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 ギター協奏曲の作成手順



 ここに忘れないうちに、「風の協奏曲」を作成する手順を示しておきましょう。


1.学習するギター曲


 「風の協奏曲」というギター曲を作曲しようとしています。
 草原を吹き抜けたり、木々の葉を揺らす四季の風です。イメージをまず構成して、それから曲を作るのです。
 旧約聖書の『伝道者の書』第1章6にある

 <風は南に吹き、また転じて北に向かい、めぐりめぐって再びもとのところに帰る。>

などが参考になるかもしれません。

 なぜならば、だいぶ前に風のイメージで「ギターのための主旋律のないエチュード イ短調」というのを朗読のBGM用にするために試作したからです。バックグラウンドに利用するときには、あまり主旋律が歌わないほうがよいと考えたからです。
 それは、作品というよりか単に音を並べたもので、

    主旋律のない練習曲(ギター版)

のようになっていました。それでも、そこにある小節は

(1) 春のうららかな日の風
(2) 夏の執拗に吹く風
(3) 秋の木の葉を散らす風
(4) 小春日和(こはるびより)に暖かくそよぐ風
(5) 冬の粉雪(こゆき)を舞わす風
(6) 積もった雪に吹き当たる風

というようなサブタイトルを附した構成をしていたんです。

 しかし、今回は演奏会用に作りますので、まずクラシックギター(Classoc Guitar)の作品を勉強しておこうと考えました。そして、いろいろ考えた結果、学習をするために下記の3曲を選んでみました。
 風のイメージなどを参考にするためです。

 テキストにする下記の3曲は、多嶋田馨氏がMIDIに採譜されたものです。それをいったんキューブミュージックで読み込んで楽譜に変換して、さらに若干の加工をしてふたたび音にしたものです。
 なぜならば、私は多嶋田氏がもっておられる楽譜を所有していないからです。

 曲想と同時に、全体的な構成を風のいる風景のイメージとして思い描いてみました。
 四季を想像できる風が吹き抜けていく草原でしょうか。イメージを明確にしておくことが、作品を完成することの近道とも考えたからです。


(1) レニアーニ(Luigi Legnani) 作品20 36のカプリッチョ 第26番

 そのイメージと曲想です。
 これについての説明は、……

36capricci-op20-no26.mid へのリンク


(2) モッツアーニ(Luigi Mozzani) ラリアネ祭(フォステ ラリアネ)

 実は増井先生のサイトで、この曲を聞いたのが初めてなんです。
 先生のブログに投稿をした人がMIDI編曲をしたものらしいのですが、聞いて「私も弾けるようになりたい」と思ったことは事実です。しかし、それが現実とはならないことも事実だとわかっているのです。
 そんな意味で、私にモチベーションを与えてくれた一つの曲と言えるでしょう。

 曲自体のイメージは、遠い海の向こうのなつかしい郷里の祭りを思い出しているのでしょうか。

feste7.mid へのリンク


(3) ソル(Fernando Sor) 作品35 第22番「月光」

 有名なソルの「月光」です。
 しかし、私は「ムーンライト」ではなく、むしろ「月の満ち欠け」を想像するのです。
 ……

s3522-06.mid へのリンク


2.モチーフの作成

 モチーフは、すべて風をイメージできるようにしたいものです。
 独奏ギターのアルペジオによる伴奏に、オーケストラを歌わせる冒頭から始めようと考えました。それは、ちょっとチャイコフスキーのピアノ協奏曲の感じとも似ているでしょう。
 あるいは、グリークのピアノ協奏曲のようにギターの下降アルペジオのような方式のほうがよいかもしれません。

 全体としては何とかして、アランフェンス協奏曲ばりのものを作りたい。
 3歳で失明というハンディをもっていたロドリーゴのことを考えると、還暦を過ぎてもピンピンしている私は、もしかしたらロドリーゴほど多くの協奏曲を残せないものの1曲だけでなら完成できるんじゃないか。な〜んで考えちゃう。
 しかし、いずれにしても、今のところは確定していないんです。(^_^;)


Kuroda Kouta (2006.08.23/2007.08.12)