・イタマル。
03 これらがアロンの子らの名であって、彼らは油を注がれて祭司職に任ぜられた。
04 ナダブとアビフはシナイの荒野にいたとき、規定に反した炭火を主の前に捧げて死を招いた。彼らには、子がなかった。エルアザルとイタマルは、アロンとともに祭司の務めをした。

【レビ人の役目】

05 主は、モーセに言った。
06 〈レビ族を前に進ませ、祭司アロンの前に立たせて、彼に仕えさせなさい。
07 彼らはアロンと共同体のために出会いの幕屋を警護し、幕屋の仕事をする。
08 すなわち、出会いの幕屋にあるすべての祭具を守り、イスラエル人のために幕屋を守り、幕屋の仕事をする。

09 あなたは、レビ人をアロンとその子らに属する者とせよ。彼らは、イスラエル人の中からアロンに属する者とされる。
10 あなたは、アロンとその子らを監督して、その祭司職を厳守させなさい。ほかの者がその務めをしようとしたら、死刑に処せられる〉

【レビ人を選出する】

11 主はまた、モーセに言った。
:12 〈私はイスラエル人の中からレビ人を取って、イスラエル人のうちで初めに胎を開くすべての初子の身代わりとする。レビ人は、私のものである。
13 すべての初子は、私のものだからである。エジプトの国ですべての初子を打ったとき、私は、イスラエルの初子を人間から家畜に至るまでことごとく聖別して、私のものとした。私は、主である〉

【レビ人の各家の人数と役割分担】

14 主は、シナイの荒野でモーセに言った。
15 〈レビの子らを家系に従って、氏族ごとに登録し、生後一か月以上のすべての男子を登録しなさい〉
16 モーセは主の命令に従って、命じられたとおり彼らを登録した。

17 レビの子らの名は、次のとおり。ゲルション・ケハト・メラリ。
18 ゲルションの子らの氏族ごとの名は、次のとおり。リブニ・シムイ。
19 ケハトの子らは、氏族ごとに挙げると、アムラム・イツハル・ヘブロン・ウジエル。
20 メラリの子らは、氏族ごとに挙げると、マフリ・ムシ。以上が、家系によるレビ人の氏族である。

21 ゲルションにはリブニ家とシムイ家があり、これがゲルションの氏族である。
22 生後一か月以上のすべての男子で登録した者の数は、七千五百人である。
23 ゲルションの氏族は、幕屋の裏手、すなわち西側に宿営する。
24 ゲルション族の家系の代表者は、ラエルの子エルヤサフである。
25 ゲルションの子らの出会いの幕屋における務めは、幕屋・天幕・覆い・出会いの幕屋の入り口の幕・
26 幕屋と祭壇を囲む庭の周りの幕・入り口の幕・綱・それにかかわる仕事をすることである。

27 ケハトにはアムラム家・イツハル家・ヘブロン家・ウジエル家があり、これがケハトの氏族である。
28 生後一か月以上のすべての男子の数は、八千三百人である。彼らは聖所を警護する。
29 ケハトの氏族は、幕屋の脇、すなわち南側に宿営する。
30 ケハトの氏族の家系の代表者は、ウジエルの子エリツァファンである。
31 彼らの務めは、契約の箱・供え物の机・燭台・祭壇・聖なる祭具・幕・それにかかわる仕事をすることである。

32 レビ人の代表者たちの総代表は、祭司アロンの子エルアザルである。彼は、聖所を守る者らを監督する。

33 メラリには、マフリ家・ムシ家があり、これがメラリの氏族である。
34 生後一か月以上のすべての男子で登録した者の数は、六千二百人である。
35 メラリの氏族の家系の代表者は、アビハイルの子ツリエルであり、幕屋の脇、すなわち北側に宿営する。
36 メラリの子らの任務は幕屋の壁板、横木、柱、台座、すべての祭具およびそれにかかわる仕事をすること、
37 さらに、庭の周囲の柱と台座・杭・綱を扱うことである。

38 幕屋の前、つまり、出会いの幕屋の東側の正面に宿営するのは、モーセおよびアロンとその子らである。彼らは、イスラエル人のために聖所を守る。ほかの者がその務めをしようとするならば、死刑に処せられる。

【レビ人とイスラエル人の長男】

39 モーセとアロンが主の命令によって、氏族ごとに登録した生後一か月以上のレビ人の男子の総数は、二万二千人であった。
40 主は、モーセに言った。
 〈イスラエル人のうち、生後一か月以上のすべての長子を登録し、その名を数えなさい。
41 あなたは、レビ人をイスラエル人のすべての長子の代わりに、またレビ人の家畜をイスラエル人の家畜のすべての初子の代わりに取って、私のものとしなさい。私は、主である〉
42 モーセは、主が命じられたとおり、イスラエル人のすべての長子を登録した。
43 登録され、名を数えられた生後一か月以上の長子は、総数二万二千二百七十三人であった。

44 主はまた、モーセに言った。
45 〈レビ人をイスラエル人のすべての長子の代わりに、またレビ人の家畜をイスラエルの家畜の代わりに取りなさい。レビ人は私のものである。私は、主である。
46 イスラエル人の長子の数は、レビ人の数を二百七十三人超過している。したがって、この人数分の贖い金が必要である。
47 一人当たり五シェケル、つまり一シェケル当たり二十ゲラの聖所シェケルをおのおのから徴収し、
48 その銀を、超過している人数分の贖い金としてアロンとその子らに与えなさい〉
49 モーセは、レビ人によって贖われた者を超過している人々から、贖い金を徴収した。
50 イスラエル人の長子から徴収した銀は、聖所シェケルで千三百六十五シェケルであった。
51 モーセはその贖い金を主の命令に従って、主がモーセに命じられたとおり、アロンとその子らに与えた。


第四章


【レビ人ケハト族の役目】

01 主は、モーセとアロンに言った。
02 〈レビの子らのうち、ケハトの子らの人口を、氏族ごとに、家系に従って調査しなさい。
03 それは、出会いの幕屋で作業に従事することのできる三十歳以上五十歳以下の者である。
04 ケハトの子らの仕事は、出会いの幕屋と神聖なものにかかわる。

05 まずアロンとその子らは、宿営の移動に当たって、そこに来て、至聖所の垂れ幕をはずし、それで掟の箱を覆い、
06 その上に、じゅごんの皮の覆いを掛け、その上から青い一枚布を広げ、担ぎ棒を差し入れる。
07 また、供え物の机の上に青い布を広げ、そこに皿・柄杓・水差し・ぶどう酒の献げ物に用いる小瓶・日ごとのパンを置き、
08 これらに緋色の布を掛け、さらに じゅごんの皮の覆いをかぶせて、担ぎ棒を差し入れる。

09 青い布を取り、燭台・灯火皿・芯切り鋏・火皿・それに用いられる油の器を覆い、
10 その燭台と祭具をじゅごんの皮の覆いの中に入れ、担ぎ台に載せる。
11 金の祭壇に青い布を掛け、じゅごんの皮の覆いでかぶせて、担ぎ棒を差し入れる。
12 聖所で務めに用いる祭具を取り、青い布に包み、それをじゅごんの皮の覆をかぶせて、担ぎ台に載せる。

13 また、灰をかき出した後、祭壇に紫の布を広げ、
14 その上に祭壇で用いるすべての祭具、すなわち、火皿・肉刺し・十能・鉢などすべての祭壇用祭具を載せて、その上にじゅごんの皮の覆いを掛け、担ぎ棒を差し入れる。
15 アロンとその子らが、宿営の移動に当たって、聖所とそのすべての聖なる祭具を覆い終わった後、ケハトの子らが来て運搬に取りかかる。彼らが、聖なるものに触れて死を招くことがあってはならない。出会いの幕屋からケハトの子らが運ぶべきものは、これらのものである。
16 祭司アロンの子エルアザルは、灯油・香草の香・日ごとの穀物の献げ物・聖別の油、すなわち、幕屋全体とその中のものすべて、聖所とその祭具を管理する〉

【ケハト族の保護】

17 主は、モーセとアロンに言った。
18 〈あなたたちは、ケハトの諸氏族をレビ人の中から断やしてはならない。
19 彼らが神聖なものに近づいたとき、死ぬことなく命を保つために、彼らのためにこうしなさい。アロンとその子らが行って、彼らの一人一人をそれぞれの仕事と荷物に割りふる。
20 そうすれば、彼らが中に入っても、聖なるものを垣間見ることはなく、死を招くことはない〉

【ゲルション族の役目】

21 主は、モーセに言った。
22 〈ゲルションの子らの人口もまた、家系に従って、氏族ごとに調査しなさい。
23 出会いの幕屋で務めに就き、作業に従事することのできる三十歳以上五十歳以下の者をすべて登録しなさい。
24 ゲルションの氏族が作業をし、荷物を運ぶ仕事は次のとおり。
25 彼らは幕屋の幕、出会いの幕屋とその覆い、その上に掛けるじゅごんの覆い、出会いの幕屋の入り口の幕、
26 庭の周りの幕、幕屋と祭壇の周りの庭の入り口の幕、綱、そのために用いられるすべての用具を運搬し、それに伴うすべての作業をする。
27 ゲルションの子らが行う運搬や作業などのすべての仕事は、アロンとその子らの指示による。あなたたちが、彼らにすべての運搬の任務を与え、守らせねばならない。
28 以上が、ゲルションの子らの諸氏族が出会いの幕屋で行う作業である。彼らの務めは、祭司アロンの子イタマルの監督の下にある〉

【メラリ族の役目】

29 〈メラリの子らについて、彼らを氏族ごとに、家系に従って登録しなさい。
30 出会いの幕屋の作業に従事することのできる三十歳以上五十歳以下の者をすべて登録しなさい。
31 彼らが出会いの幕屋で行う作業としての運搬の務めは、次のとおりである。幕屋の壁板・横木・柱・台座・
32 庭の周囲の柱とその台座・杭・綱・すべての祭具およびそれにかかわる仕事をすることである。あなたたちは、彼らが運搬すべき品を名指しで割り当てなさい。
33 以上が祭司アロンの子イタマルの監督の下に、メラリの子らの諸氏族が出会いの幕屋で行う作業のすべてである〉

【レビ人の調査結果】

34 モーセ・アロン・共同体の指導者たちは、ケハトの子らを氏族ごとに、家系に従って登録した。
35 それは出会いの幕屋で作業に従事することのできる三十歳以上五十歳以下の者である。
36 氏族ごとに登録した者の数は、二千七百五十人。
37 これは出会いの幕屋で作業することのできるケハトの氏族で登録した者の総数である。この登録は、モーセを通してなした主の命令によって、モーセとアロンが行った。

38 ゲルションの子らで、氏族ごとに、家系に従って登録した者は、
39 出会いの幕屋で作業に従事することのできる三十歳以上五十歳以下の者である。
40 氏族ごとに、家系に従って登録した者の数は、二千六百三十人。
41 これは出会いの幕屋で作業することのできるゲルションの子らの諸氏族で登録した者の総数である。この登録は、モーセとアロンが主の命令によって行った。

42 メラリの子らの諸氏族で、氏族ごとに、家系に従って登録した者は、
43 出会いの幕屋で作業に従事することのできる三十歳以上五十歳以下の者である。
44 氏族ごとに登録した者の数は、三千二百人。
45 これは、メラリの子らの諸氏族で登録した者の総数である。この登録は、モーセを通してなした主の命令によって、モーセとアロンが行った。

46 モーセ・アロン・イスラエルの指導者が、氏族ごとに家系に従って登録したレビ人は全員、
47 出会いの幕屋で作業を行い、運搬の作業をすることのできる三十歳以上五十歳以下の者たちである。
48 登録した者の数は、八千五百八十人。
49 以上は、モーセを通してなした主の命令によって、一人一人その作業や運搬の仕事に就かせるためにモーセが登録した。彼らは、主がモーセに命じて登録した者たちである。


第五章


【不浄の者は追放】

01 主は、モーセに言った。
02 〈イスラエル人に命じて、重い皮膚病にかかっている者、漏出のある者、死体に触れて汚れた者をすべて宿営の外に出しなさい。
03 男女とも、必ず宿営から出しなさい。私が住んでいる宿営を汚してはならない〉
04 イスラエル人はそのとおり実行し、彼らを宿営の外へ出した。主がモーセに言ったとおりに、イスラエル人は行った。

【返済についてと祭司の特権】

05 主は、モーセに言った。
06 〈イスラエル人にこう言いなさい。男であれ、女であれ、何か罪を犯すことによって、主を欺き、その人が責めを負うならば、
07 犯した罪を告白し、完全に賠償し、それに五分の一を追加して損害を受けた人に支払いなさい。
08 その賠償を継ぐべき近親がいない場合、その賠償は主のものとなり、祭司が受け取る。このほかに、祭司はその人のために罪の贖いの儀式をする贖罪の雄羊を受け取る。
09 同様に、イスラエル人が聖なる献げ物として祭司のもとに携えて来る礼物は、すべて祭司のものとなる。
10 人がそれぞれ、携えて来る聖なる献げ物は祭司のものとなり、人が祭司に与える物はみな祭司のものとなる〉

【嫉妬した場合の訴え】

11 主は、モーセに言った。
12 〈イスラエル人に告げて言いなさい。ある人の妻が心迷い、夫を欺いた。
13 別の男と関係をしたにもかかわらず、それが夫の目に触れず、露見しないことがある。その女が身を汚したことを見た証人もなく、捕らえられなかった。
14 それでも、夫が嫉妬にかられて、身を汚した妻に疑いを抱くか、あるいは、妻が身を汚していないのに、夫が嫉妬にかられて、妻に疑いを抱くことがある。
15 夫はそのようなとき、妻を祭司のところへ連れて行く。その際、大麦の粉十分の一エファを、オリーブ油を注がず、乳香も載せずに、妻のための献げ物として携えて行く。これは嫉妬した場合の献げ物、すなわち「罪の判定の献げ物」である。

16 祭司は女を前に進ませ、主の前に立たせる。
17 祭司は、聖水を土の器に入れ、幕屋の床にある塵を取ってその水に入れる。
18 祭司は、女を主の前に立たせてから、その髪をほどき、罪の判定の献げ物、すなわち嫉妬した場合の献げ物を女の手に置く。祭司は、呪いをくだす苦い水を持つ。
19 祭司は、女に誓わせて言う。もし、お前が別の男と関係を持ったこともなく、夫のある身でありながら、心迷ったり、身を汚したこともなかったなら、この苦い水の呪いを免れるだろう。
20 しかし、もしお前が夫ある身でありながら、心迷って身を汚し、夫以外の男に体を許したのが事実であれば、……
21 祭司は、女に呪いの誓いをさせて言う。…… 主が、お前の腰を衰えさせ、お前の腹を膨れさせ、お前を呪いの誓いどおりになさるように。

22 この呪いの水がお前の体内に入るや、お前の腹は膨れ、お前の腰はやせ衰えるであろう。女は「アーメン、アーメン」と言わなければならない。
23 祭司は、この呪いの言葉を巻物に書き、それを苦い水の中に洗い落とす。
24 そして、その水を女に飲ませる。その呪いをくだす水が彼女の体内に入れば、それは苦くなるであろう。
25 祭司は、女の手から嫉妬した場合の献げ物を取り、それを主の前に差し出して、祭壇に捧げる。
26 祭司は、献げ物から一つかみをしるしとして取り、祭壇で燃やして煙にする。それから、女にその水を飲ませる。

27 水を飲ませたときに、女が身を汚して夫を欺いておれば、呪いをくだす水は彼女の体内で苦(にが)くなり、腹を膨らませ、腰を衰えさせる。女は、民の中にあって呪いとなるであろう。
28 しかし、女が身を汚しておらず清いなら、女はこの呪いを免れ、子を宿すであろう。

29 以上は、女が夫のある身でありながら、心迷い、身を汚したために、
30 あるいは、夫が嫉妬にかられて妻に疑いを抱いた場合の指示である。男は、妻を主の前に立たせて、祭司はこの指示どおりのことを行う。
31 男は、罪を負わない。妻は、犯した罪を負う〉


第六章


【ナジルの誓願】

01 主は、モーセに言った。
02 〈イスラエル人に告げなさい。男であれ、女であれ、ナジルの誓願(=聖別されたものになる願い)を立てて、主に献身しようとするならば、
03 ぶどう酒も濃い酒も断ち、ぶどう酒の酢も濃い酒の酢も飲まず、ぶどう液は一切飲んではならない。ぶどうの実は、生でも、干したものでも食べてはならない。
04 そして、ナジルとしての期間中には、ぶどうの木からできるものはすべて、熟さない房も皮も食べてはならない。

05 ナジルの誓願期間中には、頭にかみそりを当ててはならない。主に献身している期間が満ちる日まで、その人は聖なる者であり、髪は長く伸ばしておく。
06 主に献身している期間中、死体に近づいてはならない。
07 父母・兄弟・姉妹が死んだときも、彼らに触れることによって、汚れを受けてはならない。神に献身したしるしが、髪にあるからである。
08 ナジルである期間中、その人は主に捧げられた聖なる者である〉

【不浄なものには触れない】

09 〈思いがけずに、人が自分のそばで死んで、献身のしるしである髪を汚したならば、七日目の清めの日に頭を剃りなさい。
10 そして八日目に、二羽の山鳩または家鳩を、出会いの幕屋の祭司のもとに携える。
11 祭司が、一羽を贖罪の献げ物、他の一羽を全焼の献げ物として、その人が負った罪を清める贖いの儀式を行うと、その日に髪は清められる。
12 その人は改めて、主に献身をしてナジルとなる期間を定め、一歳の雄羊を賠償の献げ物として携える。最初の誓願期間は、無効となってしまう。その人の献身のしるしは、汚されたからである〉

【ナジルの期間における献げ物】

13 〈ナジルについての指示は、次のとおり。ナジルである期間が満ちた日に、彼を出会いの幕屋の入り口に連れて来る。
14 その人は、献げ物として次のものを主に供える。全焼の献げ物として、傷のない一歳の雄羊一匹。贖罪の献げ物として、傷のない一歳の雌羊一匹。和解の献げ物として、傷のない雄羊一匹。
15 酵母を使わずに、オリーブ油を混ぜて焼いた上等の小麦粉の輪形パン。そして、オリーブ油を塗った酵母を入れない薄焼きパンとを入れた篭。穀物の献げ物とぶどう酒の献げ物である。

16 祭司は、これらを主の前に携えて行き、贖罪の献げ物と全焼の献げ物と、
17 雄羊の和解の献げ物を、酵母を入れないパンの篭とともに主に捧げ、穀物の献げ物とぶどう酒の献げ物を供える。
18 ナジルの人は、出会いの幕屋の入り口で献身のしるしである髪を剃り、それを取って和解の献げ物を焼く火に燃やす。
19 祭司は煮えた雄羊の肩と、篭から酵母を入れない輪形パンと薄焼きパンを一つずつ取って、献身のしるしである髪をそり落としたそのナジル人の手に置き、
20 祭司が主の前に奉納物として差し出す。それは、奉納物の胸の肉と供え物の後ろ肢とともに、聖なるものとして祭司のものになる。その後、ナジル人はぶどう酒を飲むことができる。

21 以上は、誓願を立てたナジルの人に関する規定である。ナジル人であるゆえに主に捧げるべき献げ物のほかに、その人にゆとりがあれば、それを加えることができる。その人は、誓願を立てたとおり、ナジルであることの規定に従って行わねばならない〉

【祭司の祝福】

22 主は、モーセに言った。
23 〈アロンとその子らに告げなさい。あなたたちはイスラエル人を祝福して、
24 《主があなたを祝福し、あなたを守られるように。
25 主が顔を向けてあなたを照らし あなたに恵みを与えられるように。
26 主が顔をあなたに向けて あなたに平安を賜るように。
27 彼らが私の名をイスラエル人の上に置くとき、私は彼らを祝福するであろう》と言いなさい〉


第七章


【十二族の供え物】

01 モーセは幕屋を建て終わった日に、幕屋とすべての祭具、祭壇とすべての祭具に油を注いで聖別した。彼が油を注いで聖別をしたときに、
02 イスラエルの指導者である家系の長は進み出た。彼らは部族の指導者であり、登録に当たった者たちである。
03 彼らは、指導者二人につき一台のほろ付き牛車、指導者一人につき雄牛一頭の割りで、六台の牛車と十二頭の雄牛を献げ物として主の前に、すなわち、幕屋の前に引いて来た。

04 主は、モーセに言った。
05 〈あなたは、それを彼らから受け取り、出会いの幕屋の作業に用い、それぞれの作業分担に応じて、レビ人に与えなさい〉
06 モーセは、牛車と雄牛を受け取って、レビ人にそれを与えた。
07 二台の牛車と四頭の雄牛をゲルションの子らに、
08 四台の牛車と八頭の雄牛をメラリの子らに与え、これらを祭司アロンの子イタマルの監督の下に置いた。

09 しかし、ケハトの子らには何も与えなかった。彼らの作業は、聖なるものを肩に担いで運ぶ役目であったからである。
10 祭壇に油が注がれる日に、指導者は祭壇奉献のための献げ物を携えて来た。彼らがそれを祭壇の前に捧げると、
11 主はモーセに言った。
 〈指導者は、祭壇奉献のための献げ物を、一日に一人ずつ供えなさい〉

【一日に一人ずつ供える内容】

12 第一日に献げ物をしたのは、ユダ族のアミナダブの子ナフション。
13 彼の献げ物は、聖所シェケルで重さ百三十シェケルの銀皿一枚、重さ七十シェケルの銀鉢一個。穀物の献げ物として、オリーブ油を混ぜた上等の小麦粉。
14 香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。
15 全焼の献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。
16 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。
17 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上が、アミナダブの子ナフションの献げ物である。

18 第二日には、イサカルの指導者ツアルの子ネタンエル。
19 彼のした献げ物は、聖所シェケルで重さ百三十シェケルの銀皿一枚、重さ七十シェケルの銀鉢一個。穀物の献げ物として、オリーブ油を混ぜた上等の小麦粉。
20 香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。
21 全焼の献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。
22 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。
23 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上が、ツアルの子ネタンエルの献げ物である。

24 第三日には、ゼブルンの人々の指導者ヘロンの子エリアブ。
25 彼の献げ物は、聖所シェケルで重さ百三十シェケルの銀皿一枚、重さ七十シェケルの銀鉢一個。穀物の献げ物として、オリーブ油を混ぜた上等の小麦粉。
26 香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。
27 全焼の献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。
28 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。
29 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上が、ヘロンの子エリアブの献げ物である。

30 第四日には、ルベンの人々の指導者シェデウルの子エリツル。
31 彼の献げ物は、聖所シェケルで重さ百三十シェケルの銀皿一枚、重さ七十シェケルの銀鉢一個。穀物の献げ物として、オリーブ油を混ぜた上等の小麦粉。
32 香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。
33 全焼の献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。
34 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。
35 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上が、シェデウルの子エリツルの献げ物である。

36 第五日には、シメオンの人々の指導者ツリシャダイの子シェルミエル。
37 彼の献げ物は、聖所シェケルで重さ百三十シェケルの銀皿一枚、重さ七十シェケルの銀鉢一個。穀物の献げ物として、オリーブ油を混ぜた上等の小麦粉。
38 香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。
39 全焼の献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。
40 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。
41 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上が、ツリシャダイの子シェルミエルの献げ物である。

42 第六日には、ガドの人々の指導者デウエルの子エルヤサフ。
43 彼の献げ物は、聖所シェケルで重さ百三十シェケルの銀皿一枚、重さ七十シェケルの銀鉢一個。穀物の献げ物として、オリーブ油を混ぜた上等の小麦粉。
44 香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。
45 全焼の献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。
46 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。
47 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上が、デウエルの子エルヤサフの献げ物である。

48 第七日には、エフライムの人々の指導者アミフドの子エリシャマ。
49 彼の献げ物は、聖所シェケルで重さ百三十シェケルの銀皿一枚、重さ七十シェケルの銀鉢一個。穀物の献げ物として、オリーブ油を混ぜた上等の小麦粉。
50 香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。
51 全焼の献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。
52 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。
53 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上が、アミフドの子エリシャマの献げ物である。

54 第八日には、マナセの人々の指導者ペダツルの子ガムリエル。
55 彼の献げ物は、聖所シェケルで重さ百三十シェケルの銀皿一枚、重さ七十シェケルの銀鉢一個。穀物の献げ物として、オリーブ油を混ぜた上等の小麦粉。
56 香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。
57 全焼の献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。
58 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。
59 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上が、ペダツルの子ガムリエルの献げ物である。

60 第九日には、ベニヤミンの人々の指導者ギドオニの子アビダン。
61 彼の献げ物は、聖所シェケルで重さ百三十シェケルの銀皿一枚、重さ七十シェケルの銀鉢一個。穀物の献げ物として、オリーブ油を混ぜた上等の小麦粉。
62 香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。
63 全焼の献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。
64 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。
65 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上が、ギドオニの子アビダンの献げ物である。

66 第十日には、ダンの人々の指導者アミシャダイの子アヒエゼル。
67 彼の献げ物は、聖所シェケルで重さ百三十シェケルの銀皿一枚、重さ七十シェケルの銀鉢一個。穀物の献げ物として、オリーブ油を混ぜた上等の小麦粉。
68 香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。
69 全焼の献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。
70 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。
71 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上が、アミシャダイの子アヒエゼルの献げ物である。

72 第十一日には、アシェルの人々の指導者オクランの子パグイエル。
73 彼の献げ物は、聖所シェケルで重さ百三十シェケルの銀皿一枚、重さ七十シェケルの銀鉢一個。穀物の献げ物として、オリーブ油を混ぜた上等の小麦粉。
74 香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。
75 全焼の献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。
76 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。
77 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上が、オクランの子パグイエルの献げ物である。

78 第十二日には、ナフタリの人々の指導者エナンの子アヒラ。
79 彼の献げ物は、聖所シェケルで重さ百三十シェケルの銀皿一枚、重さ七十シェケルの銀鉢一個。穀物の献げ物として、オリーブ油を混ぜた上等の小麦粉。
80 香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。
81 全焼の献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。
82 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。
83 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上が、エナンの子アヒラの献げ物である。

【献げ物の総計】

84 以上は、祭壇に油が注がれる日に、祭壇奉献のためにイスラエルの指導者がしたものである。総計、銀皿十二枚、銀鉢十二個、金の柄杓十二。
85 銀皿一枚は百三十シェケル、銀鉢一個七十シェケル。銀器の総量は、聖所シェケルで二千四百シェケル。
86 香を盛った金の柄杓十二、一つの柄杓は聖所シェケルで十シェケル。金の柄杓の総量は、百二十シェケル。
87 全焼の献げ物の動物の総数は、雄牛十二頭、雄羊十二匹、一歳の雄の小羊十二匹、そのほかに穀物の献げ物。贖罪の献げ物の総数は、雄山羊十二匹。
88 和解の献げ物の動物の総数は、雄牛二十四頭、雄羊六十匹、雄山羊六十匹、一歳の雄の小羊六十匹。以上が祭壇に油が注がれた後に、祭壇奉献のために捧げられた献げ物である。
89 モーセは神と語るために、出会いの幕屋に入った。掟の箱の贖いの座を覆う一対のケルビムの間から、神が語りかける声を聞いた。神はモーセに語りかけた。


第八章


【燭台の灯】

01 主はモーセに、言った。
02 〈アロンに告げなさい。あなたが灯火皿を載せるとき、七つの灯火皿が燭台の前を照らすようにしなさい〉
03 アロンは、主がモーセに命じられたように、燭台の前を照らすように灯火皿を載せた。
04 燭台は金の打ち出し作りで、その台座から花弁まで同じ打ち出し作りであった。これは、主がモーセに示した雛型で作られた燭台である。

【レビ人が作業に入る前の準備】

05 主は、モーセに言った。
06 〈イスラエル人の中からレビ人を取って、彼らを清めなさい。
07 彼らを清めるには、彼らに罪の清めの水を振りかけ、体全体の毛を剃らせ、衣服を水洗いさせる。
08 次に、彼らに若い雄牛一頭、その穀物の献げ物として、オリーブ油を混ぜた上等の小麦粉、贖罪の献げ物としてもう一頭の若い雄牛を用意させ、
09 レビ人を出会いの幕屋の前に進ませ、全イスラエル人を呼び集める。
10 そして、レビ人を主の前に進ませ、イスラエル人はレビ人の上に手を置く。

11 次に、アロンはイスラエル人の奉納物として、レビ人を主の前に差し出して主に仕える者とする。
12 レビ人は雄牛の頭に手を置く。アロンは、一頭を贖罪の献げ物として、他の一頭を全焼の献げ物として主に捧げ、レビ人のために罪を贖う儀式を行う。
13 あなたは、レビ人をアロンとその子らの前に立たせ、彼らを奉納物として主に差し出し、
14 レビ人をイスラエル人から区別すると、レビ人は私のものとなる〉

【レビ人の奉納】

15 〈その後初めて、レビ人は出会いの幕屋に入って、作業に従事する。あなたは彼らを清め、奉納物としなさい。
16 彼らはイスラエル人の中から、私に属する者とされる。彼らは、イスラエル人のうちで初めに胎を開くすべての者、すべての長子の身代わりとして、私が受け取った者である。
17 イスラエル人のうちに生まれた初子は、人間であれ、家畜であれ、すべて私のものである。エジプトの国ですべての初子を打ったときに、私は彼らを聖別して、私のものとした。
18 私はレビ人を、イスラエル人のすべての長子の身代わりとして受け取った。
19 私は、レビ人をイスラエル人の中から、アロンとその子らに属する者とした。それは、レビ人が出会いの幕屋でイスラエル人のために作業に従事し、彼らのために贖いの儀式を行い、イスラエル人が聖所に近づいても、災いが彼らにふりかからないためである〉

20 モーセとアロンと全イスラエル人は、主がレビ人についてモーセに命じられたとおり、レビ人に対して行った。イスラエル人は、そのように彼らに行った。
21 レビ人は汚れを清めて、衣服を水洗いした。アロンは、彼らを奉納物として主の前に差し出し、清めのために罪を贖う儀式を行った。
22 その後初めて、レビ人は出会いの幕屋に入り、アロンとその子らのもとで、主がレビ人についてモーセに命じられたとおりに、イスラエル人のために作業に従事した。レビ人は、彼らのためにそのようにした。

23 主は、モーセに言った。
24 〈以下は、レビ人に関することである。二十五歳以上の者は、出会いの幕屋に入って務めに就き、作業をすることができる。
25 五十歳に達した者は、務めから身をひかねばならない。二度とそれに従事してはならない。
26 ただし、出会いの幕屋で同族の者が警護の任に当たるのを助けることはできる。しかし、自分で作業をしてはならない。あなたはレビ人の務めについて、以上のように指示をしなければならない〉


第九章


【シナイにおける過ぎ越の祭】

01 エジプトの国を出た翌年の第一の月、主はシナイの荒野でモーセに言った。
02 〈イスラエル人は、定められた時に過越祭を祝わねばならない。
03 あなたたちは、この月の十四日の夕暮れにそれを行って、すべての掟と法に従って祝いなさい〉
04 モーセは、イスラエル人に過越祭を祝うように命じた。
05 彼らは、第一の月の十四日の夕暮れに、シナイの荒野で過越祭を祝った。イスラエル人は、すべて主がモーセに命じたとおりにした。

【死体に触れた者の過越祭】

06 人の死体に触れて、汚れた者たちがいた。彼らは、その日に過越祭を祝うことができなかった。そこで、モーセとアロンの前にやって来た。
07 そして、言った「私たちは死体に触れて汚れていますが、イスラエル人の間で、なぜこの定めの時に、主に献げ物を捧げることから除外されるのでしょうか?」
08 モーセは、彼らに言った「待ちなさい。主が、あなたたちに何と命ずるか聞いてみよう」
09 主は、モーセに言った。
10 〈イスラエル人に言いなさい。あなたたちや子孫のうちで、死体に触れて汚れている者、遠く旅に出ている者も、主の過越祭を祝うことができる。

11 第二の月十四日の夕暮れにそれを祝い、酵母を入れないパンと苦菜を添えて生け贄を食べなさい。
12 翌朝まで、少しも残してはならない。生け贄の骨を折ってはならない。すべて、過越祭の掟に従って行わねばならない。
13 汚れているのでもなく、旅に出ているのでもない者が過越祭を祝わないと、その者は自分の民から断たれる。なぜならば、定めのときに主に献げ物をしなかったからである。その罪は、自分で負わねばならない。

14 あなたたちのもとに寄留する者が、主のために過越祭を祝おうとするならば、過越祭の掟と法に従って祝わねばならない。この掟は寄留者に対しても、その土地に生まれた者に対しても、あなたたちに等しく適用される〉

【雲の指示】

15 幕屋を建てた日、雲が掟の天幕である幕屋を覆った。夕方になると、雲は幕屋の上にあって、朝まで燃える火のように見えた。
16 いつもこのようであり、雲は幕屋を覆い、夜は燃える火のように見えた。
17 この雲が天幕を離れて昇ると、同時にイスラエル人は旅立ち、雲が一つの場所に止まると、そこに宿営した。
18 イスラエル人は主の命令によって旅立ち、主の命令によって宿営をした。雲が幕屋の上に止まっている間、彼らは宿営をしていた。
19 雲が長い日数、幕屋の上に止まり続けることがあっても、イスラエル人は主の言いつけを守って、旅立つことをしなかった。

20 雲は、幕屋の上にわずかな日数しか止まらないこともあったが、彼らは主の命令によって宿営し、主の命令によって旅立った。
21 雲が夕方から朝までしか止まらず、朝になって雲が昇ると、彼らは旅立った。昼であれ、夜であれ、雲が昇れば旅立った。
22 二日でも、一か月でも、何日でも、雲が幕屋の上に止まり続ける間、イスラエル人はそこに止まり、旅立たなかった。そして、雲が昇れば旅立った。
23 彼らは主の命令によって宿営し、主の命令によって旅立った。彼らは。モーセを通じてなされた主の命令に従い、主の言いつけを守った。


第十章


【ラッパ】

01 主は、モーセに言った。
02 〈銀のラッパを二本作りなさい。打ち出して作って、共同体を呼び集めたり、宿営を旅立たせるために用いなさい。
03 二つとも吹くときには、共同体全体があなたのもと、つまり出会いの幕屋の入り口に集まる。
04 一つだけを吹くときには、イスラエルの部族長である指導者たち、があなたのもとに集まる。
05 あなたたちが出陣ラッパを吹くと、東に宿営している者が旅立つ。

06 二度目の出陣ラッパを吹くと、南に宿営している者が旅立つ。彼らの出発に際しては、ラッパを吹く。
07 会衆を集めるときもラッパを吹くが、出陣ラッパは鳴らさない。
08 ラッパを吹くのは、祭司であるアロンの子らの役目であって、あなたたちが代々にわたって守るべき不変の定めである。
09 あなたたちの国に攻め込む敵を迎え撃つときは、出陣ラッパを吹きなさい。そうすれば、あなたたちの神の前に覚えられて、敵から救われるであろう。
10 また、あなたたちの喜び祝う祝日、毎月一日には、全焼の献げ物や和解の献げ物に向かってラッパを吹きなさい。そうすれば、あなたたちの神の前に覚えられる。私は、あなたたちの神である〉

【シナイを去る】

11 第二年の第二の月二十日のことであった。雲が、掟の幕屋を離れて昇った。
12 そこで、イスラエル人はシナイの荒野を旅立った。すると、雲はパランの荒野に止まった。
13 彼らは、モーセを通してなされた主の命令によって、初めて旅立った。

【行進順列】

14 まず、ユダの人々がその宿営の旗を先頭にして、部隊ごとに出発した。その隊長は、アミナダブの子ナフションである。
15 イサカルの人々の部族の隊長は、ツアルの子ネタンエル。
16 ゼブルンの人々の部族の隊長は、ヘロンの子エリアブ。

17 幕屋を畳むと、その幕屋を運搬するゲルションの子らと、メラリの子らが出発。
18 次に、ルベン族がその陣営の旗を先頭にして、部隊ごとに出発した。その隊長は、シェデウルの子エリツル。
19 シメオンの人々の部族の隊長は、ツリシャダイの子シェルミエル。
20 ガドの人々の部族の隊長は、デウエルの子エルヤサフで。

21 その後で、聖なる祭具を運搬するケハト人が出発。彼らが到着する前に、幕屋が建てられることになっていた。
22 次に、エフライムの人々がその陣営の旗を先頭にして、部隊ごとに出発した。その隊長は、アミフドの子エリシャマ。
23 マナセの人々の部族の隊長は、ペダツルの子ガムリエル。
24 ベニヤミンの人々の部族の隊長は、ギドオニの子アビダン。

25 全陣営の殿(しんがり)として、ダンの人々がその陣営の旗を先頭にして、部隊ごとに出発した。その隊長は、アミシャダイの子アヒエゼル。
26 アシェルの人々の部族の隊長は、オクランの子パグイエル。
27 ナフタリの人々の部族の隊長は、エナンの子アヒラであった。
28 このような順序で、イスラエル人は部隊ごとに旅立った。

【ホバブとモーセ】

29 モーセは、義兄に当たるミディアン人レウエルの子ホバブに言った「私たちは、主が与えると約束してくださった場所に旅立ちます。一緒に行きましょう。私たちは、あなたを幸せにします。主が、イスラエルの幸せを約束しています」
30 ホバブは「いや、行くつもりはない。生まれ故郷に帰りたいと思う」と答えた。
31 すると、モーセは言った「どうか、私たちを見捨てないでください。あなたは、荒野のどこに天幕を張ればよいか、よくご存じです。私たちの目となってください。
32 一緒に来てくだされば、そして主が私たちに幸せをくださるなら、私たちは必ずあなたを幸せにします」

【櫃と雲】

33 人々は主の山を旅立ち、三日の道のりを進んだ。主の契約の箱は、この三日の道のりを彼らの先頭に進み、彼らの休む場所を探した。
34 彼らが宿営を旅立つとき、昼は雲が彼らの上にあった。
35 主の箱が出発するとき、モーセは言った「主よ、立ち上がってください。あなたの敵が散らされ、あなたを憎む者は逃げ去りますように」
36 箱が止まるときには「主よ、帰って来てください。イスラエルの幾千幾万の民のもとに」と言った。


第十一章


【荒野における民の不平】

01 民は、主の耳に達するほど、激しく不満を言った。主は、それを聞いて憤り、主の火が彼らに対して燃え上がって、宿営を端から焼き尽くそうとした。
02 民は、モーセに助けを求めて叫んだ。モーセが主に祈ると、火は鎮まった。
03 主の火が彼らに対して燃え上がったので、人々はその場所をタブエラ(=燃える)と呼んだ。

04 民に加わっていた他国人たちは飢えと渇きを訴え、イスラエル人も再び泣き言を言った「誰か肉を食べさせてくれ。
05 エジプトでは魚をただで食べていたし、きゅうり・メロン・葱・玉葱・にんにくなどが忘れられない。

:【マナばかりの食事】

06 今では、私たちの唾は干上がり、どこを見回してもマナばかりで、何もない!」
07 マナは、コエンドロの種のようで、ちょっと見ると琥珀の類のようでもあった。
08 民は歩き回って拾い集め、臼で粉にひくか、鉢ですりつぶし、鍋で煮て菓子にした。それは、こくのあるクリームのような味だった。
09 夜に宿営に露が降りると、マナも降った。

【モーセの祈り】

10 モーセは、民がどの家族もそれぞれの天幕の入り口で泣き言をするのを聞いた。しかし、主が激しく憤ったので、モーセは苦しんだ。
11 モーセは、主に言った「あなたは、なぜ僕(しもべ)を苦しめられるのですか。なぜ、私はあなたの恵みを得ることなく、この民すべてを重荷として負わねばならないのですか?
12 私が、この民すべてを孕(はら)み、私が彼らを生んだのでしょうか。あなたは私に、乳母が乳飲み子を抱くように彼らを胸に抱き、あなたが先祖に誓われた土地に連れて行けと言います。
13 この民すべてに食べさせる肉を、どこで見つければよいのでしょうか。彼らは私に泣き言を言い、肉を食べたいと言うのです。
14 私一人では、とてもこの民すべてを負うことはできません。私には重すぎます。
15 どうしてもこのようになさりたいなら、どうかむしろ、殺してください。あなたの恵みを得ているのであれば、どうか私を苦しみに遭わせないでください」

16 主は、モーセに言った。
 〈イスラエルの長老たちのうちから、あなたが、民の長老や役人として認めうる者を七十人集め、出会いの幕屋に連れて来てなさい。
17 私はそこに降って、あなたと語ろう。そして、あなたに授けてある霊の一部を取って、彼らに授ける。そうすれば、彼らは民の重荷をあなたとともに負うことができるようになり、あなたひとりで負うことはなくなる。
18 民に告げなさい。明日のために、自分自身を聖別しなさい。あなたたちは、肉を食べることができる。主の耳に達するほど、泣き言を言い、誰か肉を食べさせてくれないものか、エジプトでは幸せだったと訴えたから、主はあなたたちに肉をお与えになり、あなたたちは食べることができる。
19 あなたたちがそれを食べるのは、一日や二日や五日や十日や二十日ではない。
20 一か月に及び、ついにあなたたちの鼻から出るようになり、吐き気を催すほどになる。あなたたちは、あなたたちのうちにいる主を拒み、主の面前で、どうして我々はエジプトを出て来てしまったのか、と泣き言を言ったからだ〉

21 モーセは、言った「私の率いる民は、男だけで六十万人います。それなのに、あなたは『肉を彼らに与え、一か月の間食べさせよう』と言います。
22 しかし、彼らのために羊や牛の群れを屠れば、足りるのでしょうか。海の魚を全部集めれば、足りるのでしょうか?」
23 主は、モーセに言った〈主の手が、短いというのか。私の言葉どおりになるかならないか、いま、あなたに見せよう〉

【七十人に神の霊が授かる】

24 モーセは出て行って、主の言葉を民に告げた。そして、民の長老の中から七十人を集め、幕屋の周りに立たせた。
:25 主は雲の中から降(くだ)り、モーセに語った。モーセに授けられている霊の一部を取って、七十人の長老にも授けた。霊が彼らの上に止まると、彼らは預言状態になったが、それが続くことはなかった。
26 宿営に残っていた人が二人いた。一人はエルダド、もう一人はメダドといった。長老の中に加えられていたが、まだ幕屋には出かけていなかった。霊が彼らの上にも止まり、彼らは宿営で預言状態になった。
27 一人の若者がモーセのもとに走って行き、エルダドとメダドが宿営で預言状態になっていると告げた。

28 若いころからモーセの従者であったヌンの子ヨシュアは「わが主モーセよ、やめさせてください」と言った。
29 モーセは、彼に言った「あなたは、私のためを思って妬む心を起こしているのか。私は、主が霊を授けて、主の民すべてが預言者になればよいと切望しているのだ」
30 モーセはイスラエルの長老とともに、宿営に引き揚げた。

【貪欲の墓】

31 さて、主のもとから風が出て、海の方から鶉(うずら)を吹き寄せ、宿営の近くに落とした。鶉は、宿営の周囲、縦横それぞれ一日の道のりの範囲にわたって、地上二アンマほどの高さに積もった。
32 民は出て行って、終日終夜、そして翌日も、鶉を集め、少ない者でも十ホメルは集めた。そして、宿営の周りに広げておいた。
;33 肉がまだ歯の間にあって、噛み切られないうちに、主は民に対して憤りを発した。そして、激しい疫病で民を打った。
34 そのためその場所は、キブロト=ハタアワ(=貪欲の墓)と呼ばれている。貪欲な人々を、そこに葬ったからである。
35 民は、キブロト=ハタアワを旅立ち、ハツェロトに来た。彼らが、ハツェロトにいたとき、


第十二章


【ミリアムとアロンの非難】

01 ミリアムとアロンは、モーセがクシュの女性を妻にしていることで彼を非難し「モーセはクシュの女を妻にしている」と言った。
02 彼らは、さらに言った「主は、モーセを通してのみ語られるというのか。我々を通しても、語られるのではないか?」 主は、これを聞いた。
03 モーセという人は、この地上の誰よりも謙遜であった。

【主の答と報復】

04 主は、直ちにモーセとアロンとミリアムに言った〈あなたたちは三人とも、出会いの幕屋の前に出よ〉 彼ら三人は、そこに出た。
05 主は、雲の柱の中から降り、幕屋の入り口に立ち〈アロン、ミリアム〉と呼んだ。そして、二人が進み出ると、
06 主は言った〈聞け、私の言葉を。あなたたちの間に預言者がいれば 私は幻によって自らを示し、夢によって彼に語る。
07 私の僕、モーセはそうではない。彼は、私の家の者すべてに信頼されている。
08 口から口へ、私は彼と語り合う。あらわに、謎によらずに。主の姿を彼は仰ぎ見る。あなたたちは何故、畏れもせずに私の僕モーセを非難するのか?〉

09 主は、彼らに対して憤り、去って行った。
10 雲は、幕屋を離れた。そのとき、ミリアムは重い皮膚病にかかり、雪のように白くなっていた。アロンが、ミリアムの方を振り向くと、彼女は重い皮膚病にかかっている。
11 アロンは、モーセに言った「わが主よ。どうか、私たちが愚かにも犯した罪の罰を私たちに負わせないでください。
12 どうか、彼女を肉が半ば腐って、母の胎から出て来た死者のようにはしないでください!」

【モーセの祈りとミリアムの治癒】

13 モーセは、主に助けを求めて叫んだ「神よ、どうか彼女を癒してください!」
14 しかし主は、モーセに言った〈父親が女の顔に唾したとしても、女は七日の間恥じて身を慎むではないか。ミリアムを七日間宿営の外に隔離しなさい。その後、彼女は宿営に戻ることができる〉
15 ミリアムは、宿営の外に七日の間隔離された。民は、彼女が戻るまで出発しなかった。
16 その後、民はハツェロトを出発し、パランの荒野に宿営した。


第十三章


【カナンの偵察】

01 主は、モーセに言った。
02 〈人を遣わして、私がイスラエル人に与えようとしているカナンの土地を偵察させなさい。父祖以来の部族ごとに一人ずつ、それぞれ、指導者を遣わさねばならない〉
03 モーセは主の命令に従い、パランの荒野から彼らを遣わした。彼らは皆、イスラエル人の長である人々であった。

04 その名は、次のとおり。ルベン族では、ザクルの子シャムア。
05 シメオン族では、ホリの子シャファト。
06 ユダ族では、エフネの子カレブ。
07 イサカル族では、ヨセフの子イグアル。
08 エフライム族では、ヌンの子ホシェア。
09 ベニヤミン族では、ラフの子パルティ。
10 ゼブルン族では、ソディの子ガディエル。
11 ヨセフ族すなわちマナセ族では、スシの子ガディ。
12 ダン族では、ゲマリの子アミエル。
13 アシェル族では、ミカエルの子セトル。
14 ナフタリ族では、ボフシの子ナフビ。
15 ガド族では、マキの子ゲウエル。

16 以上は、モーセがその土地の偵察に遣わした人々の名である。モーセは、ヌンの子ホシェアをヨシュアと呼んだ。
17 モーセは、彼らをカナンの土地の偵察に遣わすにあたって命じた「ネゲブに上り、さらに山を登って行きなさい。
18 そして、その土地がどんな所かを調べて来なさい。そこの住民が強いか弱いか、人数が多いか少ないか。
19 彼らの住む土地が良いか悪いか。彼らの住む町がどんな様子か、天幕を張っているのか城壁があるのか。
20 土地はどうか、肥えているかやせているか。木が茂っているか否かを。あなたたちは雄々しく行き、その土地の果物を取って来なさい」 ちょうど、ぶどうの熟す時期であった。

21 彼らは行って、ツィンの荒野からハマトに通じるレホブまでの土地を偵察した。
22 彼らはネゲブを通って行き、ヘブロンに着いた。そこには、アナク人の子孫であるアヒマン・シェシャイ・タルマイが住んでいた。ヘブロンは、エジプトのツォアンよりも七年前に建てられた町である。
23 エシュコルの谷に着くと、彼らは一房のぶどうの付いた枝を切り取り、棒に下げて、二人で担いだ。また、ざくろやいちじくも取った。
24 この場所が「エシュコルの谷」と呼ばれるのは、イスラエル人がここで一房(=エシュコル)のぶどうを切り取ったからである。

【偵察の報告】

25 四十日後、彼らは土地の偵察から帰って来た。
26 パラン荒野のカデシュにいるモーセ・アロン・全イスラエル人のもとに来ると、彼らと共同体全体に報告をし、その土地の果物を見せた。
27 彼らは、モーセに説明して言った「私たちは、あなたが遣わした地方に行って来ました。そこは、乳と蜜の流れる所でした。これがそこの果物です。
28 しかし、その土地の住民は強く、町という町は城壁に囲まれて非常に大きく、しかもアナク人の子孫さえ見かけました。

29 ネゲブ地方にはアマレク人、山地にはヘト人・エブス人・アモリ人、海岸地方およびヨルダン沿岸地方にはカナン人が住んでいます」
30 カレブは民を静め、モーセに向かって進言した「断然向かって行くべきです。そこを占領しましょう。必ず勝てます」
31 しかし、彼と一緒に行った者たちは反対をして「いや、あの民に向かって行くのは不可能だ。彼らは我々よりも強い」と言った。
::32 そして、偵察して来た土地についてイスラエル人の間に悪い情報を流した「我々が偵察して来た土地は、そこに住み着こうとする者を食い尽くすような土地だ。我々が見た民は皆、巨人だった。
::33 我々が見たのは、ネフィリムなのだ。アナク人は、ネフィリムの出なのだ。我々は、自分たちがいなごのように小さく見えたし、彼らの目にもそう見えたにちがいない」


第十四章


【民が背く】

01 共同体全体は、声をあげて叫んだ。民は、夜通し泣き言を言った。
02 イスラエル人は、一斉にモーセとアロンに対して不平を言い、共同体全体で彼らに言った「エジプトの国で死んだほうが、この荒野で死ぬよりもよほどましだ。
03 どうして、主は我々をこの土地に連れて来て、剣で殺そうとするのか。妻子は、奪われてしまうだろう。それくらいなら、エジプトに引き返した方がましだ」
04 そして、互いに言い合った「さあ、一人の頭を立てて、エジプトへ帰ろう」
05 モーセとアロンは、イスラエル人の共同体の全会衆の前でひれ伏していた。

06 土地を偵察して来た者のうち、ヌンの子ヨシュアとエフネの子カレブは、衣を引き裂き、
07 全イスラエル人に訴えた「我々が偵察して来た土地は、とてもすばらしい土地だった。
08 もし、我々が主の心に適うなら、主は我々をあの土地に導き入れ、あの乳と蜜の流れる土地を与えてくださるだろう。
09 主に背いてはならない。そこの住民を恐れてはいけない。彼らは、我々の餌食にすぎない。彼らを守るものは離れ去り、主が我々とともにいる。彼らを恐れてはいけないのだ!」
10 しかし、共同体全体は、ヌンの子らを石で打ち殺せと言った。そのとき主の栄光が、出会いの幕屋でイスラエル人すべてに現れた。

:【モーセの説得と誓願】

11 主は、モーセに言った〈この民は、いつまで私を侮るのか。彼らの間で行ったすべてのしるしを無視し、いつまで私を信じないのか。
12 私は、疫病で彼らを撃ち、彼らを捨て、あなたを彼らよりも強大な国民としよう〉
13 モーセは、主に訴えた「あなたの力をもって、エジプトの中からこの民を導き出したことは、
14 この地方に住む者も伝え聞いています。彼らは、主がこの民のただ中におられ、主が目の当たりに現れられること、雲が民の上にあって、あなたが昼は雲の柱、夜は火の柱のうちにあって先頭に進まれることを知っています。

15 もしも、あなたが私たち民を一挙に滅ぼすならば、今まであなたの名声を聞いていた諸国民は言うことでしょう。
16 「主は、与えると誓われた土地に、この民を連れて行くことができないので、荒野で彼らを殺してしまったのだ」と。
17 今、主の力を大いに現してください。あなたは、こう約束されました。
18 『主は忍耐強く、慈しみに満ち、罪と背きを赦す方。しかし、罰すべき者を罰せずにはおかず、父祖の罪を子孫に三代、四代までも問われる方である』と。
19 どうか、あなたの大きな慈しみのゆえに、またエジプトからここに至るまで、この民を赦してこられたように、この民の罪を赦してください」

【主の答】

20 主は、言った〈あなたの言葉のゆえに、私は赦そう。
21 しかし、私は生きており、主の栄光は全地に満ちている。
22 私の栄光、私がエジプトと荒野で行ったしるしを見ながら、十度も私を試み、私の声に聞き従わなかった者は誰一人として、
23 彼らの先祖に誓った土地を見ることはない。私をないがしろにする者は、誰一人としてそれを見ることはない。
24 しかし、私の僕(しもべ)カレブは別の思いを持って、私に従い通したので、私は彼が見て来た土地に連れて行く。彼の子孫は、それを継ぐ。
25 今はアマレク人とカナン人とがあの平野に住んでいるから、向きを変え、明日、葦の海の道を通って、荒野に向けて出発しなさい〉

26 主は、モーセとアロンに言った。
27 〈この悪い共同体は、私に対していつまで不平を言うのか。私は、イスラエル人が言う不平を十分聞いた。
28 彼らに言うがよい《主は言う。私は生きている。私は、お前たちが言っていることを耳にしたが、そのとおり、お前たちに対して必ず行う。
29 お前たちは、死体となってこの荒野に倒れるであろう。私に対して不平を言った者、つまり戸籍に登録をした二十歳以上の者は誰一人、
30 私が手を上げて誓い、あなたたちを住まわせると言った土地に入ることはできない。ただし、エフネの子カレブとヌンの子ヨシュアだけは別だ。
31 お前たちは、子供たちが奪われると言ったが、私は彼らを導き入れ、彼らはお前たちの拒んだ土地を知るようになる。

32 しかし、お前たちは死体となってこの荒野で倒れる。
33 お前たちの子供は、荒野で四十年の間羊飼いとなり、お前たちの最後の一人が荒野で死体となるまで、お前たちの背信の罪を負う。
34 あの土地を偵察した四十日という日数に応じて、一日を一年とする四十年間、お前たちの罪を負わねばならない。お前たちは、私に抵抗するとどうなるかを知るであろう。
35 主である私は断言する。私に逆らって集まったこの悪い共同体全体に対して、私はこのことを行う。彼らはこの荒野で死に絶える》〉

【偵察をした者の結果】

36 モーセが遣わした男たちは、土地の偵察から帰ると、その土地について悪い情報を流し、共同体全体が彼に向かって不平を言うようにしたが、
37 土地について悪い情報を流した者は、主の前で疫病にかかって死んだ。
38 しかし、土地を偵察に行った者のうち、ヌンの子ヨシュアとエフネの子カレブだけは生き残った。
39 モーセは、これらのことをイスラエルのすべての人々に語って聞かせた。すると、民は深く嘆いた。

【失敗に終わった試み】

40 彼らは、翌朝早く起き、山の頂を目指して上って行こうとして言った「さあ、主が約束した所へ上って行こう。我々は誤っていた」
41 モーセは、言った「あなたたちは、どうして主の命令に背くのか。成功するはずはない。
42 主が、あなたたちのうちにいないのだから、上って行ってはいけない。敵に打ち破られてはならない。
43 行く手には、アマレク人とカナン人がいて、あなたたちは剣で倒される。主に背いたから、主はあなたたちとともにおられない」

44 彼らはかまわず、山の頂を目指して上って行った。主の契約の箱とモーセは、宿営から離れなかった。
45 山地に住むアマレク人とカナン人は山を下って彼らを撃ち、ホルマまで来て彼らを破った。


第十五章


【献げ物に関する規定】

01 主は、モーセに言った。
02 〈イスラエル人に告げなさい。私が与える土地にあなたたちが行って住むとき、
03 特別の誓願を果たすため、あるいは随意の献げ物を捧げるとき、または祝日に牛もしくは羊の群れから取って全焼の献げ物あるいは和解の献げ物とし、燃やして主に捧げる宥めの香りとするときには、
04 捧げる人は、十分の一エファの上等の小麦粉に、四分の一ヒンのオリーブ油を混ぜた穀物の献げ物を主に対する献げ物とする。
05 全焼の献げ物、あるいは和解の献げ物に加え、小羊一匹につき四分の一ヒンのぶどう酒をぶどう酒の献げ物とする。

06 雄羊の場合には、十分の二エファの上等の小麦粉に、三分の一ヒンのオリーブ油を混ぜた穀物の献げ物と、
07 三分の一ヒンのぶどう酒を、ぶどう酒の献げ物として主に捧げて、宥めの香りとする。
08 特別の誓願を果たすため、あるいは和解の献げ物として、若い雄牛を全焼の献げ物、あるいはその他の生け贄として、主に捧げるときには、
09 若い雄牛に加えて、十分の三エファの上等の小麦粉に、二分の一ヒンのオリーブ油を混ぜた穀物の献げ物と、
10 二分の一ヒンのぶどう酒を、ぶどう酒の献げ物として捧げる。それは、燃やして主に捧げる宥めの香りである。

11 雄牛一頭、あるいは雄羊、小羊、子山羊それぞれ一匹について、以上のように捧げる。
12 すなわち、あなたたちの捧げる数に応じて、一匹ごとに、その数に応じて以上のように捧げる。
13 土地に生まれた者はすべて、以上述べたように、燃やして主に捧げる宥めの香りを捧げる〉

【献げ物には寄留者との区別はない】

14 〈あなたたちのもとに寄留する者や、何代にもわたってあなたたちのもとに住んでいる人も、燃やして主に捧げる宥めの香りを捧げるときには、あなたたちの場合と同じようにする。
15 会衆は、あなたたちも寄留者も同一の規則に従う。これは代々にわたって守るべき不変の定めである。あなたたちも寄留者も、主の前には区別がない。
16 あなたたちも、あなたたちのもとに寄留する者も、同一の指示、同一の法に従わねばならない〉

【麦打ち場の初物】

17 主は、モーセに言った。
18 〈イスラエル人に告げなさい。私が導き入れる土地にあなたたちが入り、
19 そこから得た糧を食べるようになったら、その一部を供え物として主に捧げなさい。
20 初物の麦粉で作った輪形パンを供え物とし、麦打ち場からの供え物と同じように捧げる。
21 あなたたちは、初物の麦粉で作ったものの一部を代々にわたって供え物として主に捧げねばならない〉

【不注意の過失】

22 〈あなたたちが過ちを犯し、私がモーセに告げたこれらの命令を守らなかった場合、
23 つまり、主が命じられた時以来、代々にわたってモーセを通してあなたたちに命じられたすべてのことを守らなかった場合、
24 それが共同体の目に触れず、過ってなされたなら、共同体全体は若い雄牛一頭を全焼の献げ物として主に捧げる宥めの香りとし、これに加えて、定められたとおりに穀物の献げ物、ぶどう酒の献げ物を供え、さらに、雄山羊一匹を贖罪の献げ物として供えなければならない。

25 そして、祭司が全イスラエル人のために贖いの儀式をすると、彼らの罪は赦される。それは、過失だからである。彼らは、献げ物を燃やして主に捧げる。それは贖罪の献げ物であって、彼らの過失のために主の前に捧げるものである。
26 全イスラエル人の罪と寄留する者の罪は、こうして赦される。これは、過失が民全体に及ぶ場合である。

27 もしも、個人が過って罪を犯したときは、一歳の雌山羊一匹を贖罪の献げ物として捧げなさい。
28 祭司が、過って過失の罪を犯した人のために、主の前に贖いの儀式をすると、彼の罪は赦される。
29 イスラエル人のうち、その土地に生まれた者も寄留する者も、過って罪を犯した場合には、同一の指示に従う〉

【故意の過失】

30 〈土地に生まれた者であれ寄留者であれ、故意に罪を犯した者は、主を冒涜する者であり、その人は民の中から断たれる。
31 彼は主の言葉を侮り、その命令を破ったのであるから、必ず断たれ、その罪責を負う〉

【安息日に背くもの】

32 イスラエル人が荒野にいたときのこと、一人の男が安息日に、薪を拾い集めているところを見つけられた。
33 見つけた人々は、彼をモーセとアロンおよび共同体全体のもとに連れて来た。
34 しかし、どうすべきかの示しが与えられていなかったので、留置しておいた。

35 主は、モーセに言った〈その男は、必ず死刑に処せられる。共同体全体が、宿営の外で彼を石で打ち殺さねばならない〉
36 共同体全体は、主がモーセに命じたとおり、彼を宿営の外に連れ出して、石で打ち殺した。

【衣服の房と紐】

37 主は、モーセに言った。
38 〈イスラエル人に告げなさい。代々にわたって、衣服の四隅に房(ふさ)を縫い付け、その房に青い紐(ひも)を付けさせなさい。
39 それは、あなたたちの房となり、それを見るときに、主のすべての命令を思い出して、あなたたちが自分の心と目の欲に従って、淫らな行いをしないためである。
40 あなたたちは、私のすべての命令を思い出して守り、あなたたちの神に属する聖なる者となりなさい。
41 私は、あなたたちの神となるために、あなたたちをエジプトの国から導き出したのである。私は、あなたたちの神である。


第十六章


【コラとダタンとアビラムの謀反】

01 さて、レビの子ケハトの孫でイツハルの子コラは、ルベンの孫でエリアブの子ダタンとアビラム、ペレトの子オンと組んで、
02 集会の召集者である共同体の指導者、二百五十名の参事のイスラエル人を仲間に引き入れ、モーセに反逆した。
03 彼らは徒党を組んで、モーセとアロンに逆らった「あなたたちは、分を越えている。共同体全体、彼ら全員が聖なる者であって、主がその中にいるのに、なぜ、あなたたちは主の会衆の上に立とうとするのか?」

04 モーセは聞くと、面を伏せた。
05 彼は、コラらの仲間すべてに言った「主は明日の朝、主に属する者、聖とされる者を示して、その人をご自身のもとに近づける。主のお選びになる者をご自身のもとに近づける。
06 次のようにしなさい。コラらの仲間はすべて香炉を用意し、
07 それに炭火を入れ、香をたいて、主の前に出なさい。そのときに、主のお選びになる者が聖なる者なのだ。レビの子らよ、分を越えているのはあなたたちだ」

08 モーセはさらに、コラに言った「レビの子らよ、聞きなさい。
09 イスラエルの神は、あなたたちをイスラエルの共同体から取り分けられた者としてご自身のそばに置き、主の幕屋の仕事をし、共同体の前に立って彼らに仕えさせる。あなたたちは、それに不足なのか?
10 主は、あなたとあなたの兄弟レビの子らをすべてご自身のそばに近づけたのだ。その上、あなたたちは祭司職も要求するのか。
11 そのために、あなたとあなたの仲間はすべて、主に逆らって集結したのか。何と思って、アロンに対して不平を言うのか?」

12 モーセは人をやって、エリアブの子ダタンとアビラムを呼び寄せようとした。しかし、彼らは言った「我々は行かない。
13 あなたは我々を乳と蜜の流れる土地から導き出して、この荒野で死なせるだけでは不足なのか。我々の上に、君臨したいのか。
14 あなたは我々を乳と蜜の流れる土地に導き入れもせず、畑もぶどう畑も我々の嗣業としてくれない。あなたは、この人々の目をえぐり出すつもりなのか。我々は行かない」
15 モーセは激しく憤って、主に言った「彼らの献げ物を顧みないでください。私は、彼らから一頭のろばも取ったことはなく、誰をも苦しめたことはありません」
16 モーセは、コラに言った「明日、あなたとあなたの仲間すべて、アロンとともに主の前に出なさい。

17 あなたたちは、おのおの香炉を取って香を載せ、主の前に持って来なさい。おのおの一つずつ、二百五十の香炉を持ち、あなたもアロンもそれぞれに自分の香炉を持って来なさい」
18 彼らはおのおのの香炉を取り、それに炭火を入れ、香を載せ、モーセとアロンとともに出会いの幕屋の入り口に立った。

【謀反に対する神の指示】

19 コラは共同体全体を集め、出会いの幕屋の入り口でモーセとアロンに相対した。主の栄光は、そのとき共同体全体に現れた。
20 主は、モーセとアロンに言った。
21 〈この共同体と分かれて立ちなさい。私は、直ちに彼らを滅ぼす〉

22 二人は、ひれ伏して言った「神よ、すべて肉なるものに霊を与えられる神よ。あなたは、一人が罪を犯すと、共同体全体に怒りを下されるのですか」
23 主は、モーセに言った。
24 〈コラ、ダタン、アビラムの住まいの周りから離れるよう、共同体に告げなさい〉
25 モーセは立ち上がり、ダタンとアビラムのところに向かった。イスラエルの長老たちも、一緒に行った。
26 彼は、共同体に言った「この神に逆らう者どもの天幕から離れなさい。彼らの持ち物には、一切触れてはならない。さもないと、彼らの罪のために、あなたたちは滅びる」
27 彼らはコラ、ダタン、アビラムの住まいから離れた。ダタンとアビラムは、妻子、幼児と一緒に出て来て、天幕の入り口に立った。

【神の罰】

28 モーセは、言った「主が私を遣わして、これらすべてのことをさせる。私が自分勝手にしたのではない。それは、次のことで分かるだろう。
29 もしも、この者たちが人並の死に方で死に、人並の運命に会うならば、主が私を遣わしたのではない。
30 もしも、主が新しいことを創始して、大地が口を開き、彼らとその属するものをすべてを呑み込み、彼らが生きたまま陰府に落ちるならば、この者たちが主をないがしろにしたことをあなたたちは知るだろう」
31 こう語り終わるやいなや、彼らの足もとの大地が裂けた。

32 地は口を開き、彼らとコラの仲間たち、その持ち物一切を、家もろとも呑み込んだ。
33 彼らすべては、生きたまま陰府へ落ち、地がそれを覆った。彼らはこうして、会衆の間から滅び去った。

34 彼らの周りにいた全イスラエル人は、彼らの叫び声を聞いて、大地に呑み込まれることのないようにと恐れて逃げた。
35 火が主のもとから出て、香をした二百五十人を焼き尽くした。


第十七章


【香炉を板金にして祭壇の覆いにした】

01 主は、モーセに言った。 
02 〈祭司アロンの子エルアザルに告げ、焼け跡から香炉を取り出し、炭火を遠くに撒き散らすように言いなさい。香炉は、すでに聖なるものとなっている。
03 命を落とした罪人たちの香炉を打ち延ばして板金にし、祭壇の覆いを作りなさい。それらは、主の前に捧げられ、聖なるものとされているからである。これは、イスラエル人に対する警告のしるしとなるであろう〉

04 祭司エルアザルは、焼き殺された人々がした青銅の香炉を集め、打ち延ばして板金にした。そして、祭壇の覆いを作った。
05 これは、アロンの子孫以外の者が主の前に近づき、香を捧げてはならないことをイスラエル人に思い出させるためであり、コラらのようにならないためである。それは、モーセを通してエルアザルに語られた主の言葉どおり作られた。

【またまた懲りずに民が背く】

06 その翌日、全イスラエル人は、モーセとアロンに逆らって「あなたたちは、主の民を殺してしまったではないか」と不平を言った。
07 彼らが、モーセとアロンに逆らって集結し、出会いの幕屋の方を向くと、雲がそれを覆い、主の栄光が現れていた。
08 モーセとアロンが、出会いの幕屋の前に進み出ると、
09 主は、モーセに言った。
10 〈この共同体から離れなさい。私は、直ちに彼らを滅ぼす〉 二人は、ひれ伏した。

11 モーセは、アロンに言った「香炉を取り、それに祭壇の火を入れて、香を載せ、急いで共同体のもとに行って、彼らのために罪を贖う儀式を行いなさい。主の前から怒りが出て、もう疫病が始まっている」
12 アロンは、モーセの命令どおりに行い、集結している人々の中へ走って行った。疫病は、既に民の間に広がり始めていた。アロンが香をたき、民のために罪を贖う儀式を行い、
13 死んだ者と生きている者との間に立つと、災害は治まった。

【モーセの機転で助かった人もいた】

14 この災害による死者の数は、一万四千七百人であった。コラの事件による死者は、この数には含まれていない。
15 アロンは、出会いの幕屋の入り口にいるモーセのもとに帰った。災害は、こうして治まった。

16 主は、モーセに言った。
17 〈イスラエル人に告げなさい。彼らのうちから、父祖の家ごとに杖を一本ずつ取りなさい。彼らの父祖の家の指導者すべてから、十二本の杖を取り、その杖におのおのの名前を書き記しなさい。
18 レビの杖には、アロンの名を記しなさい。父祖の家の長は、杖を一本ずつ持つべきだからである。
19 それを、私があなたたちと出会う出会いの幕屋の中の掟の箱の前に置きなさい。
:20 私の選ぶ者の杖は、芽を吹くであろう。私はこうして、あなたたちに対して続いたイスラエル人の不平を取り除こう〉

【枝に花が咲く】

21 モーセがイスラエル人に告げると、指導者はすべて部族ごとに、父祖の家ごとに、指導者一人に一本ずつ、合計十二本の杖を彼に渡した。アロンの杖も、その中にあった。
22 モーセは、それを掟の幕屋の主の前に置いた。

23 明くる日、モーセが掟の幕屋に入って行って見た。レビの家のアロンの杖が芽を吹き、蕾(つぼみ)を付けて花を咲かせ、アーモンドの実を結んでいた。
24 モーセは、杖をすべて主の前からイスラエル人のところへ持ち出した。彼らは、各自自分の杖を見分けて取った。
25 主は、モーセに言った〈アロンの杖を掟の箱の前に戻し、反逆者たちに対する警告のしるしとして保管しなさい。そうすれば、私に対する不平がやみ、彼らが死ぬことはない〉
26 モーセは、主が命じられるままに、そのとおりにした。

【イスラエル人の心配】

27 イスラエル人は、モーセに言った「ああ、私たちは絶えてしまいます。破滅です。私たちは皆、破滅です。
28 主の幕屋に近づく者が皆死ぬのであれば、私たちは絶え果てるのではありませんか?」


第十八章


【祭司職の役割】

01 主は、アロンに言った〈あなたとあなたの子ら、あなたの父祖の家の者らは、ともに聖所に関する罪責を負わねばならない。また、あなたたちは、すべて祭司職に関する罪責を負う。
02 同族であるレビ族の者たちを用いて、身近な助手として、あなたたちとともに掟の幕屋の前で仕えさせなさい。
03 彼らはあなたの務めを助け、幕屋全般の務めを果たす。しかし彼らは、聖所の祭具および祭壇に近づいてはならない。誰も死ぬことが、ないためである。
04 彼らはあなたの助手として、出会いの幕屋の務めを果たし、幕屋のすべての作業に従事する。一般の人は、あなたたちに近づいてはならない。

05 あなたたちは、聖所と祭壇との務めを果たしなさい。そうすれば、怒りが再びイスラエル人に臨むことはないだろう。
06 私は、あなたの同族であるレビ人をイスラエル人の中から選び出した。彼らは、出会いの幕屋の作業に従事するために、主に属する者としてあなたたちに与えられた者である。
07 ただし、祭壇および垂れ幕の奥に関する事柄については、すべてあなたとあなたの子らが祭司の務めを果たし、作業をせねばならない。私は祭司職を賜物としてあなたたちに与える。一般の人が近づけば、死刑に処する〉

【祭司の分け前】

08 主はさらに、アロンに言った〈あなたには、イスラエル人が聖なる献げ物として捧げる供え物の管理を任せる。そして、その一部を定められた分として、あなたとあなたの子らに与える。これは、不変の定めである。
09 神聖な献げ物のうちで、燃やしてしまわずに、あなたのものは次のとおり。神聖なものとして私に捧げられたすべての物、すなわち穀物の献げ物・贖罪の献げ物・賠償の献げ物は、あなたとあなたの子らのものである。
10 あなたは、それを神聖なものとして食べなければならない。男子だけが、それを食べることができる。それは、あなたにとって聖なるものである。

11 彼らの贈り物である供え物・奉納物はすべてあなたのものである。私は、あなたとあなたの息子たち、娘たちにそれを与える。それは不変の定めである。あなたの家族のうちの清い者は、誰でもそれを食べることができる。
12 最上のオリーブ油・極上の新しいぶどう酒・穀物など、主に捧げられた初物はすべて、あなたに与える。
13 彼らの土地にできた初物で、彼らが主に携えるものは、すべてあなたのものとなる。あなたの家族のうちの清い者は、誰でもそれを食べることができる。
14 イスラエルにおいて奉納されたものは、すべてあなたのものとなる。
15 主に捧げられた人・家畜の初子はすべて、あなたのものとなる。ただし、人の初子は必ず贖わなければならない。また、汚れた家畜の初子も贖わなければならない。

16 初子は、生後一か月を経た後、銀五シェケル、つまり一シェケル当たり二十ゲラの聖所シェケルの贖い金を支払う。
17 しかし、牛・羊・山羊の初子は、贖ってはならない。これらは、聖なるものである。その血を祭壇に振りかけ、その脂肪を焼いて煙にする。これは、燃やして主にささげる宥めの香りである。
18 肉は、奉納物の胸の肉や右後ろ肢の場合と同じく、あなたのものとなる。
19 イスラエル人が主に捧げる聖なる供え物はすべて、あなたと息子たち、娘たちに与える。これは、不変の定めであり、主の前にあってあなたとあなたの子孫に対する永遠の塩の契約である〉

【レビ人の役目】

20 主は、アロンに言った〈あなたは、イスラエル人の土地のうちに嗣業の土地を持ってはならない。彼らの間に、あなたの割り当てはない。私自身が、イスラエル人の中であなたの受けるべき割り当てであり、嗣業である。
21 私は、イスラエルで捧げられるすべての十分の一をレビの子らの嗣業として与える。これは、彼らが出会いの幕屋で作業をする報酬である。
22 従って、イスラエル人は出会いの幕屋に近づいてはならない。罪を犯して、死を招くことのないためである。

23 レビ人のみが出会いの幕屋の作業をして、その罪責を負わねばならない。これは、代々にわたって守るべき不変の定めである。彼らは、イスラエル人の間では嗣業の土地を持ってはならない。
24 私は、イスラエル人が主に捧げる供え物の十分の一を、レビ人に嗣業として与えるからである。だから、彼らがイスラエル人の間で嗣業の土地を持ってはならない、と言ったのである〉

【供え物の十分の一】

25 主は、モーセに言った。
26 〈レビ人に告げて言いなさい。私があなたたちの嗣業として与えた十分の一を、あなたたちがイスラエル人から受け取るときに、そのうちの十分の一を主に捧げる供え物としなさい。
27 あなたたちの供え物は、脱穀したばかりの穀物や、搾りたてのぶどう酒と同じと見なされる。
28 あなたたちも、イスラエル人から受け取るものの十分の一はすべて主に捧げる供え物とし、その中から主に捧げる供え物を祭司アロンに与えねばならない。
29 あなたたちは、贈られたもののうちから最上のもの、聖なる部分を選んで、主に捧げる供え物としなければならない。

30 彼らに言いなさい。あなたたちが最上のものを捧げるときは、レビ人にとっては脱穀した収穫物や搾った収穫物と同じものと見なされる。
31 あなたたち・家族の者は、それをどこで食べてもよい。それは、出会いの幕屋の作業に対する報酬だからである。
32 あなたたちが最上のものを捧げるときには、そのことで罪を犯してはならない。また、イスラエル人の聖なる献げ物を汚して、死を招いてはならない〉


第十九章


【赤毛の雄牛の儀式】

01 主は、モーセとアロンに言った。
02 〈主の命じる教えの規定は次のとおり。イスラエル人に告げて、まだ背に軛(くびき)を負ったことがなく、無傷で欠陥のない赤毛の雌牛を連れて来なさい。
03 それを祭司エルアザルに引き渡し、宿営の外に引き出して、彼の前で屠る。
04 祭司エルアザルは、指でその血を取って、それを七度、出会いの幕屋の正面に向かって振りまく。
05 そして、彼の目の前でその雌牛を焼く。皮・肉・血・胃の中身も、ともに焼かねばならない。
06 祭司は、杉の枝・ヒソプ・緋糸を取って、雌牛を焼いている火の中に投げ込む。

07 祭司は自分の衣服を洗い、体に水を浴びた後、宿営に入ることができる。しかし、祭司は夕方まで汚れている。
08 雌牛を焼いた者も、自分の衣服を水洗いし、体に水を浴びる。彼は、夕方まで汚れている。
09 それから、身の清い人が雌牛の灰を集め、宿営の外の清い所に置く。それはイスラエル人のために、罪を清める水を作る材料として保存される。
10 雌牛の灰を集めた者は、自分の衣服を洗う。彼は、夕方まで汚れている。これは、イスラエル人にとっても、寄留をしている者にとっても不変の定めである〉

【屍による不浄】

11 〈どのような人の死体であれ、それに触れた者は七日の間汚れる。
12 彼が三日目と七日目に、罪を清める水で身を清めると清くなる。もしも、三日目と七日目に身を清めないならば、清くはならない。
13 死者の体に触れて身を清めない者は、主の幕屋を汚す。その者は、イスラエルから断たれる。清めの水が彼の上に振りかけられないので、彼は汚れており、汚れがなお身のうちに止(とど)まっているからである。

14 人が天幕の中で死んだときの教えは次のとおり。そのとき天幕に入った者、あるいはその中にいた者はすべて、七日間汚れる。
15 また、蓋をしていなかった開いた容器もすべて汚れる。
16 野外で剣で殺された者、死体・人骨・墓に触れた者はすべて、七日間汚れる〉

【清めの儀式】

17 〈汚れたもののためにすること。罪の清めのために焼いた雌牛の灰の一部を取って容器に入れ、それに新鮮な水を加える。
18 身の清い人がヒソプを取ってその水に浸し、天幕とすべての容器とそこにいた人々に振りかける。さらに、人骨・殺された者・死体・墓に触れた者に振りかける。
19 三日目と七日目に、身の清い人が汚れた者に振りかける。汚れた者は、七日目に身を清め、衣服を洗い、体に水を浴びると、夕方には清くなる。

20 汚れた者で身を清めない者は、会衆の中から断たれる。主の聖所を汚したからである。清めの水が彼に振りかけられなかったので、彼は汚れている。
21 これは、不変の定めである。清めの水を振りかける人は自分の衣服を洗う。清めの水に触れた者は、夕方まで汚れる。
22 汚れた者が触れるものは、すべて汚れる。それに触れる者も、夕方まで汚れる〉


第二十章


【メリバの水】

01 イスラエル共同体全体は、第一の月にツィンの荒野に入った。そして、カデシュに滞在した。ミリアムはそこで死に、その地に埋葬された。
02 そこには、共同体に飲ませる水がなかった。そこで、彼らは徒党を組んで、モーセとアロンに逆らった。
03 民は、モーセに言った「同胞が主の前で死んだとき、我々も一緒に死に絶えていたらよかったのだ。
04 なぜ、こんな荒野に主の会衆を引き入れたのです。我々と家畜を、ここで死なせるためですか?
05 なぜ、我々をエジプトから導いて、こんなひどい所に引き入れたのです。ここには、種を蒔く土地・いちじく・ぶどう・ざくろ・飲み水さえもないではありませんか?」

06 モーセとアロンは会衆から離れて、出会いの幕屋の入り口に行った。そして、そこにひれ伏すと、主の栄光が彼らに現れた。
07 主は、モーセに言った。
08 〈あなたは杖を取り、兄弟アロンとともに共同体を集め、彼らの目の前で岩に向かって、水を出せと命じなさい。あなたはその岩から水を出し、共同体と家畜に水を飲ませるがよい」
09 モーセは、命じられたとおり、主の前から杖を取った。
10 モーセとアロンは、会衆を岩の前に集めて言った「反逆する者らよ、聞け。この岩から、あなたたちのために水を出さねばならないのか」
11 モーセが手を上げ、その杖で岩を二度打つと、水がほとばしり出たので、共同体も家畜も飲んだ。

【メリバにおける神の罰】

12 主は、モーセとアロンに向かって言った〈あなたたちは私を信じないで、イスラエル人の前に私の聖なることを示さなかった。それゆえ、あなたたちはこの会衆を私が彼らに与える土地に導き入れることはできない〉
13 これがメリバ(=争い)の水であって、イスラエル人が主と争った所である。そして、主がご自分の聖なることを示した所である。

【エドム人の拒否】

14 モーセは、カデシュからエドム王に使者を遣わした「あなたの兄弟であるイスラエルはこう申します。あなたは、私たちの上にふりかかった患難をすべてご存じのことでしょう。
15 私たちの先祖はエジプトに下り、長年そこに住んでいました。しかし、エジプト人が私たちを苦しめたので、
16 主に助けを求めて叫びました。すると、主は私たちの声を聞いて天使を遣わし、エジプトから導き出してくださったのです。いま私たちは、あなたの国境に近いカデシュの町におります。
17 どうか、あなたの領土を通過させてください。畑やぶどう畑の中を通ったり、井戸の水を飲んだりはしません。あなたの領土を通過するまで、右にも左にも曲がることなく『王の道』を通って行きます」

18 エドム人は、彼に答えた「私の領内を通ってはならない。もし、通るようなことがあれば、剣をとって迎え撃つ」
19 イスラエル人は言った「私たちは広い道を通りますし、その際、あなたの水を飲むことがあれば、その代価は支払います。徒歩で通過するだけです。取るに足らぬことです」
20 しかしエドム人は「通過してはならない」と言い、強力な軍勢を率いて迎え撃とうとした。
21 エドム人はこのように、自分の領土をイスラエルが通過することを許さず、イスラエルは迂回しなければならなかった。

【アロンの死】

22 全イスラエル人はカデシュを旅立って、ホル山に着いた。
23 ホル山はエドム領との国境にあり、ここで主はモーセとアロンに言った。
24 〈アロンは、先祖の列に加わる。私がイスラエル人に与える土地に、彼は入ることができない。あなたたちがメリバの水のことで私の命令に逆らったからだ。
25 アロンとその子エルアザルを連れてホル山に登り、
26 アロンの衣を脱がせ、その子エルアザルに着せなさい。アロンはそこで死に、先祖の列に加わる〉

27 モーセは、主が命じられたとおりにした。彼らは、共同体全体の見守る中をホル山に登った。
28 モーセはアロンの衣を脱がせ、その子エルアザルに着せた。アロンは、その山の上で死んだ。モーセとエルアザルが山を下ると、
29 共同体全体は、アロンが息を引き取ったのを悟り、イスラエル全家は三十日の間、アロンを悼んで泣いた。


第二十一章


【ホルマの勝利】

01 ネゲブに住むカナン人アラド王は、イスラエルがアタリムの道を進んで来ることを聞いた。そして、イスラエルと戦い捕虜を連れ去った。
02 イスラエルは、主に誓いを立てて「この民を私の手に渡してくださるならば、必ず彼らの町を絶滅させます」と言った。
03 主はイスラエルの言葉を聞き入れ、カナン人を渡した。イスラエルは、彼らとその町々を絶滅させ、そこの名をホルマ(=絶滅)と呼んだ。

【炎の蛇】

04 彼らはホル山を旅立ち、エドムの領土を迂回し、葦の海の道を通って行った。しかし、民は途中で耐えきれなくなって、
05 神とモーセに逆らって、言った「なぜ、我々をエジプトから導き出したのですか。荒野で死なせるためですか。パンも水もなく、こんな粗末な食物では、気力も失せてしまいます」
06 主は、炎の蛇を民に向かって送った。蛇は民を噛み、イスラエルの民の中から多くの死者が出た。
07 民は、モーセのもとに来て言った「私たちは主とあなたを非難して、罪を犯しました。主に祈って、私たちから蛇を取り除いてください」 モーセは、民のために主に祈った。

08 主は、モーセに言った〈あなたは炎の蛇を造り、旗竿の先に掲げなさい。蛇に噛まれた者がそれを見上げれば、命を得る〉
09 モーセは青銅で蛇を造り、旗竿の先に掲げた。蛇が人を噛んでも、その人が青銅の蛇を仰ぐと命が救われた。

【オボトからアルノン川、そしてピスガへ】

10 イスラエル人は旅を続け、オボトに宿営をした。
11 そして、オボトを旅立ってモアブの東側の荒野にあるイイエ=アバリムに宿営した。
12 さらに、そこを旅立ってゼレドの谷に宿営し、
13 なおも旅を続けて、アルノン川の向こう岸に宿営した。この川は、アモリ人の国境から広がる荒野を流れていた。アルノン川は、モアブとアモリ人との間にあって、モアブの国境をなしている。
14 それで『主の戦いの書』には、次のように書かれている「スファのワヘブとアルノン川の支流。
15 それらの支流はアルの定住地に流れ下り、モアブの国境に及ぶ」

16 彼らはそこからベエル(=井戸)に行った。これは、主がモーセに「民を集めよ、彼らに水を与えよう」と言った井戸である。
17 そのときに、イスラエル人は歌った。「井戸よ、湧き上がれ。歌声を上げよ。
18 笏と杖とをもって、司たちが井戸を掘り、民の高貴な人が深く掘った」 彼らは、荒野からマタナ、
19 マタナからナハリエル、ナハリエルからバモト、
20 バモトからモアブの野にある谷へ、そして荒れ果てた地を見下ろすピスガの頂へと進んだ。

【トランス=ヨルダンを占領】

21 イスラエルは、アモリ人の王シホンに使者を遣わした。
22 「あなたの領内を通過させてください。道をそれて畑やぶどう畑に入ったり、井戸の水を飲んだりしません。あなたの国境を越えるまで『王の道』を通ります」
23 しかし、シホンはイスラエルが自分の領内を通ることを許さず、全軍を召集し、イスラエルを迎え撃つために、荒野にあるヤハツに軍を進め、イスラエルと戦った。
24 イスラエルは彼を剣にかけて、南はアルノン川から北はヤボク川、東はアンモン人の国境まで、その領土を占領した。アンモン人の国境は、堅固であった。
25 イスラエルはすべての町を取り、ヘシュボンと周辺の村落など、アモリ人のすべての町に住んだ。

26 ヘシュボンは、アモリ人の王シホンの都である。シホンは先代のモアブ王と戦って、その手からアルノン川に至るまでの全土を奪い取った。
27 それゆえ、次のように歌う者がいる。
 「来れ、ヘシュボンは築かれ、シホンの都は固く建てられる。
28 ヘシュボンから火が出て、シホンの都から炎が噴き出た。モアブのアルを焼き、アルノンのバモトの君たちを滅ぼした。
29 モアブよ、お前は災いだ。ケモシュの民よ、お前は滅びた。息子たちは難民となり、娘たちはアモリ人の王シホンの捕虜となった。
30 我々は、彼らを撃ち滅ぼした。ヘシュボンからディボンまで。我々は荒廃させた。ノファから、メデバまで」

31 イスラエルはこうして、アモリ人の地に住んだ。
32 モーセはヤゼルを偵察するために人を送り、その周辺の村落を占領した。そして、そこに住んでいたアモリ人を追い出した。
33 さらに、バシャンに至る道を行くと、バシャンの王オグはこれを迎え撃つために、全軍を率いてエドレイに来た。
34 主は、モーセに言った〈彼を恐れてはならない。私は彼とその全軍、その国をあなたの手に渡した。あなたは、ヘシュボンの住民アモリ人の王シホンにしたように、彼にもせよ〉
35 イスラエルは、彼とその子らを含む全軍を一人残らず撃ち殺し、その国を占領した。


第二十二章


【バラクはバラムを招く】

01 イスラエル人はさらに進んで、エリコに近いヨルダン川の対岸にあるモアブ平野に宿営をした。
02 ツィポルの子バラクは、イスラエルがアモリ人に対してした事をことごとく見た。
03 モアブは、このおびただしい数の民に恐れを抱いた。モアブは、イスラエル人の前に気力も失せ、
04 ミディアン人の長老たちに「今やこの群衆は、牛が野の草を食い尽くすように、我々の周りをすべて食べ尽くそうとしている」と言った。当時、ツィポルの子バラクがモアブ王であった。

05 彼は、ユーフラテス川流域にあるアマウ人の町ペトルに住むベオルの子バラムを招こうとした。使者を送って、伝えた「今ここに、エジプトから上って来た一つの民がいる。今や彼らは地の面を覆って、私の前に住んでいる。
06 この民は、私よりも強大だ。今すぐ来て、私のためにこの民を呪ってほしい。そうすれば、私はこれを撃ち破って、この国から追い出すことができる。あなたが祝福する者は祝福され、あなたが呪う者は呪われることを、私は知っている」
07 モアブとミディアンの長老たちは、占いの礼物を携えてバラムの所に行き、バラクの言葉を伝えた。
08 バラムは、彼らに言った「今夜はここに泊まりなさい。主が私に告げられるとおりに、あなたたちに伝えよう」 モアブの長たちは、バラムのもとに止まった。

09 神は、バラムのもとに来て言った「あなたのもとにいるこれらの者は何者か?」
10 バラムは、神に答えた「モアブの王、ツィポルの子バラクが私に人を遣わして、
11 『今ここに、エジプトから出て来た民がいて、地の面を覆っている。今すぐ来て、私のために彼らに呪いをかけてもらいたい。そうすれば、私はこれと戦って、追い出すことができるだろう』と申しました」
12 神は、バラムに言った「あなたは、彼らと一緒に行ってはならない。この民を呪ってはならない。彼らは祝福されているからだ」
13 バラムは朝起きると、バラクの長たちに言った「自分の国に帰りなさい。主は、私があなたたちと一緒に行くことをお許しになりません」
14 モアブの長たちは立ち去り、バラクのもとに来て「バラムは、私どもと一緒に来ることを承知しませんでした」と伝えた。

15 バラクはもう一度、前よりも多くの、位の高い使者を遣わした。
16 彼らは、バラムの所に来て言った「ツィポルの子バラクはこう申します『どうか、私のところに来るのを拒まないでください。
17 あなたを大いに優遇します。あなたが言われることは何でもします。どうか来て、私のためにイスラエルの民に呪いをかけてください』」
18 バラムは、バラクの家臣に答えた「たとえバラクが、家に満ちる金銀を贈ってくれても、私の神の言葉に逆らうことは、事の大小を問わず何もできません。
19 あなたがたも、今夜はここにとどまって、主が私に何とお告げになるか、確かめさせてください」
20 その夜、神はバラムのもとに来て、こう言った「これらの者があなたを呼びに来たのなら、立って彼らとともに行くがよい。しかし、私があなたに告げることだけを行わねばならない」

【バラムの雌ロバ】

21 バラムは、朝起きるとろばに鞍をつけた。そして、モアブの長とともに出かけた。
22 ところが、彼が出発をすると、神の怒りが燃え上がった。天使が彼を妨げる者となって、道に立ちふさがったのである。バラムはろばに乗り、二人の若者を従えていた。
23 天使が抜き身の剣を手にして、道に立ちふさがっているのを見たろばは、道をそれて畑に踏み込んだ。バラムはろばを打って道に戻そうとした。
24 天使は、ぶどう畑の間の狭い道に立っていた。道の両側には、石垣があった。
25 ろばは天使を見て、石垣に体を押しつけ、バラムの足も石垣に押しつけたので、バラムはまたろばを打った。
26 天使はさらに進んで来て、右にも左にもそれる余地のない狭い場所に立ちふさがった。
27 ろばは天使を見て、バラムを乗せたままうずくまってしまった。バラムは怒りを燃え上がらせ、ろばを杖で打った。

28 主がそのとき、ろばの口を開かせたので、ろばはバラムに言った「私が、あなたに何をしたというのですか。三度も私を打つとは」
29 バラムは、ろばに言った「お前が、勝手なことをするからだ。もし、私の手に剣があったら、即座に殺していただろう」
30 ろばは、バラムに言った「私はあなたのろばですし、あなたは今日までずっと私に乗って来られたではありませんか。今まであなたに、このようなことをしたことがあるでしょうか?」 彼は、言った「いや、なかった」
31 主は、このときバラムの目を開かせた。彼は、天使が抜き身の剣を手にして、道に立ちふさがっているのを見た。彼は、身をかがめてひれ伏した。

32 天使は、言った「なぜ、このろばを三度も打ったのか。あなたが道を進み、危険だったから、私は妨げる者として来たのだ。
33 このろばは私を見たから、三度私を避けたのだ。ろばが私を避けていなかったなら、ろばを生かしておいても、きっとあなたを殺していたであろう」
34 バラムは、天使に言った「私の間違いでした。あなたが私の行く手に立ちふさがっていのを知りませんでした。もしも、意に反するのでしたら、私は引き返します」
35 天使は、バラムに言った「この人たちと、共に行きなさい。しかし、私があなたに告げることだけを告げなさい」 バラムは、バラクの長たちとともに行った。

【バラクとバラム】

36 バラクはバラムが来たと聞くと、モアブのアルまで行って迎えた。この町は、国境沿いのアルノン河畔にあった。
37 バラクは、バラムに言った「あなたを招くために、何度も使いを送らなければなりませんでした。どうして来なかったのですか。あなたを優遇することが、私にできないでしょうか?」
38 バラムは、バラクに答えた「ご覧のとおり、あなたのところにやって来ました。しかし私に、何かを自由に告げる力があるでしょうか。私は、神が私の口に授ける言葉だけを告げねばなりません」

39 バラムはバラクに同行し、キルヤト=フツォトに着いた。
40 バラクは牛と羊の群れを屠って、バラムに贈り、また彼とともに帰って来た長たちに贈った。
41 朝になると、バラクはバラムを伴ってバモト=バアルに上った。そこからは、イスラエルの民の一端が見えた。


第二十三章


【バラムは祭壇を築く】

01 バラムは、バラクに言った「私のために、ここに七つの祭壇を築き、七頭の雄牛と雄羊を用意しなさい」
02 バラクは、バラムが言ったとおりにした。そしてバラクとバラムは、どの祭壇にも雄牛と雄羊を捧げた。
03 バラムはバラクに「あなたはこの全焼の献げ物のそばにいてください。私は行って来ます。主はたぶん、私に会ってくださるでしょう。主が私に示されることは、何でもあなたに伝えましょう」と言うと、丘の頂に向かった。

【バラムの第一の托言】

04 神が、バラムに現れた。バラムは、神に言った「私は七つの祭壇を築き、雄牛と雄羊をどの祭壇にも捧げました」
05 主は、バラムの口に言葉を授け「バラクのもとに帰って、こう告げなさい」と命じた。
06 バラムが戻ると、バラクは、モアブの長たちとともに、全焼の献げ物のそばに立っていた。
07 バラムは、託宣を述べた。
 「バラクはアラムから、私を呼んだ。モアブの王は、東の山々から私を連れて来た。そして『来て、私のためにヤコブを呪え。来て、イスラエルを脅せ』
08 神が呪いをかけぬものに どうして私が呪いをかけられよう。主が罵らぬものを どうして私が罵れよう。
09 私は、岩山の頂から彼らを見、丘の上から彼らを見渡す。これは独り離れて住む民、自分を諸国の民のうちに数えない。
10 誰が、ヤコブの砂粒を数えられようか。誰がイスラエルの無数の民を数えられようか。私は正しい人が死ぬように死に、私の終わりは彼らと同じようでありたい」

【バラムの第二の托言】

11 バラクは、バラムに「あなたは、何ということをしたのですか。私は敵に呪いをかけるために、あなたを連れて来たのに、あなたは彼らを祝福してしまった」と言うと、
12 バラムは、答えた「主が私の口に授けることだけ、そのまま忠実に告げるのです」
13 バラクは、言った「私と一緒に別の場所に行って、そこから彼らを見てください。見えるのは彼らの一部にすぎず、全体を見渡すことはできないでしょうが、そこから私のために彼らに呪いをかけてください」
14 バラクは、バラムをピスガの頂の見晴らしのきく所に連れて行き、そこに七つの祭壇を築き、どの祭壇にも雄牛と雄羊を捧げた。
15 バラムは、バラクに言った「あなたはここで、この全焼の献げ物のそばにいてください。私はあちらで、主にお会いします」

16 主はバラムに会い、彼の口に言葉を授け「バラクのもとに帰ってこう告げなさい」と命じた。
17 バラムが戻ると、バラクはモアブの長たちとともに全焼の献げ物のそばに立っていた。バラクが「主は何と告げられましたか」と尋ねると、
18 バラムはこの託宣を述べた。
 「立て、バラクよ、聞け。ツィポルの子よ、私に耳を傾けなさい。
19 神は人ではないから、偽ることはない。人の子ではないから、悔いることもない。言ったことで、しないことがあろうか。告げたことで、成就しないことがあろうか。
:20 祝福の命令を私は受けている。神の祝福したものを 私が取り消すことはできない。

:21 誰も、ヤコブに災いを認めず、イスラエルに悩みを見る者はない。彼らの神がともにいて、彼らのうちに王を讃える声が響く。
22 エジプトから彼らを導き出した神は 彼らにとっては野牛の角のようだ。
23 ヤコブのうちにまじないはなく イスラエルのうちに占いはない。神は、その働きを時に応じてヤコブに告げ イスラエルに示す。
24 この民は雌獅子のように身を起こし、雄獅子のように立ち上がる。獲物を食らい、殺したものの血を飲むまで、身を横たえることはない」

【バラムの第三の托言】

25 バラクは、バラムに言った「彼らに呪いをかけることができないなら、祝福もしないでください」
26 バラムは、バラクに答えた「私は、主が告げられることだけをする、と言ったではありませんか」
27 バラクは、言った「それでは、あなたを別の場所に連れて行きましょう。たぶん、それは神が正しいとされ、そこからなら、私のために彼らに呪いをかけることができるかもしれません」

28 バラクは、バラムを連れて、荒れ果てた地を見下ろすペオルの頂に行った。
29 バラムは、バラクに言った「私のために、ここに七つの祭壇を築き、七頭の雄牛と七匹の雄羊を用意しなさい」
30 バラクは、バラムが言ったとおり、雄牛と雄羊をどの祭壇にも捧げた。


第二十四章


【バラムの第三の托言つづき】

01 バラムは、イスラエルを祝福することが主の良いとされることであると悟り、まじないをしに行くことをせず、顔を荒野に向けた。
02 バラムは目を凝らして、イスラエルが部族ごとに宿営しているのを見渡した。神の霊がそのとき、彼に臨んだ。
03 彼は、この託宣を述べた。
 「ベオルの子バラムの言葉。目の澄んだ者の言葉。
04 神の仰せを聞き 全能者のお与えになる幻を見る者。倒れ伏し、目を開かれている者の言葉。
05 いかに良いことか。ヤコブよ、あなたの天幕は。イスラエルよ、あなたの住む所は。
:06 それは広がる谷、大河の岸の園のようだ。それは主が植えられたアロエの木のよう、水のほとりの杉のようだ。

07 水は彼らの革袋から溢れ、種は豊かな水を得て育つ。彼らの王はアガグよりも栄え、その王国は高く上げられる。
08 エジプトから彼らを導き出した神は 彼らにとって野牛の角のようだ。彼らは、敵対する国を食らい尽くし 骨を砕き、矢で刺し通す。
09 雄獅子のように伏し、雌獅子のように横たわる彼らを、起き上がらせることができる者があろうか。あなたを祝福する者は祝福され あなたを呪う者は呪われる」

【バラムの第四の托言】

10 バラクは、バラムに対して激しく怒り、手を打ち鳴らしながら、バラムに言った「敵に呪いをかけるために招いたのに、お前は三度も祝福した。
11 すぐに帰ってくれ。お前を大いに優遇するつもりでいたが、主がそれを差し止められたのだ」
12 バラムは、バラクに言った「あなたが私のもとに遣わした使者に対しても、私はこう言ったではありませんか。
13 『たとえバラクが、家に満ちる金銀を贈ってくれても、主の言葉に逆らっては、善にしろ悪にしろ、私の心のままにすることはできません。私は、主が告げられることを告げるだけです』と。
14 私はいま、私の民のもとに帰ります。後の日に、この民があなたの民に対して何をするか、あなたに警告しておきます」

15 そして、彼はこの託宣を述べた。
 「ベオルの子バラムの言葉。目の澄んだ者の言葉。
16 神の仰せを聞き、いと高き神の知識を持ち、全能者の与えた幻を見る者。倒れ伏し、目を開かれている者の言葉。
17 私には、彼が見える。しかし、今はいない。彼を仰いでいる。しかし、間近にではない。一つの星がヤコブから進み出る。一つの笏がイスラエルから立ち上がり モアブのこめかみを打ち砕き、シェトのすべての子らの頭の頂を砕く。
18 エドムはその継ぐべき地となり、敵対するセイルは継ぐべき地となり、イスラエルは力を示す。
19 ヤコブから支配する者が出て、残ったものを町から絶やす。

20 彼はアマレクを見渡して、この託宣を述べた。アマレクは諸国の民の頭、その末はとこしえの滅びに至る。
21 彼はカイン人を見渡して、この託宣を述べた。お前の住む所は確かであり、お前は巣(=ケン)を岩の上に置く。
22 しかし、アシュルがお前をとりこにするとき、カインは必ず焼き滅ぼされる。
23 彼は、またこの託宣を述べた。災いだ。北から軍団を組んで来る者よ。
24 キティムから寄せ来る者よ。彼らはアシュルを苦しめ、エベルを苦しめるが、彼もまたとこしえの滅びに至る。
25 バラムは立ち上がり、自分の所に帰って行った。バラクも、自分の道を去って行った」


第二十五章


【ベオルのバアル】

01 イスラエルが、シティムに滞在していたとき、民はモアブの娘たちに習って背信の行為をし始めた。
02 娘たちは自分たちの神々に犠牲を捧げるときに民を招き、民はその食事に加わって娘たちの神々を拝んだ。
03 イスラエルはこうして、ペオルのバアルを慕ったので、主はイスラエルに対して憤った。
04 主は、モーセに言った〈民の長たちをことごとく捕らえ、主の前で彼らを処刑し、白日の下にさらしなさい。そうすれば、主の憤りはイスラエルから去るであろう〉
05 モーセは、イスラエルの裁判人たちに言った「おのおの、自分の配下で、ペオルのバアルを慕った者を殺しなさい」

06 そのとき、モーセと全イスラエル人が出会いの幕屋の入り口で嘆いている目の前に、一人のイスラエル人がミディアン人の女を連れて同胞のもとに入って来た。
07 祭司アロンの孫で、エルアザルの子であるピネハスはそれを見ると、共同体の中から立ち上がって、槍を手に取り、
08 そのイスラエル人の後を追って奥の部屋まで行き、この二人、すなわちイスラエル人とその女をともに突き刺した。槍は女の腹に達した。それによって、イスラエルを襲った災害は治まったが、
09 この災害で死んだ者は、二万四千人であった。

【ミディアン人を撃つ】

10 主は、モーセに言った。
11 〈祭司アロンの孫で、エルアザルの子であるピネハスは、私がイスラエル人に抱く熱情と同じ熱情によって彼らに対する私の怒りを去らせた。それで私は、私の熱情をもってイスラエル人を絶ち滅ぼすことはしなかった。
12 それゆえ、こう告げるがよい《見よ、私は彼に私の平和の契約を授ける。
13 彼と彼に続く子孫は、永遠の祭司職の契約にあずかる。彼がその神に対する熱情を表し、イスラエル人のために、罪の贖いをしたからである》〉

14 ミディアン人の女と一緒に殺されたイスラエル人の名は、サルの子ジムリといい、シメオン族のうちの家族の指導者であった。
15 また、殺されたミディアン人の女の名はコズビといい、ミディアン人の部族の父祖の家の長であるツルの娘であった。
16 主は、モーセに言った。
17 〈ミディアン人を襲い、彼らを撃ちなさい。
18 彼らは、お前たちを巧みに惑わして襲い、ペオルの事件を引き起こし、またこの事件のために災害が襲った日に殺された彼らの同族の女、ミディアン人の指導者の娘コズビの事件を起こしたからである〉

【兵役の人口調査】

19 この災害の後、


第二十六章


【兵役の人口調査つづき】

01 主は、モーセと祭司アロンの子エルアザルに言った。
02 〈全イスラエルの中から、兵役に就くことのできる二十歳以上の者を、家系に従って人口調査をしなさい〉
03 モーセと祭司エルアザルは、エリコに近いヨルダン川の対岸にあるモアブの平野で彼らに告げた。
04 「主がモーセに命じたように、二十歳以上の者を数えなさい」

【氏族とその登録人口】

-- エジプトの国から出たイスラエル人は、
05 イスラエルの長子ルベン。ルベンの子孫であるハノクとハノクの氏族、パルとパルの氏族、
06 ヘツロンとヘツロンの氏族、カルミとカルミの氏族。
07 以上がルベン人の諸氏族であり、登録した者は、四万三千七百三十人。

08 パルの息子は、エリアブ。
09 エリアブの息子がネムエル・ダタン・アビラム。このダタン・アビラムは共同体の召集者であったが、主に逆らったコラの仲間に同調してモーセとアロンに反逆した。
10 大地が口を開き、彼らとコラを呑み込んだ。コラの仲間が死んだとき、火は二百五十人を焼き尽くした。彼らはこうして、警告のしるしとなった。
11 コラの子たちは、死ななかった。

12 シメオンの子孫。その氏族に従うと、ネムエルとネムエルの氏族、ヤミンとヤミンの氏族、ヤキンとヤキンの氏族、
13 ゼラとゼラの氏族、シャウルとシャウルの氏族。
14 以上がシメオン人の諸氏族であり、合計二万二千二百人。

15 ガドの子孫。その氏族に従うと、ツェフォンとツェフォンの氏族、ハギとハギの氏族、シュニとシュニの氏族、
16 オズニとオズニの氏族、エリとエリの氏族、
17 アロドとアロドの氏族、アルエルとアルエルの氏族。
18 以上がガド人の諸氏族であり、登録した者は、四万五百人。

19 ユダの息子、エル・オナン。エル・オナンはカナンの土地で死んだ。
20 その他のユダの子孫。その氏族に従うと、シェラとシェラの氏族、ペレツとペレツの氏族、ゼラとゼラの氏族。
21 ペレツの子孫であるヘツロンとヘツロンの氏族、ハムルとハムルの氏族。
22 以上がユダの諸氏族であり、登録した者は、七万六千五百人。

23 イサカルの子孫。その氏族に従うと、トラとトラの氏族、プワとプワの氏族、
24 ヤシュブとヤシュブの氏族、シムロンとシムロンの氏族。
25 以上がイサカルの諸氏族であり、登録した者は、六万四千三百人。

26 ゼブルンの子孫。その氏族に従うと、セレドとセレドの氏族、エロンとエロンの氏族、ヤフレエルとヤフレエルの氏族。
27 以上がゼブルン人の諸氏族であり、登録した者は、六万五百人。

28 ヨセフの子孫。その氏族に従うと、マナセ・エフライム。
29 マナセの子孫であるマキルとマキルの氏族。マキルにはギレアドが生まれた。そのギレアドとギレアドの氏族。
30 ギレアドの子孫は、イエゼルとイエゼルの氏族、ヘレクとヘレクの氏族、
31 アスリエルとアスリエルの氏族、シケムとシケムの氏族、
32 シェミダとシェミダの氏族、ヘフェルとヘフェルの氏族。
33 ヘフェルの子ツェロフハドには息子がなく、娘だけであった。ツェロフハドの娘の名は、マフラ・ノア・ホグラ・ミルカ・ティルツァであった。
34 以上がマナセの諸氏族であり、登録した者は、五万二千七百人。

35 エフライムの子孫は、その氏族に従うと次のとおりである。シュテラとシュテラの氏族、ベケルとベケルの氏族、タハンとタハンの氏族。
36 シュテラの子孫であるエランとエランの氏族。
37 以上がエフライムの子孫の諸氏族であり、登録した者は、三万二千五百人。以上が、ヨセフの子孫で、その氏族に従ったものである。

38 ベニヤミンの子孫。その氏族に従うと、ベラとベラの氏族、アシュベルとアシュベルの氏族、アヒラムとアヒラムの氏族、
39 シェフファムとシェフファムの氏族、フファムとフファムの氏族。
40 ベラの子孫はアルド・ナアマン。アルドとアルドの氏族、ナアマンとナアマンの氏族。
41 以上がベニヤミンの子孫で、その氏族に従ったものであり、登録した者は、四万五千六百人。

42 ダンの子孫は、その氏族に従うとシュハムとシュハムの氏族。以上がダンの諸氏族で、その氏族に従ったものである。
43 シュハムの氏族すべてを含めて、登録した者は、六万四千四百人。

44 アシェルの子孫。その氏族に従うと、イムナとイムナの氏族、イシュビとイシュビの氏族、ベリアとベリアの氏族。
45 ベリアの子孫であるヘベルとヘベルの氏族、マルキエルとマルキエルの氏族。
46 アシェルの娘の名は、セラといった。
47 以上がアシェルの子孫の諸氏族であり、登録した者は、五万三千四百人。

48 ナフタリの子孫。その氏族に従うと、ヤフツェエルとヤフツェエルの氏族、グニとグニの氏族、
49 イエツェルとイエツェルの氏族、シレムとシレムの氏族。
50 以上がナフタリの諸氏族で、その氏族に従ったものである。登録した者は、四万五千四百人。

51 以上がイスラエルの子孫で、登録した者は、総計六十万一千七百三十人であった。

【カナンの土地の分配方法】

52 主は、モーセに言った。
53 〈これらの人々に、その人数によって、嗣業の土地を分配しなさい。
54 人数の多い部族には多く、少ない部族には少なく嗣業の土地を与えなさい。嗣業の土地はそれぞれ、登録した者に応じて与えられなければならない。
55 ただし、土地は籤(くじ)によって分配され、父祖以来の諸部族の名によって継がねばならない。
56 嗣業の土地は、人数の多い部族と少ない部族の間で、籤の定めるところに従って分配する〉

【レビ人の調査】

57 レビ人で、氏族ごとに登録した者は、次のとおり。ゲルションとゲルションの氏族、ケハトとケハトの氏族、メラリとメラリの氏族。
58 レビの諸氏族は、次のとおり。リブニの氏族・ヘブロンの氏族・マフリの氏族・ムシの氏族・コラの氏族。ケハトにはアムラムが生まれた。
59 アムラムの妻はヨケベドといい、レビの娘としてエジプトで生まれた。彼女はアムラムとの間に、息子アロン・モーセ・娘ミリアムを産んだ。
60 アロンには、ナダブ・アビフ・エルアザル・イタマルが生まれた。
61 ナダブ・アビフは、規定に反した炭火を主の前に捧げて、死を招いた。

62 登録した者は、生後一か月以上のすべての男子、二万三千人。彼らはイスラエル人のうちに嗣業の土地が与えられなかった。そして、イスラエル人とともに登録はされなかった。
63 以上は、モーセと祭司エルアザルが、エリコに近いヨルダン川の対岸にあるモアブの平野でイスラエル人を登録したときの数である。
64 この中には、モーセと祭司アロンがシナイの荒野でイスラエル人を登録したときに登録した者は一人もいなかった。
65 主が、彼らは必ず荒野で死ぬと言ったからである。彼らのうち、ただエフネの子カレブとヌンの子ヨシュアを除いて、誰も生き残った者はなかった。


第二十七章


【娘たちの遺産に関する言い分】

01 ヨセフの子マナセ一族であるヘフェルの子ツェロフハドの娘たちが、進み出た。娘たちの名はマフラ・ノア・ホグラ・ミルカ・ティルツァといい、その祖父ヘフェルはギレアドの子、ギレアドはマキルの子、マキルはマナセの子であった。
02 娘たちは、出会いの幕屋の入り口にいるモーセと祭司エルアザル、指導者および共同体全体の前に立って言った。
03 「私たちの父は荒野で死にましたが、主に逆らって集まった仲間、あのコラの仲間に加わりませんでした。彼は自分の罪のゆえに死に、男の子はありませんでした。
04 男の子がないからといって、どうして父の名がその氏族の中から削られてよいでしょうか。父の兄弟たちと同じように、私たちにも所有地をください」

05 モーセが、娘たちの訴えを主の前に持ち出すと、
06 主は、モーセに言った。
07 〈ツェロフハドの娘たちの言い分は正しい。あなたは、必ず娘たちに、その父の兄弟たちと同じように、嗣業としての所有地を与えねばならない。娘たちに、その父の嗣業の土地を渡しなさい。

08 イスラエル人に告げなさい。ある人が死に、男の子がないならば、その嗣業の土地を娘に渡しなさい。
09 娘もいない場合には、嗣業の土地をその人の兄弟に与えなさい。
10 もしも、兄弟もない場合には、嗣業の土地をその人の父の兄弟に与えなさい。
11 さらに、父の兄弟もない場合には、嗣業の土地を氏族の中で最も近い親族に与え継がせなさい。主がモーセに命じた律法の定めである〉

【ヨシュアがイスラエルの指導者となる】

12 主は、またモーセに言った〈このアバリム山に登り、私がイスラエル人に与えた土地を見渡しなさい。
13 それを見た後、あなたも兄弟アロンと同じように、先祖の列に加えられる。
14 ツィンの荒野で共同体が争ったとき、あなたたちは私の命令に背き、あの水によって彼らの前に私の聖なることを示そうとしなかったからだ〉 これは、ツィンの荒野にあるカデシュのメリバの水のことである。
15 モーセは、主に言った。
16 「主よ、すべての肉なるものに霊を与えられる神よ、どうかこの共同体を指揮する人を任命し、
17 彼らを率いて出陣し、彼らを率いて凱旋し、進ませ、また連れ戻す者とし、主の共同体を飼う者のいない羊の群れのようにしないでください」

18 主は、モーセに言った〈霊に満たされた人、ヌンの子ヨシュアを選んで、手を彼の上に置き、
19 祭司エルアザルと共同体全体の前に立たせて、彼らの見ている前で職に任じなさい。
20 あなたの権威を彼に与え、全イスラエル人を彼に従わせなさい。
21 彼は祭司エルアザルの前に立ち、エルアザルは彼のために、主の前でウリムによる判断を求めねばならない。ヨシュアとイスラエルのすべての人々、つまり共同体全体は、エルアザルの命令に従って出陣し、また引き揚げねばならない〉

22 モーセは、主が命じられたとおりに、ヨシュアを選んで祭司エルアザルと共同体全体の前に立たせ、
23 手を彼の上に置いて、主がモーセを通して命じられたとおりに、彼を職に任じた。


第二十八章


【神の食物であり献げ物】

01 主は、モーセに言った。
02 〈イスラエル人に命じなさい。あなたたちは、私の食物である献げ物を、燃やして捧げる宥めの香りとして、定められた時に忠実に私に捧げなさい〉

【日々の献げ物】

03 彼らに言いなさい。〈燃やして主に捧げる献げ物は次のとおり。無傷の一歳の羊二匹を、日ごとの全焼の献げ物として、毎日、
04 朝夕に一匹ずつ、捧げなさい。
05 それとともに、上等の小麦粉十分の一エファに上質のオリーブを砕いて取った油四分の一ヒンを混ぜて作った穀物の献げ物を捧げる。
06 これが、日ごとの全焼の献げ物であって、燃やして主に捧げる宥めの香りとして、シナイ山で定められたものである。
07 それに添えるぶどう酒の献げ物は、羊一匹について四分の一ヒンとし、聖所で主に対するぶどう酒の献げ物として、酒を注ぐ。
08 夕方捧げるもう一匹の羊の場合も、穀物の献げ物とぶどう酒の献げ物を、朝と同じように捧げ、燃やして主に捧げる宥めの香りとする〉

【安息日の献げ物】

09 〈安息日には、無傷の一歳の羊二匹を捧げ、上等の小麦粉十分の二エファにオリーブ油を混ぜて作った穀物の献げ物とぶどう酒の献げ物を添える。
10 安息日ごとに捧げるこの全焼の献げ物は、日ごとの全焼の献げ物とぶどう酒の献げ物に加えるべきものである〉

【新月の献げ物】

11 〈毎月の一日には、若い雄牛二頭・雄羊一匹・無傷の一歳の羊七匹を全焼の献げ物として、主に捧げる。
12 雄牛一頭について、穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉十分の三エファ、雄羊一匹について、穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉十分の二エファ、
13 小羊一匹について、穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉十分の一エファを捧げる。これが全焼の献げ物であって、燃やして主に捧げる宥めの香りである。
14 それに添えるぶどう酒の献げ物は、雄牛一頭についてぶどう酒二分の一ヒン、雄羊一匹について三分の一ヒン、小羊一匹について四分の一ヒンとする。以上が一年を通じて毎月捧げる全焼の献げ物である〉

【日ごとの献げ物】

15 〈日ごとには、全焼の献げ物・ぶどう酒の献げ物に加えて、贖罪の献げ物として雄山羊一匹を主に捧げる〉

【過ぎ越の祝日と種なしパン】

16 〈第一の月の十四日は、主の過越である。
17 十五日は、祭りの日である。あなたたちは七日の間、酵母を入れないパンを食べる。
18 初日には、聖なる集会を開く。いかなる仕事もしてはならない。
19 あなたたちは、若い雄牛二頭・雄羊一匹・一歳の羊七匹すべて傷の無いものを、燃やして捧げる全焼の献げ物として主に捧げる。
20 雄牛一頭について、穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉十分の三エファ、雄羊一匹について十分の二エファ、
21 小羊七匹については、一匹につき十分の一エファを捧げる。

22 また、雄山羊一匹を贖罪の献げ物とし、あなたたちのために罪を贖う儀式をする。
23 日ごとの全焼の献げ物の一部として、朝に捧げる全焼の献げ物のほかに、以上のものを捧げなければならない。
24 七日間、毎日、燃やして主に捧げる宥めの香りを食物として捧げる。これは、日ごとの全焼の献げ物とぶどう酒の献げ物に加えて捧げるものである。
25 七日目には、聖なる集会を開く。いかなる仕事もしてはならない〉

【週の祝祭日】

26 〈初物の日、すなわち七週祭に新穀の献げ物を主に捧げるときには、聖なる集会を開く。いかなる仕事もしてはならない。
27 若い雄牛二頭・雄羊一匹・一歳の羊七匹を全焼の献げ物として、主に捧げ、宥めの香りとする。
28 雄牛一頭について、穀物の献げ物として、オリーブ油を混ぜた上等の小麦粉十分の三エファ、雄羊一匹について十分の二エファ、
29 小羊七匹については、一匹につき十分の一エファを捧げる。
30 また、雄山羊一匹を捧げて、あなたたちのために罪を贖う儀式を行う。
31 あなたたちは、日ごとの全焼の献げ物と穀物の献げ物のほかに、以上のものを捧げる。それらは無傷のものでなければならない。それに、ぶどう酒の献げ物を添える〉


第二十九章


【テルワの日】

01 〈第七の月の一日には、聖なる集会を開く。いかなる仕事もしてはならない。角笛を吹き鳴らす日である。
02 あなたたちは、若い雄牛一頭・雄羊一匹・無傷の一歳の羊七匹を、全焼の献げ物として主に捧げ、宥めの香りとする。
03 雄牛一頭について、穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉十分の三エファ、雄羊一匹について十分の二エファ、
04 小羊七匹については、一匹につき十分の一エファを捧げる。

05 また、雄山羊一匹を贖罪の献げ物とし、あなたたちのために罪を贖う儀式を行う。
06 あなたたちは、新月に捧げる全焼の献げ物と穀物の献げ物、および日ごとの全焼の献げ物と穀物の献げ物、それに添えるぶどう酒の献げ物のほかに、以上のものを規定に従って捧げ、燃やして主に捧げる宥めの香りとする〉

【償いの日】

07 〈第七の月の十日には聖なる集会を開く。あなたたちは苦行をし、いかなる仕事もしてはならない。
08 また若い雄牛一頭・雄羊一匹・一歳の羊七匹を全焼の献げ物として主に捧げて宥めの香りとする。それらは、無傷のものでなければならない。
09 雄牛一頭について、穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉十分の三エファ、雄羊一匹について十分の二エファ、
10 小羊七匹については、一匹につき十分の一エファを捧げる。
11 また、罪の贖いのための贖罪の献げ物、日ごとの全焼の献げ物、穀物の献げ物、それに添えるぶどう酒の献げ物のほかに、雄山羊一匹を贖罪の献げ物とする〉

【小屋の祝典】

12 〈第七の月の十五日には、聖なる集会を開く。いかなる仕事もしてはならない。七日間、主の祝いをする。
13 あなたたちは、若い雄牛十三頭・雄羊二匹・一歳の羊十四匹を、全焼の献げ物として主に捧げ、燃やして宥めの香りとする。それらは無傷のものでなければならない。
14 雄牛十三頭については、一頭につき穀物の献げ物として、オリーブ油を混ぜた上等の小麦粉十分の三エファ、雄羊二匹については、一匹につき十分の二エファ、
15 小羊十四匹については、一匹につき十分の一エファを捧げる。
16 また、日ごとの全焼の献げ物、穀物の献げ物、ぶどう酒の献げ物のほかに、雄山羊一匹を贖罪の献げ物とする。

17 二日目には、若い雄牛十二頭・雄羊二匹・無傷の一歳の羊十四匹を捧げ、
18 これらの雄牛・雄羊・小羊のおのおのについて、規定の数量の穀物の献げ物とぶどう酒の献げ物を捧げる。
19 また、日ごとの全焼の献げ物、穀物の献げ物、ぶどう酒の献げ物のほかに、雄山羊一匹を贖罪の献げ物とする。

20 三日目には、雄牛十一頭・雄羊二匹・無傷の一歳の羊十四匹を捧げ、
21 これらの雄牛・雄羊・小羊のおのおのについて、規定の数量の穀物の献げ物とぶどう酒の献げ物を捧げる。
22 また、日ごとの全焼の献げ物、穀物の献げ物、ぶどう酒の献げ物のほかに、雄山羊一匹を贖罪の献げ物とする。

23 四日目には、雄牛十頭・雄羊二匹・無傷の一歳の羊十四匹を捧げ、
24 これらの雄牛・雄羊・小羊のおのおのについて、規定の数量の穀物の献げ物とぶどう酒の献げ物を捧げる。
25 また、日ごとの全焼の献げ物、穀物の献げ物、ぶどう酒の献げ物のほかに、雄山羊一匹を贖罪の献げ物とする。

26 五日目には、雄牛九頭・雄羊二匹・無傷の一歳の羊十四匹を捧げ、
27 これらの雄牛・雄羊・小羊のおのおのについて、規定の数量の穀物の献げ物とぶどう酒の献げ物を捧げる。
28 また、日ごとの全焼の献げ物、穀物の献げ物、ぶどう酒の献げ物のほかに、雄山羊一匹を贖罪の献げ物とする。

29 六日目には、雄牛八頭・雄羊二匹・無傷の一歳の羊十四匹を捧げ、
30 これらの雄牛・雄羊・小羊のおのおのについて、規定の数量の穀物の献げ物とぶどう酒の献げ物を捧げる。
31 また、日ごとの全焼の献げ物、穀物の献げ物、ぶどう酒の献げ物のほかに、雄山羊一匹を贖罪の献げ物とする。

32 七日目には、雄牛七頭・雄羊二匹・無傷の一歳の羊十四匹を捧げ、
33 これらの雄牛・雄羊・小羊のおのおのについて、規定の数量の穀物の献げ物とぶどう酒の献げ物を捧げる。
34 また、日ごとの全焼の献げ物、穀物の献げ物、ぶどう酒の献げ物のほかに、雄山羊一匹を贖罪の献げ物とする。

35 八日目には、聖なる集まりを開く。いかなる仕事もしてはならない。
36 あなたたちは雄牛一頭・雄羊一匹・無傷の一歳の羊七匹を全焼の献げ物として主に捧げ、燃やして宥めの香りとする。
37 これらの雄牛・雄羊・小羊のおのおのについて、規定の数量の穀物の献げ物とぶどう酒の献げ物を捧げる。
38 また、日ごとの全焼の献げ物、穀物の献げ物、ぶどう酒の献げ物のほかに、雄山羊一匹を贖罪の献げ物とする。

39 以上は、あなたたちが祝日に主に捧げるものであり、満願の献げ物や随意の献げ物として捧げる全焼の献げ物、穀物の献げ物、ぶどう酒の献げ物および和解の献げ物とは別のものである〉


第三十章


【父娘・夫婦の誓願についての定め】

01 主が命じたとおり、モーセはイスラエル人に告げた。
02 モーセが、イスラエル人の諸部族の長に語ったことは、主の命じられたことである。

03 人が主に誓願を立てるか、物断ちの誓いをするならば、その言葉を破ってはならない。すべて、口にしたとおり、実行しなければならない。
04 女性がまだ若くて、父の家にいるとき、主に誓願を立てるか、物断ちの誓いをするならば、
05 父がその誓願や物断ちの誓いを聞いても、彼女に何も言わなければ、彼女の誓願も物断ちの誓いもすべて有効となる。
06 しかし、父がそれを聞いた日に、それを禁じる場合、彼女の誓願も物断ちの誓いもすべて無効となる。父が彼女に禁じたのであるから、主は彼女を赦されるであろう。

07 彼女が結婚をすることになったとき、依然として誓願中であるか、あるいは軽はずみに物断ちの誓いをしているならば、
08 夫がそれを聞いた日に、彼女に何も言わなければ、彼女の誓願も物断ちの誓いもすべて有効である。
09 しかし、夫がそれを聞いた日に、それを禁じる場合、夫は、彼女が立てている誓願や軽はずみな物断ちの誓いを破棄したのであるから、主は彼女を赦されるであろう。

10 寡婦および離婚された女性の誓願、すべての物断ちの誓いは有効である。
11 もしも、妻が夫の家で誓願をし、あるいは物断ちを誓ってするとき、
12 夫がそれを聞いても、彼女に何も言わずそれを禁じない場合、彼女の誓願も物断ちの誓いもすべて有効となる。
13 夫がそれを聞いた日に、それをはっきりと破棄する場合、誓願も物断ちの誓いも、彼女が口にしたことは、すべてが無効となる。夫がそれを破棄したのであるから、主は彼女を赦されるであろう。

14 誓願や苦行による物断ちの誓いはすべて、彼女の夫がそれを有効にも、無効にもすることができる。
15 夫が彼女に何も言わず、日を過ごす場合、夫は妻の立てた誓願や物断ちの誓いをすべて有効とするのである。それを聞いた日に、彼女に何も言わなかったからである。
16 しかし、もしも夫がそれを聞き、後になってそれを破棄する場合、夫が妻の罪を負う。

17 以上が、夫と妻の間、父と父の家にいる若い娘の間に関して、主がモーセに命じられた掟である。


第三十一章


【ミディアンとの戦い】

01 主は、モーセに言った。
:02 〈イスラエル人が、ミディアン人から受けた仕打ちに報復しなさい。その後、あなたは先祖の列に加えられるであろう〉
03 モーセは、民に告げた「あなたたちの中から、戦いのための人を武装させなさい。ミディアン人を襲い、ミディアン人に対して主のために報復するのだ。
04 イスラエルの全部族から、部族ごとに千人ずつを出しなさい」
05 それで、イスラエルの諸部隊から部族ごとに千人ずつ、総計一万二千人の兵が選び出されて武装した。
06 モーセは、部族ごとに千人ずつの兵を戦いに送り出し、祭司エルアザルの子ピネハスを、聖なる祭具と出陣に吹くラッパをその手に持たせて、彼らとともに送り出した。

07 彼らは、主がモーセに命じられたとおり、ミディアン人と戦い、男子を皆殺しにした。
08 その死者のほかに、ミディアンの王たち、エビ・レケム・ツル・フル・レバという五人のミディアンの王を殺し、またベオルの子バラムをも剣にかけて殺した。
09 イスラエル人はミディアンの女と子供を捕虜にし、家畜や財産、富のすべてを奪い取り、
10 彼らの町々、村落や宿営地に火をつけて、ことごとく焼き払った。
11 彼らが人や家畜など、戦利品と分捕ったものをすべて集め、
12 それらの捕虜、分捕ったもの、戦利品を従えて、ヨルダン川を挟んでエリコの対岸にあるモアブの平野に陣を張っていたモーセと祭司エルアザル、およびイスラエル人の共同体のもとに戻って来た。

【捕虜の処分】

13 モーセと祭司エルアザルおよび共同体の指導者全員は、宿営の外に出て来て彼らを迎えた。
14 モーセは、戦いを終えて帰還した軍の指揮官たち、千人隊長、百人隊長に向かって怒り、
15 彼らに言った「女たちを皆、生かしておいたのか。
16 ペオルの事件は、この女たちがバラムに唆され、イスラエル人を主に背かせて引き起こしたもので、そのために、主の共同体に災いが下ったではないか。
17 直ちに、子供たちのうち、男の子はすべて殺せ。男を知っている女も皆、殺せ。
18 女のうち、まだ男と寝ていない娘は、あなたたちのために生かしておくがよい。

19 あなたたちは七日間、宿営の外にとどまりなさい。あなたたちでも捕虜でも、人を殺した者、殺された者に触れた者は皆、三日目と七日目に、身を清めなさい。

【分捕り品の清め】

20 衣服も革製品も、山羊の毛で作ったものも、木で作ったものもすべて、清めねばならない」
21 祭司エルアザルは、戦いから帰還した兵士に言った「主がモーセに与えられた律法の定めは、次のとおりである。
22 金・銀・青銅・鉄・錫・鉛など、
23 すべて火に耐えるものは、火の中を通すと清くなる。それ以外のものは、清めの水で汚れを清める。火に耐えないものは、すべて水を通さねばならない。
24 七日目に衣服を洗うと、あなたたちは清くなる。その後で、宿営に入りなさい」

【分捕り品の分け方】

25 主は、モーセに言った。
26 〈あなたは、祭司エルアザルと共同体の家長たちとともに、捕虜として分捕った人間と家畜の数を調べ、
27 分捕ったものを戦いに出た勇士と共同体全体とに折半しなさい。
28 戦いに行った兵士から主に捧げさせる分は、人・牛・ろば・羊それぞれ五百について一の割りである。
29 あなたは、折半して与えたものからそれらを取って、主に捧げる供え物として祭司エルアザルに与え、
30 イスラエルの他の人々に折半したものからは人・牛・ろば・羊などの家畜それぞれ五十について一の割りで取って、主の幕屋を警護するレビ人に与えなさい〉

31 モーセと祭司エルアザルは、主がモーセに命じられたとおりにした。
32 分捕ったもの、すなわち兵士が略奪したものの残りは、羊、六十七万五千匹、
33 牛、七万二千頭、
34 ろば、六万一千頭、
35 男を知らない女が、全部で三万二千人であった。

36 戦いに出た者の分け前は、その半数であって、羊の数は三十三万七千五百匹、
37 その羊のうち、主に捧げる分は六百七十五匹、
38 牛は、三万六千頭、そのうち主に捧げる分は七十二頭、
39 ろばは、三万五百頭、そのうち主に捧げる分は六十一頭、
40 女は、一万六千人、そのうち主に捧げる分は三十二人であった。

41 モーセは、主に命じられたとおり、これらの分を主に捧げる供え物として祭司エルアザルに渡した。

【献納品】

42 モーセが兵士たちに折半した残り、すなわちイスラエル人に折半したもの、
43 つまり、共同体に折半したものは、羊、三十三万七千五百匹、
44 牛、三万六千頭、
45 ろば、三万五百頭、
46 女、一万六千人であった。
47 モーセは、主に命じられたとおり、折半してイスラエル人のものとなったものから、人および家畜をそれぞれ五十について一の割りで取り、主の幕屋を警護するレビ人に与えた。

48 部隊の指揮官である千人隊長、百人隊長がモーセの前に進み出て、
49 言った「僕どもは、部下の兵士の人員点呼をいたしました。一名も欠けていません。
50 私たちは、めいめいで手に入れた腕飾り・腕輪・指輪・耳輪・首飾りなど金の飾り物を献げ物として主に捧げ、主の前に私たち自身の贖いの儀式をしたいのです」
51 モーセと祭司エルアザルは、彼らから金の飾り物をすべて受け取った。それらは、良く細工したものであった。
52 千人隊長と百人隊長が行った供え物の金は、合計一万六千七百五十シェケルであった。

53 しかし、兵士たちは、それぞれ略奪したものも自分のものとした。
54 モーセと祭司エルアザルは、千人隊長と百人隊長から金を受け取り、出会いの幕屋に携えて行って、主の前に、イスラエル人のための記念とした。


第三十二章


【ヨルダン川の牧畜用地のことでもめる】

01 ルベンとガドの人々は、おびただしい数の家畜を持っていた。彼らがヤゼルとギレアドの地方を見渡すと、そこは家畜を飼うのに適した所であった。
02 そこで、モーセと祭司エルアザルおよび共同体の指導者のもとに来て言った。
03 「アタロト・ディボン・ヤゼル・ニムラ・ヘシュボン・エルアレ・セバム・ネボ・ベオンなど、
04 主がイスラエルの共同体の前で滅ぼしてくださった土地は、家畜に適した土地であり、僕(しもべ)どもは家畜を持っています。
05 もしも、私たちがあなたの恵みを得ますなら、この土地を所有地として、僕どもにお与えください。私たちに、ヨルダン川を渡らせないでください」

06 モーセは、ガドとルベンの人々に言った「同胞が戦いに出ようとするのに、あなたたちは、ここにとどまるつもりなのか。
07 なぜ、主が与えてくださる土地に渡って行こうとするイスラエル人の心を挫くのか。
08 あなたたちの先祖も、私がカデシュ=バルネアから土地を見に遣わしたとき、同じことをした。
09 彼らは、エシュコルの谷まで上って行って土地を見たが、イスラエル人の心を挫いて、主が与えてくださる土地に行かせまいとした。

10 その日、主は激しく憤り、誓って言った。
11 『エジプトから出て来た者で二十歳以上の者は、一人として、私がアブラハム・イサク・ヤコブに誓った土地に入らせない。私に従いとおさなかったからである。
12 ただし、ケナズ人エフネの子カレブとヌンの子ヨシュアは別だ。彼らは主に従いとおしたからである』
13 主は、イスラエルに対して激しく怒り、四十年にわたり、荒野をさ迷わした。主が悪と見なしたことを行った世代の者は、ことごとく死に絶えた。
14 それなのに、罪人であるあなたたちが父に代わって立ち上がり、またもや主の激しい怒りをイスラエルの上に招こうとする。
15 もしも、あなたたちが主に背くならば、主はまたもや、この民を荒野に置き去りになさり、あなたたちがこの民全体を滅ぼすことになるであろう」

【ルベンとガドの提案】

16 彼らは、モーセのもとに進み出て言った「まずここに、群れのために羊の石囲いを作り、子供たちのために町を作ります。
17 それから私たちは、武装してイスラエル人の先頭に立って進み、彼らを導いて行きます。土地の住民がいますので、子供たちには城壁のある町に住まわせねばなりません。
18 私たちは、イスラエル人がそれぞれの嗣業の土地を受け継ぐまでは、決して家には戻りません。
19 しかし、ヨルダン川の向こうの土地を受け継ぐつもりはありません。私たちの嗣業の土地は、ヨルダン川のこちら側、東側にあるからです」

20 モーセは、彼らに言った「あなたたちがこのことを行い、主の前で戦いのために武装し、
21 武装をした者が皆、主の前にヨルダン川を渡って行き、主が敵を追い払ってくださり、
22 その土地が征服された後、あなたたちが戻るならば、あなたたちは主とイスラエルに対する責任を解かれ、この土地はあなたたちの所有地となる。
23 しかし、そのとおりにしないなら、あなたたちは主に対して罪を犯すのであり、その罪は身に及ぶことを知るがよい。
24 子供たちのために町を建て、羊のために石囲いを作りなさい。しかし、あなたたちが口に出したことは実行しなさい」

25 ガドとルベンの人々はモーセに言った「僕どもは、わが主の命じられたとおりにします。
26 子供たち・妻・羊・家畜はすべて、ギレアドの町々にとどまりますが、
27 戦いのために武装した僕どもは皆、わが主の命令に従い、主の前に渡って行きます」

28 モーセは、彼らのことについて、祭司エルアザル、ヌンの子ヨシュアおよびイスラエル人の諸部族の家長たちに命じた。
29 モーセは、彼らに言った「ガドとルベンの人々が、あなたたちとともに、皆主の前に戦いのために武装してヨルダン川を渡って行き、その土地があなたたちの前に征服されるなら、あなたたちはギレアドの土地を彼らの所有地として与えなさい。
30 しかし、彼らが武装してあなたたちとともに渡って行かないならば、彼らはカナンの土地であなたたちの間に土地を持たねばならない」

【トランス=ヨルダンを分ける】

31 ガドとルベンの人々は、答えた「主が僕どもに語られたとおりにします。
32 私たちは主の前に武装して、カナンの土地に渡って行きますから、私たちの嗣業の所有地は、ヨルダン川のこちら側になりましょう」
33 モーセは、ガドとルベンの人々、ヨセフの子であるマナセの半部族に、アモリ人の王シホンの王国、バシャン王オグの王国、その領内にある土地と町々、およびその周辺の町々を与えた。
34 ガドの人々はこうして、ディボン・アタロト・アロエル・
35 アトロト=ショファン・ヤゼル・ヨグボハ・
36 ベト=ニムラ・ベト=ハランなどの城壁のある町々を建て、羊のために石囲いを作った。

37 ルベンの人々は、ヘシュボン・エルアレ・キルヤタイム・
38 ネボ・および後に地名を改めたバアル=メオン・シブマを建てた。彼らは、建てた町々に新しい名を付けた。
39 マナセの子マキルの子らは、ギレアドに行って占領し、そこにいたアモリ人を追い出した。
40 モーセは、ギレアドをマナセの子マキルに与え、マキルはそこに住んだ。

41 マナセの子ヤイルも行って、アモリ人の村々を占領し、それをハボト=ヤイルと名付けた。
42 ノバも行って、ケナトおよびその周辺の村落を占領し、自分の名にちなんでノバと名付けた。


第三十三章


【エジプト脱出以来の宿営地】

01 モーセとアロンに導かれて、部隊ごとにエジプトの国を出たイスラエル人は、次のような旅程をたどった。
02 モーセは主の命令により、出発した地点を旅程に従って書き留めた。出発した地点によれば次のとおり。

03 イスラエル人は、第一の月の十五日にラメセスを出発した。すなわち、過越の翌日、すべてのエジプト人の目の前を意気揚々と出発した。
04 エジプト人はそのとき、彼らの間で主の撃たれたすべての初子を葬っていた。主は、彼らの神々に裁きを下したのである。
05 イスラエル人はラメセスを出発して、スコトに宿営し、
06 そこを出発して、荒野の端にあるエタムに宿営した。

07 エタムを出発し、バアル=ツェフォンの前にあるピ=ハヒロトの方に引き返し、ミグドルの前で宿営した。
08 彼らはピ=ハヒロトを出発し、海の中を通って荒野に入り、エタムの荒野を三日間旅して、マラに宿営し、
09 そこを出発して、エリムに行った。エリムには十二の泉と七十本のなつめやしがあり、そこに宿営した。

10 彼らはエリムを出発し、葦の海のほとりに宿営し、
11 葦の海を出発して、シンの荒野に宿営し、
12 その荒野を出発して、ドフカに宿営し、
13 そこを出発して、アルシュに宿営し、
14 そこを出発して、レフィディムに宿営したが、そこには、民の飲む水がなかった。

15 彼らはレフィディムを出発して、シナイの荒野に宿営した。
16 その荒野を出発して、キブロト=ハタアワに宿営し、
17 そこを出発して、ハツェロトに宿営した。
18 そこを出発して、リトマに宿営し、
19 そこを出発して、リモン=ペレツに宿営し、
20 そこを出発して、リブナに宿営した。

21 彼らはリブナを出発して、リサに宿営し、
22 そこを出発して、ケヘラタに宿営し、
23 そこを出発して、シェフェル山に宿営した。
24 彼らはシェフェル山を出発して、ハラダに宿営し、
25 そこを出発して、マクヘロトに宿営し、
26 そこを出発して、タハトに宿営した。

27 彼らはタハトを出発して、テラに宿営し、
28 そこを出発して、ミトカに宿営し、
29 そこを出発して、ハシュモナに宿営した。
30 そこを出発して、モセロトに宿営し、
31 そこを出発して、ベネ=ヤアカンに宿営し、
32 そこを出発して、ホル=ギドガドに宿営した。

33 彼らはホル=ギドガドを出発して、ヨトバタに宿営し、
34 そこを出発して、アブロナに宿営し、
35 そこを出発して、エツヨン=ゲベルに宿営し、
36 そこを出発して、ツィンの荒野、すなわちカデシュに宿営した。
37 そこを出発して、エドムの国の端にあるホル山に宿営した。

:38 祭司アロンは、主の命令によってホル山に登り、そこで死んだ。イスラエル人がエジプトの国を出て第四十年の第五の月の一日であった。
:39 ホル山で死んだとき、アロンは百二十三歳であった。
40 カナンの土地のネゲブに住むカナン人の王アラドは、イスラエル人が進んで来るのを聞いた。
41 イスラエル人はホル山を出発して、ツァルモナに宿営し、
42 そこを出発して、プノンに宿営し、
43 そこを出発して、オボトに宿営した。

44 彼らはオボトを出発して、モアブの国境にあるイイエ=アバリムに宿営し、
45 そこを出発して、ガドのディボンに宿営し、
46 ガドのディボンを出発して、アルモン=ディブラタイムに宿営した。
47 そこを出発して、ネボの手前にあるアバリム山に宿営し、
48 アバリム山を出発して、エリコに近いヨルダン川の対岸にあるモアブの平野に宿営した。
49 彼らの宿営は、ヨルダン川に沿ったモアブの平野にあるベト=エシモトからアベル=シティムに及んだ。

【カナン分割の原則】

50 エリコに近いヨルダン川の対岸にあるモアブの平野で、主はモーセに言った。
51 〈イスラエル人に告げなさい。ヨルダン川を渡って、カナンの土地に入るときは、
52 あなたたちの前から、その土地の住民をすべて追い払い、すべての石像と鋳像を粉砕し、異教の祭壇をことごとく破壊しなさい。
53 あなたたちはその土地を得て、そこに住みなさい。私は、あなたたちがそれを得るように土地を与えた。
54 氏族ごとに、籤を引いて、その土地を嗣業として受け継がせなさい。人数の多いものにはその嗣業の土地を多くし、少ないものには嗣業の土地を少なくしなさい。籤の当たったところがその所有となる。あなたたちの父祖以来の部族ごとに嗣業の土地を受け継がせなさい。

55 もしも、その土地の住民をあなたたちの前から追い払わなかったならば、残しておいた者たちは、あなたたちの目に突き刺さる棘(とげ)、脇腹に刺さる茨となって、あなたたちが住む土地であなたたちを悩ますであろう。
56 そして私は、彼らにしようと思ったとおりに、あなたたちに対して行うであろう〉


第三十四章


【カナンの国境】

01 主は、モーセに言った。
02 〈イスラエル人に命じなさい。あなたたちがカナンの土地に入るとき、嗣業としてあなたたちのものになる土地は、それぞれ境で囲まれたカナンの土地であって、それは次のとおり。
03 南側は、エドムと国境を接するツィンの荒野に延びる。すなわち、その南境は、塩の海の南端を東の起点とし、
04 そこからアクラビムの坂を南に向かい、ツィンを経て、カデシュ=バルネアの南に達する。そこからさらに、ハツァル=アダル、アツモンを経て、
05 アツモンからエジプトの川に向かい、海に達する。

06 西境は大海の沿岸である。これが西境である。
07 北境は次のとおりである。大海からホル山まで線を引き、
08 さらに、ホル山からレボ=ハマトに線を引いて、ツェダドの境に達する。
09 さらに、境界線はジフロンを経て、ハツァル=エナンに達する。これが北境である。

10 東境は、ハツァル=エナンからシェファムに線を引き、
11 シェファムからアインの東側のリブラに下る。さらに境界線は、キネレト湖の東斜面を経て、
12 ヨルダン川を下り、塩の海に達する。以上の境界線の内側があなたたちの土地である〉

13 モーセは、イスラエル人に命じた「これは、あなたたちが籤を引いて、嗣業として受け継ぐべき土地である。主は、これを九つの部族と半部族に与えよと命じた。
14 ルベンの子孫の部族とガドの子孫の部族は、それぞれ家系に従って、既に嗣業の土地を受けており、マナセの半部族もそれを受けている。
15 この二つの部族と半部族は、エリコに近いヨルダン川の対岸、日の昇る東側に、彼らの嗣業の土地を既に受けている」

【分割に当たる首長たち】

16 主は、モーセに言った。
17 〈あなたたちに、この土地を嗣業として分け与える人の名は、次のとおり。祭司エルアザルとヌンの子ヨシュアである。
18 あなたたちは、各部族から指導者を一名選んで、土地を分け与えさせなさい。
19 その人々の名は次のとおりである。ユダ族からは、エフネの子カレブ。
20 シメオンの子孫の部族からは、アミフドの子シェムエル。
21 ベニヤミン族からは、キスロンの子エリダド。

22 ダンの子孫の部族からは、指導者ヨグリの子ブキ。
23 ヨセフの子マナセの子孫の部族からは、指導者エフォドの子ハニエル。
24 エフライムの子孫の部族からは、指導者シフタンの子ケムエル。
25 ゼブルンの子孫の部族からは、指導者パルナクの子エリツァファン。
26 イサカルの子孫の部族からは、指導者アザンの子パルティエル。
27 アシェルの子孫の部族からは、指導者シェロミの子アヒフド。
28 ナフタリの子孫の部族からは、指導者アミフドの子ペダフエル〉

29 以上は、主がカナンの土地でイスラエル人に嗣業を分け与えることを命じた人々である。


第三十五章


【レビ人の分け前】

01 エリコに近いヨルダン川の対岸にあるモアブ平野で、主はモーセに言った。
02 〈イスラエル人に命じなさい。嗣業として所有する土地の一部をレビ人に与えて、彼らが住む町とし、その町の周辺の放牧地もレビ人に与えなさい。
03 町は彼らの住む所、放牧地は彼らの家畜とその群れ、その他すべての動物のためである。
04 レビ人に与える町の放牧地は、町の城壁から外側に向かって周囲千アンマとする。
05 あなたたちは、町の外から東側に二千アンマ、南側に二千アンマ、西側に二千アンマ、北側に二千アンマ測り、町をその中央に置かねばならない。これが彼らの町の放牧地となるであろう。

06 あなたたちは、人を殺した者が逃れるための逃れの町を六つレビ人に与え、それに加えて四十二の町を与えなさい。
07 レビ人に与える町は、合計四十八の町とその放牧地である。
08 イスラエル人の所有地の中からあなたたちが取る町については、大きい部族からは多く取り、小さい部族からは少なく取り、それぞれ、その受ける嗣業の土地の大きさに応じて、その町の一部をレビ人に与えなければならない〉

【避難の町】

09 主は、モーセに言った。
10 〈イスラエル人に告げなさい。あなたたちがヨルダン川を渡って、カナンの土地に入るとき、
11 自分たちのために幾つかの町を選んで逃れの町とし、過って人を殺した者が逃げ込むことができるようにしなさい。
12 町は、復讐する者からの逃れのために、あなたたちに用いられるであろう。人を殺した者が共同体の前に立って裁きを受ける前に、殺されることのないためである。
13 あなたたちが定める町のうちに、六つの逃れの町がなければならない。
14 すなわち、ヨルダン川の東側に三つの町、カナンの土地に三つの町を定めて、逃れの町としなければならない。

15 これらの六つの町は、イスラエル人とその寄留者と滞在者のための逃れの町であって、過って人を殺した者は誰でもそこに逃れることができる〉

【殺害者】

16 〈もしも、人が鉄の道具で誰かを打って死なせた場合、その人は殺害者である。殺害者は、必ず死刑に処せられる。
17 もしも、人を殺せるほどの石を手にして、誰かを打って死なせた場合、その人は殺害者である。殺害者は、必ず死刑に処せられる。
18 もしも、人を殺せるほどの木の道具で誰かを打って死なせた場合、その人は殺害者である。殺害者は、必ず死刑に処せられる。
19 血の復讐をする者は、自分でその殺害者を殺すことができる。彼と出会うとき、自分で殺すことができる。
20 もしも、憎しみを込めて人を突くか、故意に人に物を投げつけるかして、死なせるか、
21 または、敵意を抱いて殴りつけて、人を死なせた場合、手出しをした者は、必ず死刑に処せられる。彼は殺害者である。血の復讐をする者は、その殺害者に出会うとき殺すことができる〉

【敵意・故意がなく人を殺した場合】

22 〈敵意もなく、思わず人を突くか、故意にではなく人に何かを投げつけるか、
23 または、人を殺せるほどの石を、よく見もせずに人の上に落とすかして、人を死なせた場合、その人がその敵でもなく、危害を加えようとしたのでもないときには、
24 共同体はこれらの判例に基づいて、殺した当人と血の復讐をする者との間を裁かなければならない。
25 共同体は、人を殺してしまった者を復讐をする者の手から救い出し、彼の逃げ込む逃れの町を用意しなければならない。彼は聖なる油を注がれた大祭司が死ぬまで、そこにとどまらねばならない。
26 もしも、人を殺した者が、逃げ込んだ逃れの町の境の外に出た場合、
27 血の復讐をする者が逃れの町の境の外でこれと出会い、血の復讐をする者が、人を殺した者を殺したとしても、彼には血を流した罪はない。
28 なぜなら、人を殺した者は、大祭司が死ぬまで、逃れの町のうちにとどまらねばならないからである。大祭司が死んだ後はじめて、人を殺した者は自分の所有地に帰ることができる〉

【複数の証言】

29 〈これらは、あなたたちがどこに住もうとも、代々にわたって守るべき法の定めとしなければならない。
30 人を殺した者については、必ず複数の証人の証言を得たうえで、その殺害者を処刑しなければならない。一人の証人の証言のみで、人を死に至らせてはならない。
31 あなたたちは、死罪の判決を受けた殺害者の生命と引き換えに、贖い金を受け取ってはならない。彼は、必ず死刑に処せられなければならない。
32 祭司が死ぬまでは、逃れの町に逃げ込んだ者から贖い金を受け取って国に帰らせて、生活させてはならない。
33 自分のいる土地を汚してはならない。血は土地を汚すからである。土地に流された血は、それを流した者の血によらなければ、贖うことができない。
34 あなたたちの住む土地、私がそこに宿る土地を汚してはならない。主である私はイスラエル人の中に宿っているからである〉


第三十六章


【娘たちの遺産】

01 ヨセフの子孫の氏族のうち、マナセの孫で、マキルの子であるギレアドの子孫の家長たちが進み出て、モーセとイスラエル人の家長である指導者たちに訴えた。
02 「わが主よ、籤によって土地を嗣業の土地としてイスラエル人に与えるように、あなたにお命じになり、私たちの親族ツェロフハドの嗣業の土地をその娘たちに与えるように命じました。
03 もしもその娘たちが他の部族のイスラエル人の誰かと結婚すると、娘たちの嗣業の土地は私たちの先祖の嗣業の土地から削られ、嫁いだ先の部族の嗣業の土地に加えられることになり、それでは、籤によって割り当てられた私たちの嗣業の土地が削られてしまいます。
04 イスラエル人にヨベルの年が訪れると、娘たちの嗣業の土地は嫁いだ先の部族の嗣業の土地に加えられ、その娘たちの嗣業の土地は私たちの父祖以来の部族の嗣業の土地から減ってしまいます」

05 モーセは、主の命令に従ってイスラエル人に命じて、言った「ヨセフの子孫の部族の言うところはもっともである。
06 ツェロフハドの娘たちについて、主がお命じになったことはこうである。娘たちは、自分を気に入ってくれた男と結婚してよい。ただ、父方の部族の一族の者とだけ結婚できる。
07 イスラエル人の嗣業の土地が一つの部族から他の部族に移ることはなく、イスラエル人はそれぞれ、父祖以来の部族の嗣業の土地を固く守っていかなければならない。
08 イスラエル人の諸部族の中で、嗣業の土地を相続している娘は誰でも、父方の部族の一族の男と結婚しなければならない。それにより、イスラエル人はそれぞれ、父祖伝来の嗣業の土地を相続することができる。
09 嗣業の土地が、一つの部族から他の部族に移ることはないであろう。イスラエル人の諸部族はそれぞれ、自分の嗣業の土地を固く守ることができよう」

10 ツェロフハド家の娘たちは、主がモーセに命じられたとおりにした。
11 ツェロフハドの娘たち、マフラ・ティルツァ・ホグラ・ミルカ・ノアは、おじの息子たちと結婚した。
12 彼女たちが、ヨセフの子マナセを祖とする氏族の者と結婚したので、その嗣業の土地は、父の一族の属する部族に残った。
13 以上は、エリコに近いヨルダン川の対岸にあるモアブの平野で、主がモーセを通してイスラエル人に命じられた命令と法である。


Kuroda Kouta (2005.11.11/2007.02.13)